これって優遇?
魔法を使えることがとうとうバレてしまったリーン
両親に捨てられるのではないかと心配ましたが、2人は喜んでくれていてほっとした。
しかし、俺は魔法を学びたい。誰かいい人はいないのか...
家族会議の結果
俺は3つのルールを守ることとなった。
1つ目 絶対に外で魔法を使わない
2つ目 この家に住んでいる者以外に決して魔法を見せたり、使えることを言ってはいけない。
3つ目 魔法は母か父のいる前でしか使用しないこと。
3つ目のルールに関しては全く守る気などなかったが、母から怪しいと思ったら魔力痕跡で確認すると言われた。
「そんなことまでわかるのかよ...」
少し残念ではあったがまだ一歳だ!
ここから沢山のことを学んでいこう。
そう思うことで魔法を使いたい気持ちを抑えることにした。
しかし、次の日
魔法の練習時間に
それは発覚した...
「リーン土魔法はね、いろんな形に変えることができるの」
「はい!ママ!」
「まず土魔法を唱える“クレイ”そこから、ビューンと伸ばすイメージでシュッシュってしてバコンって感じで魔力を込めると...」
「ほら!これで硬い石の出来上がりよ!」
「え...ごめんママもう一回やって...」
「任せて!ここをビューと伸ばして...」
ヘアラが人に教えるのが下手だというのは本当だった。
俺には土が石になる理由がわからない!
そもそも物質的に違うだろ!何故そんなことが可能なのか...
何度見てもわからないし
やり方を聞いても擬音しか出てこない。
というか、あれは本当に石なのか...
それすらもわからなくなっていた。
「じゃあ今日の魔法の勉強はここまでね」
「う、うん。ありがとう...」
「また明日もがんばるわよ!」
....
俺は
考えることを
やめた...
「いやいやいや、そんなこと言ってる場合じゃない」
両親との約束で魔法は2人の前でしか使えないし、あれじゃせっかく魔法が使えるのに何も成長できない。
「くっそーー」
「誰か俺に魔法を教えてくれる優秀な家庭教師をつけてくれー」
俺は嘆いていた。優遇された転生というのは感じているが、いつもどこか噛み合わせが悪いとうか、なんというか...
「トン...トン...」
ドカーーン!
玄関で誰かが入ってきたようだ。
「こ、ここで働かせてください!ここで働きたいんです」
「うるさい!早く出ていきなさい!」
「ここで働きたいんです!」
どこかの神隠しにでも出会っているのかとツッコミたくなるような会話をしている。
「僕!魔法得意です!優秀です!かなり優秀です!」
「この家にお住まいの方は最強のお二方と1歳になったばかりのご子息様しかおりません!必要はない!おかえりください!」
執事のセンさんの足にしがみついていて頼み続けているのは男?か?
うちの家にも変な奴は来るんだな
そんなことを思っていると先ほどの自分の発言を思い出した。
「あああああああああああーー!!!」
先ほどの発言
「誰か俺に魔法を教えてくれる優秀な家庭教師をつけてくれー」
絶対これだ!
「センさーーーん!」
俺は1歳の小さな体で走り出していた。
「このおとこにょひとに、ぼく魔法教わりたいです」
「し、しかしリーン様はまだ魔法が使える年ではありませんし...奥様お助けください」
「ん〜...あなたは何故この家に?」
「実は...」
次回:家庭教師になってくれ




