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10億円寄付したら優遇転生してもらえました。  作者: ブロッコリーは芯のほうがうまい
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許せないもの

俺リーン・ルノエスは初めての友達クララを探していた。


しかし、見つかったクララの姿は最悪の状態であった。


そして俺は家族との'外で魔法を使わない'というルールを破りヒールを使っていた。

 俺の目の前には



一つの命が終わりを迎えそうになっている。


「ヒール!」


「ヒール!!」


「ヒール!!!」


 血だらけの状態で見つけたクララは顔がボコボコに殴られ、原型がわからないくらいいた。


俺は"なんとかクララに生きて欲しい"


そう思い、ヒールを続けた。


「ヒール!!」


「ヒール!!」


しかし、顔の腫れなどは引いても意識が戻らず一向に治る気配がない。



「クソ!クソー!」



俺がどうしようも泣き叫んでいると


クララの家らしきところから1人の太った男が出てきた。



「何だテメェ!人の家の前でうるせぇぞ!ぶっ殺されてぇのか!」



俺はすぐに理解した。

「テメェがクララをやったのか!」


こいつはクララの父ダス・ナーポに違いない。


「なんだテメェわ!そいつはなぁ、俺に隠れて、魚を食ってたんだよ!舐めたことしやがって。俺はいつもそいつを可愛がってんのによぉ。そいつは自分の腹だけ満たせばいいんだよ!しかも3匹も持ってるのにだぞ?!」


「そいつは俺のことを舐めてる。だから拳で教えてやったのさ!しかも、そいつは俺の娘だ!お前には関係...」



ドン!




俺は殴っていた。


クララをこんな目に合わせたヤツを俺は許せかったからだ。


身体強化を使い自分の力を3倍にまで上げ

風魔法で瞬間移動のような速さで飛び

拳を土魔法で石のように硬くして


殴った。



しかし、所詮は3歳児の力。


3倍にしたところでたかが知れていた。


「いってぇな...ガキが!」


ダスはそう言うと、家から大きなナタを持ってきた。


「ぜってぇ殺す」


どうやらあいつも怒っているらしい。


バカバカしい。


お前が悪いだろうが。



そう思っていると、すごい速さでダスがこっちに飛んできた。


あいつも風魔法を使えるらしい。


 ブクブク太っている体とは思えない速度でこちらに飛んでくる!


「しねーー!!」


 大きなナタが俺の真横にすごい速度で振り下ろされた。


 俺は身体強化3倍のおかげで反射神経が恐ろしく敏感だ。


当然のように避ける。


シュ!


それを見たダスは反対の手を大きく振って殴ってこようとした。


「ファイヤーボール」


俺はその拳を避けつつダスの顔面に一発火の玉をぶつけた!


「あっつい!」


しかし、それも風魔法ですぐに消されてしまった。


「ファイアーボール」


俺は間髪入れずに連続でファイアーボールを放ち、ダスを火の渦にしてやろうと思った。しかし、全てのファイヤーボールをナタで振り払われてしまう。


「くそ...なんで無駄にそんな強いんだよ!」


「うっせぇぞガキ!大人しくしね!」


ダスがすごい勢いで距離を詰めてくる。俺はそれを避けつつ、ファイアーボールを連打する。



「こんなイタチごっこをしていては勝負がつかない」


「あれ、やってみるか...」


そう言うと俺はすぐに使う技を変えた。


「ウォーターボール」


これも同じく弾かれている。



しかし、一点だけ違う点がある。



それは



ダスは弾いた勢いで少しずつ濡れているのだ!


「こんな技きかねぇよ!クソガキが!」


「そうですよね!わかってますよ!このクソデブが!」


「なんだとてめぇ!!!」



準備はできた。


「サンダークラウド」


俺の手に真っ黒な雲がついた。


「この魔法に今出せる最大魔力を乗せる...」







「サンダーボルトーーーー!!」



ドカーン!!!




 すごい爆発音と共に俺の腕についた黒い雲から黄色い光が飛んで行った!


ダスも流石にやばいと思いすぐさま避けた。


しかし、雷というものは不思議なもので、尖った金属を避雷針として認識し、雷を吸い寄せてくれるんです!


 俺のサンダーボルトはすごい勢いで避けたはずのダスのナタに避雷し、濡れているダスの体を丸焦げにした。


「うわーーーー...」






ダスの断末魔は雷と共に消えていた。


バタン...


ダスが地面に倒れた...


「もう息はしていないだろう...」


 ダスを倒したことを確認した俺は気が緩んだのかだんだんと身体に力が入らなくなっていた。


「クララ」


 だんだんと意識が遠のいていくのを感じながら、俺はクララの近くにいった。


「クララ...助けられなくてごめん...」


俺はヒールを使い身体は綺麗に戻ったクララを見て、どうしようもない悔しさで打ちのめされそうになっていた。


「クソ...クソ...」


クララの意識はない。


「クソ...」


そして俺は気を失っていた...

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