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10億円寄付したら優遇転生してもらえました。  作者: ブロッコリーは芯のほうがうまい
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ここはお城ですか?

 まだ俺『リーン・ルノエス』は生まれて1ヶ月しか経っていないのに国王ビート・ウッドが我が家に乗り込んできた。


 母ヘアラとのトークバトルの末に、気の強いヘアラを気に入った国王は新しい家をくれることとなった。

あの国王との一件から1ヶ月が経過した。


 国王とのやり取りが口約束ということもあり、あの後リグさんがうちの家に来て色々書面を交わした。

 

 リグさんはうちの家が損をしないように色々確認したと言っていた為、何も問題ないと思っていた。

しかし、母ヘアラは書類を隅から隅まで目を通していた。


さすがゴッドマザー...


書類を無事に交わし、とうとう新居に引っ越すことになった。


まだ産まれてまもないのに、引越しになるとは...


しかし、あれだな。


俺が'お金がない'って思ったから、新しい家と金を手に入れたのか?


まさかね...


いつかまたタマちゃんとお話できるようになったらこの件は詳しく聞いてみることにしよう。



そんなことを考えている俺は


今馬車に乗って移動をしている。


今まではボロい家だが自然に囲まれているいい家だった。と、勝手に思っていたが、実際そんな長く住んで居たわけではない。

 あのまま住んでいたら俺は嫌になっていたかもしれない。

 次は高い家とだけ聞いているが、どんな家なのかとても楽しみだ。



「なかなか広い家らしいがどんな家だろうね」


クーラスは新しい家が楽しみらしい。


「ボロい家を用意しよう物なら戦うわよ」


ヘアラは今日も心強いことを言っている。

どちらが父親なのかわからなくなってきた。


しっかりしてくれよクーラス。


「到着いたしました」


馬車を運転していた白い髭のおじいちゃん。

彼はセン・バイスさんという名前らしい。


「お待たせいたしました。屋敷に到着いたしました。」


センさんが開けてくれた馬車のドアの先には、すごい光景が広がっていた。



そこには...真っ白なバカでかいお城かと思うような屋敷があった。



「悪くないわね」

「は...」

「ばぶ...」


俺とクーラスはデカすぎて言葉を失っていた。


これが新居だと白い髭のセンさんは言う。


まじかよ。


金がないと思っていたのに1ヶ月少しでこんな家と大金を手にするとは....


恐ろしい世界だ。


しかも、家があまりにも広いからと国王がメイドと執事役としてセンさんをつけてくれた。


なんというオプション。


「これからルノエス家の執事となります。『セン・バース』です。お給料等は国王様から頂いておりますのでお気になさらず」

「しかし、本当にお会いできるとは! 火のドラゴンを倒したあの英雄『クーラス・ルノエス様』に仕えることができるとは」

「いやいや、倒しただなんて勘違いですよ。」



ん?




 何かの聞き間違いであろう、この腰抜けの父親クーラスがそんな強いはずはない。

 国王を前にして泡を吹くようなやつがドラゴンを倒したとは思えぬ。


 100歩譲って母親のヘアラなら納得だ。



「あれは倒したんじゃなくて、封印しただけですよ」

「そうだったんですね。でも、倒されてるのとほぼ一緒ですよ。お仕えできること心より嬉しく思います。」

「まぁ、その、ありがとうございます。」


その後にもセンさんは興奮気味に父の英雄譚を話していた。

どうやら力が強すぎたらしく、握手をする流れで相手の手をへし折ったこともあるらしい。

そのため、英雄の前は拳潰しのクーラスとしても名を馳せていたらしい。


これで納得だ。


俺が一度も抱かれたことがなかったのはクーラスが間違えて握り殺すんじゃないかと心配していたからだったのだ。


さすがに生まれてからすぐに、悪意があるわけでもない父親に握り潰されるのは怖すぎる。


いい判断をしてるよクーラス



ありがとう



そう心で思った。


色々話が終わった所で部屋の案内をしてもらった。下には大きく分けて3部屋あった。


リビングとメイドたちの部屋。


そして、広いダイニング。


2階には8部屋ほどあったが


「そんなに使わないだろう」


と心でツッコミを入れていた。

ルノエス家が引っ越してきた屋敷は元々交易関係を担当している夫婦が住んでいた。しかし、旅先でモンスターに襲われ夫婦揃って帰らぬ人となった。

跡取りも特にいなかったため、国で管理していたものを与える形となった。

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