回復魔法
リーンの友人クララ・ナーポは適性がないと思われていた回復魔法を猫の命を助けようとする中で使えるようになったのであった。
俺は今怪我した猫を抱えていたクララを探している。
「クララ!クララ!」
「まさか、他の魔物に…」
いや、さすがにそれは考えにくいか。
ここは一応国王領土内、虎がいたのがおかしいだけだ。
しかし、全く見つからない。
どこにいるんだ…
「クララー!いたら返事をしてくれー!」
「リーン!こっちにいるよー!」
「クララの声が近くから聞こえる」
俺はクララの声がする方に走って向かう。
「クララ!ここにいたのか」
クララは川沿いの草陰に隠れるようにいた。
「ごめんねクララ俺が釣りなんか誘っちゃったから…」
「ううん。いいの。それより見て!」
俺はクララの手の中でゴロゴロ言っている猫を見せられた。
「あ!そうだね、早くヒールしなきゃ!」
俺がそういうとクララはニコニコの笑顔で何か言いたげであった。
「どうしたの?ってか、あれ?怪我してない…?」
「うん!私が回復魔法で治してあげたんだ!」
「え?!回復魔法使えたの?」
クララはなんと、俺がいない間に回復魔法を使えれるようになったんだ。
その後、クララに使えるようになった時になにがあったのか聞いた。
とは言っても何か特別なことと言えば感情の大きな揺れくらいだった。
「もしかしたら、魔法は強く使いたいと思っていたら使えるようになるのかもね!」
そう話すとクララはとても笑顔の中に涙を浮かべていた。
「これで、今度は私がリーンを助けれるね」
優しい笑顔だった。
クララはいい方向に変わっていっている。
俺は親心のような嬉しさを感じていた。
「ありがとう」
その後クララが助けた猫は用が済んだと言わんばかりにさっさと逃げてしまった。
「恩知らずめ!」
俺はクララを教会に送り届け、アボさんに川で虎が出たことを報告しておいた。
アボさんは冒険者ギルドとも縁がある為後処理など色々してくれるそうだった。
何はともあれクララも俺も無事に生還し、クララは回復魔法を使えるようになった。
今日1日でいろんなことがあったこともあり俺は帰ってすぐにぐっすりと眠りについていた。
翌日
朝早くからアボさんと冒険者ギルドのお偉いさんが来ていた。
「朝早くから申し訳ない。昨日川に出現した虎の件について息子さんにお話を聞きたくお邪魔させていただきました」
「なるほど、少々お待ちください」
執事のセンさんがヘアラに確認をとるとヘアラは鬼のような顔をして階段を登ってきた。
「やばい」
俺は咄嗟に布団の中に隠れた。
「リーンちょっとお話があります」
笑顔をしているようだが中身は完璧にブチギレである。
俺は虎を魔法で倒したことや、それを眠くて報告し忘れていたことを正直に話した。
そして、死ぬほど怒られた。
「ギヤーーー」
その後、冒険者ギルドのお偉いさんとお話をすることになった。
「それでお話とはどんな内容でしょうか?」
「昨日川に出現した虎ですが、息子さんとクララさんが第一発見者とお聞きし、虎がどこから来たのか教えていただきたく話を聞きにきました」
「リーン君あの虎はどこから現れて、なにをしようとしてた?」
「あぁ、あれは…」
俺は昨日のことを詳しく話した。
「なるほど、猫を追いかけていたか…もし今後あのような魔物にであったら冒険者ギルドにきてくれ!今回は神父様が退治してくれたようだが、今後も神父様がいるとは限らないからね」
「わかりました。ありがとうございます」
そういうと、冒険者ギルドのお偉いさんは帰って行った。
「びっくりしたぁ〜」
「リーン。今回はアボさんが倒してくれたことになったけど、今度からはすぐ逃げなさい!」
「はい…」
俺はまだまだ子供だということを理解しなければいけないな…




