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修羅の刻  作者: 高山 仁
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プロローグ

 繰り返される平穏。変わらない日常。増殖する欲望と、それを拘束するために増え続ける束縛。そして、更に束縛から逃れようと、欲望は増殖を続ける。

 自由の無い世界。自由など存在し得ない世界。『自由』という言葉そのものが、あってはならなかったのかもしれない。あってはならないこと、流れを壊すもの。歪み。起きてはならないこと、日常を壊すもの。歪み。平穏が崩壊する根元となるもの。歪み。

 この世界の存在。歪み。全ての流れ。全ての始まり。全ての母体。歪み。

 それが起こると、その後に大きく変化が現れる。今までのものが崩壊し、新しい何かが始まる。全ての始まり。そして、古き形の崩壊を促す力。歪み。


 それは不可視の力。全ての現象とは異なる、全てと異質な存在。空間も、時間さえをも狂わす混沌の形。歪み。

 流れ、いつのまにか与えられた空間。流れ、いつのまにか与えられた場所。流れ、いつのまにか当たり前になってしまったこと。流れ、この世界から逃れられない力。流れ、誰も逆らおうとはしないもの。流れ、逆らえない強大な力。流れ、生まれながらにして束縛されていること。

 此処には自由など存在しなかった……。


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