表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10億円寄付したら優遇転生してもらえました。  作者: ブロッコリーは芯のほうがうまい
43/114

帰還

 俺リーン・ルノエスの母、ヘアラ・ルノエスは洗礼の儀式の後攫われた少年を助けに向かっていた。

 一方で俺とクララはアボさんから過去のヘアラについて話を聞いていた。

 どうやら相当強い母だったらしく。俺はそのまま飛び出して行ったヘアラのこのを心配しなくなっていた。

 アボさんによる母ヘアラのエピソードを聞き終わり、これなら一安心だと納得していた。


 するとクララがキラキラした目で俺に話しかけてきた。


「リーンのママってすごくかっこいいね!」


「そうだね!」


クララはプ◯キュアに憧れる少女のように胸を熱くしたようだ。


そんなことを話しているとヘアラが手を振って帰ってきた。


「みんな〜お待たせ〜」


 本当にヴァンパイアロードを倒してきたのかと疑うレベルの速さで帰還してきた。


「おかえり!母さん。早かったね」


「そうかしら?見つけるのに時間かかっちゃったと思ったけど…」


「ヘアラさんお疲れ様です。お早いご帰還ですよ」


アボットさんも早いと思っていたようだ。


「あ、あの、」


「どうしたのクララ?」


「どうやったらリーンのママみたいに強くなれますか?」


「そうね…たくさんご飯を食べて、たくさん寝ることね」


ヘアラはわりと普通のことを言っていた。


「わかりました!私も頑張ります」


「そう!頑張ってね」


ヘアラはよくわかっていないようだったが、クララの強くなりたいという気持ちには共感してあげていたようだ。


「日が暮れそうね、そろそろカリバーの息子を送り届けてさっさと帰りましょ」


 そう言うと後ろからギルドのお偉いさんが、誘拐されていた子をおんぶして連れてきた。


「もう朝…」


 カリバーの息子とやらは攫われてから今まで呑気に寝ていたようだ。


危機感なさすぎだろ…


「え!俺やっぱ誘拐されてたのか!」


家に送って行きながら彼と軽く話をした。


彼はアーサー・カリバーと言う名前らしい。


なんて英雄っぽい名前…


 そんな彼はカリバー家の一人っ子らしく、将来は英雄クーラスのような勇敢な冒険者になることが夢らしい。


 俺がその息子だと知ったらめんどくさそうなので、それは黙っておいた。


 彼の父も冒険者らしく今日もダンジョンに潜っているそうだ。


 彼の父はどうやら相当腕の立つ男のようだ。


 世間話が終わる頃には彼の家に着いていた。


「ただいま〜」


「あら、アーサー遅かったわね!」


 母親らしき人が出迎えてくれた。


「ミーナさんお久しぶりです」


 ヘアラがアーサーの母親に挨拶をした。

アーサーの母の名前はミーナという名前らしい。

ミーナにアーサーが誘拐されていたこと、そしてそれを救出したことをヘアラは丁寧に説明した。


「今回誘拐されてのは6歳で魔法が使えるということを自慢しながら街を歩いていたからだと思ってます。今後は彼の身を考えるのであれば多少発言には気をつけさせた方がいいですよ」



 ヘアラは優しい口調だがしっかりと注意すべき点を伝えていた。


「すまなかったねヘアラ。旦那が帰ってきたらしっかりと叱ってもらうよ」


 ミーナさんはヘアラやギルドのお偉いさんにしっかりお礼をしていた。


そして、扉が閉まったと思った瞬間



「ほんとあんたって子は!」


 とんでもない声量でアーサーを怒っていた。


しかし、これも家族の愛の形なのかもしれない。


 そう思いながら俺は家に帰って行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