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パラレル  作者: Foo
12/16

3ー6

やっと更新できました。


いやあ~やっぱり正月は忙しいですね…


これから通常どおりの更新していくつもりです。

「さて、さっきのがまぐれではないか確かめましょうか。」


ボルトが指を再びパチンと鳴らす。


「右に跳んでください!そして、前に跳んでください!」


ノウの言葉通り俺たちは逃げた。そして、ノウの読み通りレールガンが落ちてきた。


「どうやら、本当にレールガンの攻撃を避けきれるみたいだな。


だが、そう何度も避け続けられはしまい。」


ボルトが指を鳴らす。ノウが俺たちに指示を出す。俺たちはレールガンを避けながらも前進する。


「隙ありですよ~」


風が空中へ舞い上がり、そのまま空気を足場にしてボルトに跳びかかる。


ボルトはそれを簡単に避ける。風もそれを察知し、空気を利用し方向転換する。


しかし、それもボルトは簡単に避けてしまう。やはり、キャリアの違いが大きすぎる。


「調子にのるのも、ほどほどにしなさい。」


ボルトの体が光り始める。そして、全身に電気をおびた。まるで雷のように。


ボルトが地面を蹴った。次の瞬間、ボルトはノウの目の前にいた。


だが、ノウはそれを予期していたかのように身をよじらせ、カウンターを仕掛ける。


それをボルトは避けなかった。ノウも、拳を途中で止めた。


「危ない危ない。あやうく不正解になるところだった。これは敗者復活戦はないですから。


あなたの体は雷ですもんね。ついつい反射で触りそうだった。」


「さすがに直に触りませんか。まあ、いいです。あなたのトリックは分かりましたから。


あなた、手に紙を張りつけてるでしょう。そして、そこにはこう書かれている。


ボルトの次の攻撃は何か?だろ?そうすれば私の攻撃をいとも簡単に避けれる。


だが、それももう出来ない。君の手の紙ははがさせてもらった。」


ノウが手のひらを見る。確かにそこには紙はなかった。


「いつの間に!?」


ノウが慌てる。その隙を逃さずボルトはノウに襲いかかる。


そして、あえなくノウはボルトに蹴りあげられて吹き飛んだ。


「次は君だ。」


ボルトが風に狙いを定める。


「エアクッション!」


風が周りの空気をクッション化する。しかし、ボルトはそのクッションを通り抜ける。


「1つだけ忠告しよう。電気は空気より小さい。ゆえに、私を防ぐことは出来ない。」


ボルトが右の拳を打ち出す。が、それは風の顔の少し右を抜ける。


次に出した左の拳も紙一重のところで風の体には当たらない。


「今度は私の番~」


風がボルトに殴りかかる。ボルトはそれを避けようとはしない。


それは当たり前だ。ボルトは今や雷だ。どんな物理攻撃も効かない。


が、俺の予想に反してボルトの体に風の拳は届いた。


「これを避けるわけにはいけませんよね~だって、後ろには大事なマシンが有りますから~」


「ちっ、面倒くさいことを。拳に風をまとうとは。確かに、拳を避ければ風はマシンへと飛んでいく。


が、もういい。もう手加減はしない。死んでもらおう。」



ボルトが懐から二丁の拳銃を取りだし構える。そして、引き金を引く。


俺たちは思い思いの方向に避けた。それは正解だった。


拳銃の先から飛び出したのは弾丸ではなかった。いや、一応は弾丸だ。ただし、超加速したうえ電撃をまとっている。


奴の持ってる銃は小型レールガンだ風の魔法では防げない。威力がありすぎる。


ボルトがレールガンを連射する。俺たちは、必死に逃げる。


「隙あり!」


いつの間にかボルトの後ろにいた金田が手に持っている大きな黒い箱をボルトに被せた。


「これはゴムで出来ている。いくら雷であろうとも、逃げられないぜ。」


箱の中からくぐもった声が聞こえる。


「油断しました。まさか、トラベル君の魔石を持っていたなんてね。


それを使って、私の後ろをとったのでしょう。確かに、ゴムは私の天敵です。


ただ…」


ゴムの箱から一筋の光が飛び出した。レールガンを撃ったのだろう。


そして、その穴からボルトが出てくる。雷となった今は体の大きさは関係ないのだから。


「嘘だろ…けっこう自信あったんだけどな。どうすりゃいいんだよ!」


金田が叫ぶ。それは俺だって同じ気持ちだ。


「簡単ですよ。ただ、おとなしく死ねば良いんです。」


ボルトの声は金田の後ろから聞こえた。金田が慌てて振り替える。


雷だから、移動スピードが人間をはるかに超えているんだ。


そして、ボルトは雷化を解除する。ボルトの蹴りが金田の腹にクリーンヒットする。


金田は吹き飛び、壁に打ち付けられた。そのまま、ぐったりとして動かない。


