ガチの先生登場
俺リーン・ルノエスは子犬だったハムスターを飼える可能性が出てきて喜んでいた。
その嬉しさをアーサー・カリバーにぶつけていたところ、父クーラスが家から出てきた。
クーラスもどうやら剣の稽古に参加したいらしく、俺たちは3人で剣の稽古をしていた。
父クーラスが剣の稽古に参加することになった。
「じゃあ、まず素振りから始めよう!」
アーサーがそう言うとクーラスが首を傾げていた。
「なあ、アーサー君ストレッチはしないのか?」
「素振りがストレッチみたいなものです」
確かにアーサーはストレッチなどしている様子を見たことはない。
彼にとっては剣の素振りはストレッチでありウォーミングアップなのだろう。
「そうか、ではまずストレッチをした方がいいな!こう見えておじさんは剣の先生をしてるんだ」
「そうなんですね!ではそうしましょう」
アーサーは単純な性格ということもあり、クーラスの言っていることをすぐに受け入れていた。
俺は勝手に喧嘩になると思っていたが、剣の先生というのが響いたのだと勝手に解釈をしていた。
「ストレッチはとっても大切だよ」
「そうなんですか?」
「運動はストレッチに始まりストレッチに終わるのがいいんだよ。大人になるとストレッチをせずに怪我をする奴が多いからな、子供の時から体に覚えさせた方がいいんだ」
「なるほど…」
アーサーは死ぬほど硬い体を伸ばしながら話を聞いていた。
「アーサー君はこれからストレッチが必要そうだね!」
「はい…頑張ります!」
「逆にリーンはグニャグニャだな!素振りの前に筋トレをした方が良さようだ」
「え?…」
俺は生まれつき体が柔らかいということもあったが、筋肉がないのは子供だからなのでは?
4歳に筋肉を求めるなんて…
そんなことを考えていたが、仕方なく筋トレをしていた。
「じゃあ、リーンが筋トレをしている間にアーサー君は素振りでもしておこうか!」
「はい!お願いします!」
アーサーがクーラスに剣を教わっているのを俺は筋トレしながら見ていた。
あれは6歳に教えるレベルのことではない。
俺はそう感じながら見ていた。
「では、アーサー君。これを使って素振りをしてみてくれ!」
そう言うと、鉄の塊のようなものがついた棒をクーラスは渡していた。
「わかりました」
アーサーはそれを嫌がることなく握っていた。
ブン!
ブン!
「おっと…」
「やはりまだ身体の中心が鍛えれていないね」
「そうなんですか?」
「重いものを振る時に体の軸がズレているからね!この重さになれるまで毎日振ってみるともっと良くなるよ!」
「…やってみます」
クーラスは生き生きした目でアーサーに指導をしていた。
「リーン!そろそろ筋トレ終わっていいぞ!」
俺は筋トレをするふりをしていたが、どうやら時間稼ぎが終わってしまったらしい…
「はい…」
「じゃあ、リーン素振りをしてみろ!」
「うん…」
俺は何度か素振りをした。
昨日教わったばかりだからな、当然できてるわけがない。
そう思っていた。
「なんだリーン!意外としっかり振れているじゃないか!」
「…そう?」
「これなら教え甲斐があるな!」
そういうと、クーラスは俺にも鉄の塊を持たせた。
「次はこれを振ってみろ!」
「う、うん…」
とりあえず、俺はなんとなく素振りをしてみた。
「すごいな!リーン全然ブレてないな!」
「本当に?」
さすがにクーラスの発言を疑ってしまった。
昨日剣を握り始めた俺が、ずっと素振りをしているアーサーよりできているはずがない。
きっと、親バカを発動しているのだろう。
「すごいな…リーン…」
俺はそれを聞いてショックを受けているアーサーを見てしまった…




