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02、幸せの後はやっぱり不幸?

 

ーーキーンコーンカーンコーン


 チャイムが鳴った。下校の時間だ。

 本当ならこの後マイクと一緒に草原に行くはずだったのだが、私用が入ってしまった。チークという青色がかった黒髪を肩まで伸ばしている女の子の家に招待されたのだ。超美少女。超タイプ。


「シ、シングラーデ君!私について来てください!」


 何故かとても緊張しているようだ。まぁ俺も女の子と一緒に帰るのなんて初めてだから結構緊張してるんだけどね…


「そんなに堅苦しい呼び方じゃなくてもロイツでいいよ。

 それにしてもセイビオさんは俺と何を話したいの?」


「で、ではロイツ君と呼ばせてもらいます!お話したいことはたくさんあるので... そ、その、おうちについてからでお願いします… 後、私のこともチークと読んでくださっても構いません。」


「わ、わかった...」


 俺はすごく不安だった。もしかしたら魔法の特訓のことがバレている可能性があったからだ。とてもドキドキしていた。


 しばらく無言のまま歩いていると周りの民家より大きい家にたどり着いた。


「ここが私の家です。どうぞあがってくだひゃい!」


 歩いている時もそうだったがチークは顔が真っ赤だった。熱でもあるのだろうか?俺は帰った方が良いのでは?


「チーク、君の顔、真っ赤だけど熱があるんだったら安静にしないとダメだよ?俺に出来ることがあればなんでもするけど...」


 すると彼女は


「い、いえ!一切熱など出ていません!と、とっても冷えていますよ!」


 全力で否定してなお冷えてるって...

 逆に心配になってきたよ...


「そんなことより、どうぞ!お上がりになってください!」


(まぁいいか。)


 そんなことを思いながら俺はチークの家にお邪魔した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 ソワソワ。ソワソワ。


 とても上質なソファに腰掛けチークが来るの待つ。チークは貴族らしい。周りには見たこともないような高級品がたくさん並んでいた。周りを見回しすぎて疲れてきた時、チークが向かいのソファに座った。何故か顔がまだ赤い。本当に大丈夫なんだろうか。


「チ、チーク、本当に大丈夫?いつでもお話できるから無理しないでもいいんだよ?」


 彼女は顔を隠した。


「無理なんてしていません!大丈夫です!たびゅん...」


 噛み方がとってもかわいい。いや、そんなことよりだ。なぜ俺に何の用があるかだ。


「ところで俺に話したいことって何かな?」


 彼女は恥ずかしそうに答える。


「は、はい。率直に言いますと... あ、あの、その、わ、私とお付き合いをしていただきたいのです!」


 プシュー。と音を立ててもおかしくないくらい彼女は真っ赤だ。


(いやいやいや。そんなこと考えてる場合じゃない。いったいどういうことだ!初対面だよな... うん。間違いない。会ったこともないはずだ!じゃ、じゃあなんで...?)


 考えを整理しているとチークは淡々と言葉を続けた。


「わ、私、村の外に出てしまった時に悪魔に襲われてしまって... その時にロイツ君が魔法を使って悪魔を退治してくれました。そ、その時からずっと好きだったんです!まるで王子様だと思ったんです!」


 ロイツは初めて魔法を使う時下位悪魔(レッサーデーモン)を退治した時のことを思い出していた。彼女が言っているのはまさにその時のことであった。


「あぁ!あの時の!」


 チーク顔が一気に晴れやかになった。


「覚えてくれていたんですか!?」


(正直チークのことはあまり覚えていないんだけどね...)


「もちろんだよ!でもどうして名前を?」


 当然の疑問だ。その時は俺とチーク下位悪魔(レッサーデーモン)しかいなかったはずである。


「あぁ、それはロイツ君の親友という方が教えてくださいました!なんでもロイツ君と生まれてすぐに知り合っただとか!」


(ん?)


「そ、それってマイクのこと?」


「名前は存じませんが今朝も仲良くおしゃべりしておりました方だと思いますよ?」


(あ、あいつ!俺が魔法使ったところをそんなに早くから気づいていたのか!)


「どうかなさいましたか?」


 チークが顔を近づけてきた。俺はその瞬間に彼女に惚れた。そして返事をした。


「その、さ。さっきの返事だけど。俺もチークに惚れていたんだ!俺からもよろしく頼みたい!」


 チークが告白した瞬間よりも真っ赤になった。噴火でもしそうな勢いである。


「そ、それは本当ですか?!あ、ありがとうございます!」


 顔を隠しながら恥ずかしそうに承諾してくれた。

 その仕草がまたかわいい。


(いやいや、そんなことより魔法のことを他言していないか聞かないと!)


「あ、そうだ!俺がさ魔法を使ったことって誰かに言ったりした?」


 チークは顔を覆っていた手を膝元に戻しまだ少し赤い顔をしながら答えた。


「いいえ。誰にも言っていません。私もその時は村の外にいましたので事の終始を親に言えば怒られてしまいますからね。」


(ホッ。なら一安心だ。)


 なぜ安心したのか。それは魔法を習い始めるのは中学生からだしもしバレていたら何を言われるかわからなかいからだ。


「ところでロイツ君、私にも魔法を教えてくれませんか?どうかお願いします!」


 彼女は頭をさげてお願いしてきた。彼女はもう俺の恋人なのだ。除け者にはできない。


「もちろんいいよ。けど僕らが魔法を使っているのは誰にも言ってはダメだよ?」


 彼女はこれまた嬉しそうにうなずいた。


 翌日、マイクにチークのことを話し今後は3人で特訓をすることにした。

 マイクも嬉しそうだった。きっと今までずっと男同士だったからだろう。



 ーーー6年後ーーー



 ロイツ小学校の卒業式に出席していた。もちろんマイクもチークも。

 彼らす6年間の特訓の結界、熟練の魔術師をも超える存在になっていた。

 しかし、彼ら以外それを知るものはいない。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 ーーーアルゲディン王国 VDO本部


 アルゲディン王国とは世界三大王国<アルゲディン> <アスフィア> <ドゥーディン>の一つであり広大な領土を持っており対悪魔組織VDOの本部が設置されている。


 ある男は旅の荷造りをしていた。


「どこかへ旅に出るのか!キーン!また未来を見たのか?」


 アフロ頭の男がキーンという男に訪ねた。


「あぁ。少しな。」


 キーンという男は荷造りを終えると馬車に乗り、ある村に向かった。

 村の名をタイト村。ロイツ達が住む街である。


 VDO本部の公開掲示板

 そこには実力者達の名前が書かれていた。その中でも1番目立つ第一席。そこにはキーンという男の名前が書かれていた。


 ーーーーーーーーーーーーーー

 第一席 キーン=ライグン

 スキル:未来視 雷神

 ーーーーーーーーーーーーーー


 彼はタイト村に魔王(ダークネス)が現れることを未来視したのだ。


 そんなことは露知らずロイツ達はいつも通りに特訓をしていたのであった。







次回でほのぼのが終わってバトルが入ってきます!どうやって書こうかすごい楽しみです!

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