へっくしょん!
俺リーン・ルノエスは剣の稽古を逃れるために家の裏の森での山菜取りに精を出していた。
一緒に連れてきたアーサーは俺と一緒にいれてわりと楽しんでいたが、毒がある物ばかり拾っていた…
そんな俺たちは日が暮れてきたので帰ろうとしていた。
すると、茂みの奥から何かの鳴き声が聞こえた。
見にいくとそこには綺麗な白色の犬がいた!
俺が茂みに入ると1匹の小さな白い子犬がいた。
「なんで、犬がここに?」
クゥ〜ン
「足を怪我してるんだね!」
どうやらこの犬は足を怪我しているらしい。
「大丈夫かリーン!」
「大丈夫!問題なさそう!う◯こするからちょっとそっちで待ってて!」
「もう大丈夫だよ…ヒール!」
俺はアーサーにバレないように子犬の足にヒールをかけてあげた。
クゥ〜ン!
「ハァハァハァ!」
足を直してあげると子犬は俺に擦り寄ってきた!
「可愛い〜!」
「もううんこ終わったのか?」
アーサーがこちらに向かってきた。しかし、もうやるべきことは終わっていた為問題はない。
「見てよこの子!めちゃ可愛いだろ!」
俺はアーサーにその白い子犬を見せてあげた。
「あぁ、まぁ、かわいいな!」
でもその犬野良犬だろ?
危険だから置いていったほうがいいぞ!
「確かに…」
俺は若干の寂しさを感じながら子犬をそっと地面に戻した。
「すまんな…子犬ちゃん…立派な大型犬になるんだぞ!」
俺はそう子犬に別れを告げ、山菜をカゴいっぱいに詰めていえに帰っていた。
「ただいま」
「お帰りなさいリーン様」
「これ山で採取した山菜!ミルに渡して何か料理にして欲しいんだ!」
「かしこまりました。しっかりとお伝えしておきますね」
「うんありがと」
執事のセンさんに伝言を頼み俺はアーサーと別れを告げていた。
「アーサー今日は色々ありがとね!また会える時によろしく」
俺は遠回しに日付の間を開けて欲しい意思を伝えておいた。
「それじゃあなリーン!明日の朝6時には稽古をするから準備をしっかりしといてくれよ!」
いや?!俺明日やるとは言ってませんが…
そう思っているとセンさんが驚いていた。
「リーン様!こ、この犬は!?!」
「え?犬?」
犬など知らないが、センさんが指を指している方を見てみた。
「ワン!」
「さっきのやつーーーーーー!」
さっきの子犬が森から家までついてきてしまっていたのだ。
「なんで付いてきたの…」
「ワン!」
「いや、帰りなよ…」
「ワン!」
「…」
「ワン!」
なんで可愛いんだこいつは…
俺はコイツの可愛さにメロメロであった。
「仕方がない。お前を飼えるように父さんと母さんを説得して…」
「へっくしゅん!」
俺が仕方なく犬を飼おうと決意しかけていた時、センさんが急に咳をしだした。
「へっくしゅん!へっくしゅん!」
「あれ…もしかして、センさんって…」
「大変申し訳ありません。わたくし犬アレルギーでして…」
「まじか…」
その後母ヘアラが部屋から出てきたので事情を話し、何とか買う事できないものか交渉をしてみた。
しかし、センさんがアレルギーということを知っていたヘアラは当然のように却下。
その後、仕事が終わった父クーラスが帰ってきたのでクーラスの説得を試してみた。
しかし、こちらにも却下
「リーンが犬を飼いたい気持ちはわかるが、センさんも俺らの家族だ。どちらを優先するかはわかるよな」
クーラスに諭されてしまった。
まぁ、さすがに今回は俺が悪い。
「ごめんね子犬ちゃん…」
「ワン!」
「そうだ!」
俺は名案を思いついた!




