第103話『準決勝その2』
最後の景虎と孫悟空の対戦で勝敗が決する。
「両者前へ、始め」
孫悟空も早速、猿に変身する。そして、武器に如意棒を持っている。
景虎は、ゆっくり近づくと、
「黒刀『転化無双』」
刀を抜く。
「ヤバイ。こんなところで打ったら対戦相手はおろか、観客にも死人が出るぞ」
半蔵が言う。
しかし、孫悟空も如意棒で打ち込む事で景虎の刀と競り合い、景虎の技を打ち消した。
お互い一歩も引かない打ち合いを続けると、
「分身の術」
孫悟空は5人に分身した。
ほぼ互角だった2人だが、分身により景虎が不利になった。
苦戦する景虎は、新たな技を出した。
『竜巻黒刀波』
それは、黒い斬撃が混じった竜巻で、孫悟空の分身を巻き込んでいく。
分身は次々と消えていき孫悟空本人も場外に飛んで行き、勝利は決まったと思いきや。
「筋斗雲~」
雲が空から飛んできて孫悟空を乗せた。そして、舞台に戻ってきた。
「危なかった」
孫悟空は言う。
そこに。
「ちょっと待った。今のはいいのか?」
半蔵が物言いをつけた。
審判は、大会運営と審議の結果。
「只今の雲の乗り物の件について審議の結果、反則とみなし、勝者景虎」
「勝ったー」
喜ぶ桃太たち。
「あーあ。負けちまったぜ」
「まだまだ修行が足りませんね」
三蔵法師たちは負けたが、意気揚々と帰っていく。
続いて準決勝第2試合目、優勝候補のミカエル将軍チームvs未知数のミステリアスチームの戦いが始まる。
試合が始まると、会場は静まりかえっていた。なんと、ミカエル将軍チームが2敗し、苦境に立たされていたのだ。しかも、今戦っているミカエル将軍も苦戦している。
「ハアハア、こんな事があってたまるものか。『魔法剣』」
ミカエル将軍の剣が炎に包まれる。そして、フードの男に攻撃する。
しかし、フードの男はミカエル将軍の剣を片手で受け止めると、剣を握って粉砕した。
「ぐっ」
ミカエル将軍は、フードの男にボコボコにされ倒れる。そして、フードの男は倒れたミカエル将軍の顔を何度も踏みつける。
「キャー。やめて~」
ミカエル将軍のファンたちの悲鳴が聞こえる。
ミカエル将軍は気を失う。
こうして決勝は桃太たちとミステリアスチームに決まった。