10億円当たった!
俺の名前は山岡 源
楽して生きたいと思い岡山から東京に上京してきた。
しかし、現実はそんなうまくいくはずもなく、、、
なんとなく上京したこともあり、仕事に就くわけでもなくフリーターになっていた。
俺山岡 源は現在29 歳、昼間は喫茶店、夜はコンビニで働いている
いわゆる、フリーターである。
朝から夢を見た。
今とは違う世界でイケメンに生まれモテモテの金髪美少年になる夢だった。
「最高だおれは女を侍らせる王になる」
そう朝から決意した。
そして
今日もコンビニに出勤していた。
「やっぱ夢だよなぁ。」
「バイトとかだるい、だるすぎる。。。」
「おつかれっれすー」パチン!
俺の後頭部を叩いてきたこいつはコンビニバイトの2個下の香苺 勇喜
ただのアホである。
「いてーな〜、あれ、、、お前 今日出勤だっけ?」
「いや、元々違うけど店長休みたいらしいから変わってやった!」
勇喜はめちゃくちゃいいやつだが...
たぶん頭はよくない。
しかし、俺はそんなこいつのことが結構好きではある!
「なんだ、ならさっさと着替えてきな」
「うぃす〜」
「そういや先輩、バイトの雪ってやつ覚えてますか?」
「あぁ〜...あの美人さんね...」
雪ちゃんはめちゃくちゃ可愛いJKだったはず。
「一回だけ会ったかな?いい香りがしてクンカクンカした気がする」
「さすが先輩キモいっすね!」
「やめとけ!それでどうした?」
「あの子カードゲームしてるらしいんですけど、最近やばいカード当てたらしいんですよ」
「なにそれ...エラーカードとか?」
「いやいや、違いますよ大当たりみたいなもんっすよ」
「へぇ〜...」
「興味なさそうですね..でもそのカードマジすごいんすよ」
「何が?」
「金額がですよ!」
「まじ?いくらよ」
「50万」
「マジか!!...」
「夢あるな〜」
どうやらその雪ちゃんは、最近流行りのカードゲームのトップレアを引いたらしく、お店で買い取ってもらい50万ゲットしたようだ。
「なんちゅう世の中や....」
「で!先輩!俺らも宝くじでひと山当てましょうよ」
「いやいや、当たらんよ...」
「いや、ここで当てるのが俺らっすよ」
そういうと勇喜は宝くじを出してきた。
「これマジで当たったらやばいっすよ」
「わかったわかった、俺も一枚買っとくよ。」
そんなことを話しながらバイトは終わった。
帰り道にちょうど買える場所があったので俺はとりあえず10枚買った。
「ま、当たらんわな」
そう思っていた...
当選番号発表の日
俺はコンビニに出勤し、勇喜とまた出会った。
「先輩!どうでした?」
「お前と一緒に見ようと思ってね」
「今回一等10億っすよ!当てて焼肉行きましょ」
「当たったらな」
仕事も終わり、外で番号を確認することにした...
「勇喜、携帯で当選番号検索して半分見てくれ!」
「了解っす」
携帯と番号を確認している中で勇喜が急に大きい声を出した。
「うぉーーーーー!!!」
「ん?どうした?」
「こ、こっれっす。」
俺は勇喜の持ってる手にある番号を確認した。
「なんだ、よく見ろよ!下1桁違うし一等じゃないじゃん!ビビらせんなよ〜」
「せ、せ、せ、せ、せん、、、ぱ、、いぃぃ」
目が見開いた勇喜がこちらを見る。
若干の沈黙のあとに急に早口になり
「これこれこれ!これ前後賞ですよ!先輩これ、これ!これ」
「2億です」
「またまたそんなこと言っちゃって〜」
俺は冗談だと思いつつ確認をする。
...
「マジもんじゃねーかー!!!!」
本当に当たっていた!
