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配信者ビビイ(仮名)にさらに200万円を欺かれそうになった話

作者: ココ
掲載日:2026/01/25

私が最後に払おうとした200万円は、

「借金200万円が返せれば、ご機嫌で配信できるし、旅配信もできる」

という、推してるファンからすると、平和な未来だった。


私は、その甘い言葉に一瞬、未来を見た。

この人が立ち直る姿。

楽しそうに旅をする姿。

「応援してよかった」と思える結末。


そして私は、

この人の未来を応援したいと思った。


振り込み画面を開き、金額を入力し、

本当に、あと一歩のところまで行った。


そこで、我に返った。


これまでの四年間で、私はすでに約200万円を欺かれている。

東京に引っ越すと言われて出した60万円。

結局引っ越しはせず、自作自演で自殺したことにして視聴者を心配させる、という別の演出が始まった。

配信中に「金が不安だ」と不機嫌になるたび、空気を和らげたくて払った計約140万円。



――払っても、払っても、また不機嫌になる、の繰り返し。


そう思った瞬間、指が止まった。


ちょうどその頃、ビビイは配信で露骨に言うようになった。

「今、金を払わねえ古参はいらねえ!!消え去れ!!」


私は、追い詰められた気持ちになった。

払わなければ見捨てる。

払わなければ排除する。

払わなければ、お前は“理解者”ではない。


そして極め付けに、彼はこう言った。

「たとえ借金200万円が返せても、借金200万円の設定はやめない!!」


この一言で、すべてがはっきりした。


借金は問題ではない。

返済は目的ではない。

これは“状態”だ。

永遠に続く、金を引き出すための設定。


その瞬間、私はようやく理解した。

ここで200万円を払っても、何も終わらない。

終わらないどころか、私は正式に「払う側の人間」として固定される。


だから、払わなかった。

200万円は振り込まなかった。


そして今、心底、払わなくてよかったと思っている。


そして同時に、強烈な恥ずかしさが込み上げた。

私は、自分の母が統一協会に多額の献金をしていたことを知っている。

「信じれば救われる」

「支えれば報われる」

そう言われ続けて、お金を差し出していた。


私は、あれと同じことをしていた。


教祖のように振る舞う人を信じ、

選ばれた理解者でいようとし、

不安と希望を巧妙に混ぜられた言葉に、未来を託しかけていた。


気づいた瞬間、ぞっとした。

そして、恥ずかしくなった。


今、残っているのは、

欺かれたという痛い経験と、

自分がどこまで行きかけていたかという冷や汗だけだ。


もう、彼のご機嫌取りの維持費は払わない。

もう、誰かの人生の赤字を、私の口座で補填しない。


配信者ビビイ(仮名)は、これからも語るだろう。

「金が足りない」

「理解者がいない」

「世間が悪い」


その物語りで使い捨てられる財布役に、私はもう、ならない。

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