「金田!」


八重が駆け寄ろうとする。


「雷である私にスピードで勝てるわけないでしょう。」


今度はボルトの声は八重の後ろからした。そのまま、八重のことを蹴りつける。


八重の体が吹き飛ぶ。壁に叩きつけられた八重は立ち上がろうとするが膝から倒れ落ちた。


そのまま、ボルトは風やノウのことも襲い壁に叩きつける。


そして、この場に立っているのは俺とボルトだけになった。


「さあ、トラベル君。こちらに来なさい。あなたが素直に従えばお友達は殺しませんよ。」


俺は首をふる。


「嘘だ!どうせ殺すに決まってる!」


「いやいや、殺しませんよ。そもそも、ここまで魔法力がある者はなかなかいませんしね。」


「そんなことばは信じられない!」


俺のことばにボルトがやれやれと肩をすくめる。


「まったく、手間をかけさせないでください。こうなったら強硬手段ですね。」


ノウが手から雷を出して持った。


「どうするつもりだ!まさか…」


ボルトがノウの方を見る。


「その、まさか…だよ。」


ボルトが雷を構える。


「やめろー!」


俺の声など気にすることなくボルトは雷をノウに向かって投げる。


ノウの目の前で閃光がほとばしる。俺の思いもむなしく雷はノウに当たったようだ。


「感電死したかな?」


ボルトがノウを見つめる。


「さて、これで分かったかな。君が協力しなければ仲間は次々と死んでいくよ。」


「ふざけるな!お前だけは絶対に許さねえ!」


俺は力の限り叫ぶ。金田、八重、風、ノウ、みんな俺の大事な仲間だ。


それを虫けらのように扱いやがって。力が欲しい。仲間をこれ以上傷つけさせない力が。


「力だ!力が欲しい!誰も傷つけさせない力が!」


俺は叫び続ける。声が枯れるまで。自分のふがいなさが許せない。


そして、俺の思いに答えるかのように俺の体が黄色く輝きだした。


「これは…」


俺は自分の体を見てまわる。手、腕、足、体の至るところから光が出ている。


「覚醒した!?ついにトラベル君がレベルマックスになる。」


俺の体の光は次第に収まっていった。本当に俺はレベルマックスになったのだろうか。


「いやはや、ここで覚醒するとはノウ君を殺したかいがあったというものだ。


今の君はどこへでも行くことが出来る。どんなに深い海底も、どんなに高い空へも。


ますます君が欲しくなったよ。こっちにおいで。」


俺は後ずさる。例え、どこにも瞬間移動出来るとしてもボルトを倒すことは出来ない。


奴が雷でいる限りは触ることすらも出来ない。そうなると…


「本当に俺がお前の元に行けば仲間は助けんだろうな?」


「ええ。助けますよ。」


「分かった。お前に協力するよ。」


「それで良いのです。」


ボルトが俺にゆっくりと近づいてくる。チャンスは一瞬しかない。


ボルトが俺に攻撃しようとする瞬間、奴は雷化を解除するはずだ。


なにせ雷だ。雷になっている時はあらゆる物理的攻撃は効かないが、逆もまたしかりだ。


雷になっている時は物理的なことは出来ない。実際、みんなのことを蹴る時は雷化を解除していた。


だから、あいつが俺に攻撃する瞬間だけ俺は奴に触れる。


そこがチャンスだ…


「ボルト、やっぱり協力は出来ない!」


俺はボルトに殴りかかる。俺の油断をついた一撃をボルトは軽々と避ける。


「失望したよ君には。とりあえず、気絶してもらおうか。」


ボルトが雷になる。想定外だ。奴は直接殴るのではなく電撃で俺のことを気絶させる気だ。


俺はとっさに瞬間移動で逃げる。しかし、ボルトもすぐさま反応して追ってくる。


いつまでも、追いかけっこするわけにはいかない。


しかし、あいつが雷になっている間は何も出来ない。


どうすれば…


「ボルト!こっちだ!」


そこにはノウが立っていた。


「お前は殺したはず。なぜだ。」


「忘れたんですか?僕は能力を使ってあなたの攻撃を知ることが出来る。


だから、あなたが蹴ってきた時に風さんの魔石を使って空気をクッションにしたんです。


八重さんの言う通り、全員分の魔法の魔石を持ってきて良かったです。


そして、あなたが雷を投げてくることも魔法で分かっていました。


だから、金田さんの魔石を使って目の前に見えない透明のゴムの壁をだしたですよ。


当たったときの雷の光で雷が僕ではなくゴムの壁に当たったことは見えなかったみたいですね。」


「ちっ、今度こそ殺してあげますよ。私が直接ね。」


ボルトがノウの目の前に移動する。そして、雷から人間に戻り、ノウに殴りかかる。


「今だ!」


俺はボルトの目の前に瞬間移動して、ボルトのことを掴む。


そして、一緒に瞬間移動した。

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