全身から汗という汗が出てきてもはや体はサウナ状態のびしょ濡れであった。
「やべー!やべーよ!!まじか!!」
「先輩マジすごいです!おめでとうございます!結婚してください!」
勇喜はテンションが上がりすぎて変なことを言っていたが俺はどうでもよかった。
これで、これでもう遊んで暮らせる。。
源はそんなことを思いながら涙を流していた。
「先輩 銀行行って、モノホンにしちゃいましょう!」
勇喜がそういうと俺は一旦我に帰り、急いで自転車で銀行に向かった。
銀行に着き、握りしめた宝くじ10枚を受付の人に渡した。
口の下に大きなホクロの目立つベテランといった感じのババアが接客をしてくれた。
「いらっしゃいませ。こちら 確認して参りますので、少々お待ちください」
言葉はしっかりとした敬語だが、完璧に俺らを下に見た態度をこのババアはしてきた。
俺は心の中で
このクソババァが!
ペッ!
と痰を吐きかけておいた。
数分してからここの責任者と思われる男2人組がニッコニコの笑顔で近づいてきた。
「山岡 源様ですね。本日は府中店をご利用いただき誠にありがとうございます。」
「奥のお部屋でお話をさせていただきますので、どうぞこちらにお進みください」
これが本当に当たったやつの神イベントなのか...
怖い
そう思った俺は勇喜を連れて行くことにした。
「こいつも連れて行っていいですか?」
「そちらはご兄弟様ですか?」
「いや、友達というか、同僚というか、、」
「ちょっと今回の内容はあまり同席されない方が良いかと。」
さすがに高額な取引ということもあり断られてしまった。
「全然気にせず行ってきてください!自分は焼肉と車とマンションさえ買っていただければ問題ないです!」
「アホか!ちょっと待っとけ!」
勇喜なりの気遣いを感じつつ俺は奥の部屋に進んだ。
「ではこちらにお座りください」
奥の部屋には綺麗なハゲ頭のジジイが座ってた。
俺が入ってくると すぐさま立ち上がりいやらしい笑顔で案内をしてくれた。
「どうぞお座りください」
銀行員3人が笑顔でこちらを見ている。
ハゲジジイの頭が眩しすぎるぜ
そんなことを考えつつ、俺は机の上に3枚の宝くじと他7枚が丁寧に束ねているのを見た。
「あれ?」
なぜ3枚?
そんな疑問を抱きつつ、真ん中に座っている一番偉いであろうハゲジジイが口を開けた。
「この度はご当選おめでとうございます。」
「いやー3枚も高額当選している方は初めてお会いしました」
「ん?」
向かって右側の銀行員が変なことを口にした。
3枚当たってると言ったが、そんなはずはない。
俺が持っていた宝くじに当たりはなかった
そんなことを考えていると左側の銀行員が喋り出した。
「ご一緒にご確認ください。」
「はい。」
「こちらが2等前後賞2億円が2枚となります」
「ん?」
「ん?!?!」
「まーーーーーーーーーーーーーーーじですかーーーーーーーーーーーーぁ」!!!
俺は脳内で急に早口になった。
まてまてまて2億が!
2枚?!
4億?!
は?!4億が2枚?!...
違う違う2枚で4億だ
脳が処理できずに金額がもはやわからなくなっていた。
「そしてこちらが...」
ハゲジジイが続けた話だした。
「こちらが1等10億円となります。」
「全て合わせて14億円となります。」
「おめでとうございます」
「?...?」
俺は考えれなくなっていたこともありうっすいリアクションをしていた。
「あ、あざす。」
その後色々な話しをしたが、どうやら現金で渡すには時間がかかるらしく振込みを希望した。
しかし振込にも時間はある程度かかるらしく、一旦現金で100万円をもらい他は振込ということにし、俺は部屋から出た。
すると
しっぽがあったら千切れる速さで振っているであろうニタニタの笑顔で待っている勇喜がいた。
「源様お待ちしておりました。」
「誰やねんお前!」
俺は関西人でもないのに変なツッコミをしてしまった。
明らかにこいつ態度が変わっている。
これがお金の力か....
「先輩本物でしたか?」
「ああ本物だったよ!焼肉行くか!」
「ありがとうございます。ご主人様。」
「だから誰やねん」
そんな話の中とりあえずタクシーに乗り、叙◯苑に行くことにした。
「いやー先輩に見てくれって言われて1枚目に2億でしたからね、盗んじゃおうかって思いましたよ」
「馬鹿かお前。黙って取っとけばバレなかったぞ」
「いやいや、冗談ですよ!てか、取ってよかったのか、残念」
俺は勇幸のなんや感やいいやつなとこが好きだ。
「しかし1枚目からあったのか!そりゃ驚くな」
俺は全てを察した。こいつは1枚目に当てたのに驚いて他のやつを確認していなかった。
そして、偶然にも受付に全て渡したことで、前後賞含めた3枚のあたりが入っていたことを知ることができた。
本当に危なかった。
俺はちゃんと確認しないことの危険性をとても感じていた。
しかし、幸運が味方をしてくれていることに感謝をした。
焼肉を勇喜と一緒に食べた後欲しいと言っていたゲームを買ってあげ、俺は自分にちょっと高いスイーツを買って満足していた。
「先輩今日はおめでとうございます!そしてありがとうございます!」
「こちらこそありがとな!」
「先輩たぶんコンビニ辞めると思いますけど、自分が必要ならいつでも飛んでいくので!呼んでくださいね」
「もちろんだよ!ありがとな!」
勇喜をタクシーで送り終え、自分の家に向かうことにした。
「ここまでお願いします」
「かしこまりました」
しかし、今日は色々あったが もう人生イージーモードだな。
こっから何しようか。
とりあえずマンション買って
車買って、バイク買って、免許取るか
順番などどうでもいい
あぁ最高だこのまま幸せで死ねる...
そんなことを思っていた
ドン
「何が起きた。」
目が覚めるとサイレンの音といろんな人の話し声が聞こえたが、あまり周りは見えない。
どうやらトラックが居眠り運転をしており、信号無視してでタクシーに突っ込んできたらしい。
意識が朦朧とする中、全てを悟った。
「これ、死ぬやつだ」
次に目が覚めると病室で左腕以外動かなくなっていた。
「痛い、夢か、これ」
俺は近くに置いてくれていた携帯を手にした。
交通事故でもなぜか生き残った携帯日付確認する。
「2週間経ってるのか」
「まじか...生きてるのラッキー」
そう思いながら携帯の銀行口座を確認する。
「やっぱ夢じゃなかった」
俺は14億円を手にしていた。
そんなことをしてると病院先生入ってきた。
とても険しい顔だ。
「お目覚めになってよかったです。しかし残念ですが...」
先生は色んなことを教えてくれた、事故の経緯や俺の体のことについても。
めちゃくちゃ体は痛いし右腕も足もなくなっていた俺だが、かなり元気だと思っていた。
しかし、そんなはずもなく命は長くないということを知った。
「14億手に入れたのに残念だなぁ。」
そんな時、ふと昔のことを思い出した。
「学生の頃は学校の行事でイヤイヤやってたボランティア活動あれって何のためにやってたっけ?」
俺は唯一残った左腕で色々調べてみた。
学校が建前でやってる寄付金集めや、いろんなyoutuberとかが税金対策のためだけにやっていると思っていた
募金
調べてたらいろんな種類があった。
「使わないしいっか」
そう思った俺は口座に入ってるお金10億円分適当に寄付することにした。
「携帯を適当にスクロールしてなんとなく止めたやつに寄付でいいか」
そんな適当な感じの寄付を俺はした。
「次の人生への寄付」?
これでいいか!
「未来ある子供達に使われるだろう!」
「まぁなんでもいいさどうせ使わないし」
そう思いながら残りの4億弱は親に使ってもらうことにして親の口座に送り込んでおいた。
「これでなんとかなるでしょ」
そう思い、源は目を閉じた。
「こんにちは」
そこには羽の生えた白髪美女がいた。
「ど、どーも」
10/7に書き始めました。少しでも良いと思ってくださる方がいれば幸いです。
私は元々本を読むことが苦手というのもあり、書き出すのが下手くそです。
読みづらい部分あると思いますがご了承ください。