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俺リーン・ルノエスは初めての友達クララ・ナーポに頼まれ魔法を教えることになった。
水と火属性に適性のあるクララは人助けをしたいという思いから全く使えることができないヒールを教わることにした。
あれからクララは毎週日曜日の10時には必ず来てくいた。
クララはただひたすらに回復魔法のヒールを詠唱し続けている。
しかし、回復魔法が使えるわけでもなく。
ただずっとヒールと唱えている。
「ヒール!ヒール!」
しかし、今日もヒールを使えることはなかった。
やはり適性がないのか回復魔法を使うことは難しいようだ。
そして、半年が経った。
クララは今日も回復魔法を唱えている。
しかし、未だに回復魔法を使えずにいた。
「今日は回復魔法の練習は一回お休みして、川に釣りに行こう!」
「でも、練習したい!」
「息抜きも必要だよ。それに日曜以外の日も練習してるんだよね、アボさんから聞いてるよ」
「リーンに見てもらいたいんだけど…」
「まぁまぁ!行こう行こう!」
クララに可愛いこと言われた気がしたが、そんなことは気にもせず強引にクララを川へと連れて行った。
今日は俺が釣竿と餌を用意しておいた。
「これで魚を釣ろ!」
「うん…」
まだ納得のいっていないクララに釣りをさせることに成功した。
今回はちゃんとした釣竿で餌も売っている物を使ってた。
しかし、全く釣れていない。
なんならピクリとも動かずにいた。
「今日はなかなか釣れ無さそうだね…」
俺は苦笑いをしていた。
しかし、クララは何も言わずじっと竿を握っていた。
俺は若干連れてきたことを後悔していると、草陰から猫が出てきた。
「怪我をしているようだ…」
この猫は何か大きな動物に引っ掻かれたような怪我をしている。
早く手当てをしなければ…
そう思った矢先に草陰から大きな虎が襲いかかってきた。
「グォォーー!」
「あっぶねぇ〜」
間一髪のところで避けた俺はすぐにクララの方に視線をやった。
咄嗟に怪我をした猫を抱えて避けていたようだ。
「クララ!その猫を抱えて逃げて!」
俺はこの虎と戦う覚悟を決めていた。
クララがすぐに走って逃げてくれたおかげで戦いやすくなった。
「これで心置きなく戦える」
虎は先ほどの猫を追いかけようとクララの方に向いていて。
「行かせないよ!」
俺は身体強化と風魔法を使い、瞬間移動したのかと思わせるスピードで虎の行手を阻んだ。
「ガルルル…」
虎は俺を殺すというような目をしている。
ボン!
俺はすぐさま魔法を繰り出した。
練習の成果もありファイアーボール程度であれば無詠唱で使うことができる。
「ガルルル. …ガル!」
ボンボンボン!
連続でファイアーボールを飛ばすものの、一発も当たらずにいた。
「クソ!」
俺は次の技を準備していた。
「エリア・サンダー・クラウド」
俺がそう唱えると10個ほどの雷雲が円を描くように空中に出現した。
この魔法は常に雷を降らせてくれる魔法で作った雷の鳥籠のようなものだ。
「もう、逃がさないよ!」
すると虎は俺の方に一直線に向かってきた。
「サンダー」
俺が指を虎の方に負けると空中にある雷雲が一斉に虎に向かって雷を放った。
「キャイン!」
虎は真っ暗に焦げてしまっていた。
「ふぅ、これで一安心…」
そう思い安心していた俺は何かを忘れていた。…
そうだ!死にかけの猫ちゃんとクララだ!
俺は急いでクララを探した。




