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10億円寄付したら優遇転生してもらえました。  作者: ブロッコリーは芯のほうがうまい
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アーサーの適性検査

 今日からクララとの勉強会にアーサーも参加することになった。


 アーサーにクララを紹介したところ、アーサーはクララに一目惚れをしてしまった。


 勉強会を始めた後もアーサーはクララの方が気になりすぎてまったく集中できていなかった。


 とりあえず授業を進めた俺はアーサーが魔法を使ったことがないことをすっかり忘れていた。


 ということで、クララには自主練習をしてもらいアーサーは俺と適正検査をしてもらうことになった。

 アーサーと俺は魔力の適正を調べるため、庭に来ていた。


「じゃあ、アーサー今から説明していくことを一つずつやってみて!」


「わかった!」



「じゃあまず最初に、水魔法を使ってみよう」



「おう!」


「水玉が手の上に出てくるイメージをしっかりもって、ウォーターボールと叫んでみて!」



「わかった!」



「ウォーターボール!」



「…」




「水属性には適性がないみたいだね。次の魔法をやってみよう」


「いや!ちょっと待ってくれ!よく見て!」



 アーサーがそう言ってきたので近づいてみた。



 するとそこには本当にわずかな、一粒の水が出現していた。



「ほんとだ…」




「すごい!すごい!初めて魔法を使えた!ありがとうリーン!」


 アーサーはとても喜んでいたが、適性があると言っても、0.1あった…という感じだ。



「他のやつもやってみようか…」


「おう!任せて!」




 その後、アーサーに残りの4属性全て試してもらった。




「こんなことってあるんだ…」




「やったーー!土魔法も使えたーー!」


 アーサーは魔法を使えて喜んでいたが、俺は違った。


 なぜなら、アーサーの魔法全てが近くで見ないとわからないレベルでしか出現していなかったのだ!



「こんなに小さいとは…逆にすごい」



 一般的なものだともう少し大きいはずだ。


 クララとやった時でも出現しないものはあったが、適性が薄くてもこんなに小さいのはなかった…



「もしかして魔力量が少ないのか!?」



 俺は急いでティア先生の魔力測定機を取りに行った。



「アーサーこれに手を当ててみて!」


「おう!」



 アーサーが手を当てると測定器が少しずつ光り始めた。



「おぉ!すごい!光っているな!」



「うん。すごいよ…」



 この測定器には約100枚の魔法陣の描かれている紙が存在する。


 俺が触ったときは全て光っていた。


 今あれだけ使えるようになっているクララはほんの少し1枚目を光らせていた。




「え?!」




 俺は測定器をみてよりわからなくなっていた。



 なぜなら、あんなにも小さな魔法しか出ないのにアーサーの魔力は…



 測定器30枚ほど光らせていたのだ。




 これはかなり高い数値だ。



 一般的に10歳に発現した場合、1〜5枚程度の紙を光らせることができる。


 成人したそこそこ魔法が使え、尚且つ練習をしてきた者で50枚を光らせれると言われている。


 最初から30枚ということはかなり魔力レベルが高いのだ…



「ということは…」



 俺はこのことをアーサーにしっかりと説明することにした。


「アーサー、良いことと悪いことがわかった」




「なんだ?!何かあったのか?!」




「実は君の魔力…この年にして相当高いみたいなんだ!」




「えーー!そうだったのか!やはり俺は天才!?」




 アーサーが出会った当初のように図に乗り始めていた。


「だが、アーサー!」


「なんだ?」


 俺は図になる前に釘を刺しにいった。



「アーサーの魔力適性はほぼない!努力次第で使えるようになるかもしれないけど、ほぼ期待できない!」




「…どゆこと?」




「つまり、アーサーの魔力はたくさんあっても魔法の適正があんまりないから、魔法はあんまり使えないってこと!」



「えぇーー!!」



「そんなことあるの?!」


「俺もよくわからないけど、あるみたい」


「そんなぁ…」


 俺もこんなパターンを聞いたことがなかったのでびっくりだ。


 しかし、努力で魔法は変わる。


 クララの時だって適性がないところから回復魔法を使えるようにだってなったのだ、きっとアーサーは魔法を使えるようにもなるだろう。



 俺はクララの魔法を使えるようになった話をアーサーにしてあげた。



「クララさんが…なら、俺にもきっとできる!」


「うん!頑張ろうね!」


 アーサーは適性がほぼない状態でも、頑張って行く覚悟を持ってくれた。

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