表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10億円寄付したら優遇転生してもらえました。  作者: ブロッコリーは芯のほうがうまい
100/114

戦いたくない相手

 俺リーン・ルノエスはヴァンパイアロードの手下キースと戦っていた。


 なんとか倒せたと思っていたが、キースが最後の足掻きで子供達を使い攻撃を仕向けてきた。

 俺は今さっき逃したはずの子どもたちに攻撃されそうになっていた。



「クレイロック!」


 攻撃されても困るが、こちらからも攻撃したくなかった俺は子供達の足を土魔法で固めた。



「これでひとまず…」




「う…うぅ!うぁ!」


 俺がそう思っていると子どもたちは必死になって前に進もうとしている。



「おい!嘘だろ…」



 子供達は固めている足を無理やり進もうとし、足首がちぎれるのではないかと思うほど血が出ている。



 俺は急いで神父の元へ行った。




「おい!あの子たちの動きを止めろ!」



「ふははは…やめるかよ…」



 神父はそれだけ言って気絶してしまった。




「おい!起きやがれ!」



「…」



「だめだ!このままだとあの子達を傷つけてしまう」



 何か方法はないのか。



 俺はどうにかしてあの子達を助けたいが、どうすることもできない。


 シャドーダイブで地面に潜ることも考えたが、あの子達が地面に向かって殴り始めたり体が壊れてしまう可能性の方が高い…



 何か…



 何かないのか!




 その時、後ろから声がした。




「これは確かに教会が犯人で間違いなさそうだな」



 俺が悩んでいると青い髭がワイルドに生えている黒髪のイケオジがいた。



「あなたは…」



「この子達が奴隷にされた子供達だな…」



 そう言うとその男は1人の子供の頭を掴んだ。



「殺さないで!」



 俺は咄嗟に殺されてしまうのではないかと思い大声をあげてしまった。



「殺す?ハハハ!殺さねぇよ」



「楽にするだけ!」



 いや、その言い方だと殺すだろ!


 俺が心の中でツッコんでいると、その男は優しい声で囁いた。



「リリース」




 彼がそういうと


 白く


 そしてどこか温かさを感じる光がその子供を包み込んでいた。


「それは…」




「これは解放の魔法だよ」


「解放…」


「あぁ、呪いや毒、あとはこいつらがかかっている奴隷魔法なんかも解除できる魔法だ!」


「そんな魔法が…」


「ちと、コツがいるがな」



 そう話していると、ベディが遅れて走ってきた。



「ごめんリーン遅くなっちゃって…」


「大丈夫だけど…それ…」


「そう!ベンさんに取ってもらったの!」


「ベンさん?」


「そのおじさんだよ!」



「あぁ!この人に!」


 その後、ベディがよくわかっていなかった部分をヴェルに色々教えてもらった。



 どうやらこの助けてくれたイケおじはベン・クルトという名前で、俺が今お世話になっているギルドの食堂のおばちゃんアン・クルトさんの夫らしく、ギルドマスターも勤めているらしい。


 また、ベディとヴェルがアンおばさんの家に向かっている途中で、引き連れていた子どもたちの首にある奴隷の魔法が発動し、急に影の世界から飛び出し教会へ走り出してしまったらしい。


 ベディがそれを追いかけようとするも、ヴェルの起点で子どもたちを追いかけるのではなく、アンおばさんに頼んで冒険者ギルドの人達に助けを呼んでもらうことにした。


 その時、ちょうど家に帰って休もうとしていたベンさんがベディの話と奴隷の首輪を見て、急いで向かってくれたそうだ。



「そうだったのか…何はともあれよかったよ」


「ほんと!ラッキーだったわ!」


「チュウ!」



「じゃあ、後は大人に任せて、お前たちはアンのところに戻ってな!」


「はい!」



 俺たちはベンおじさんに全て任せ、アンおばさんの家に向かうことにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