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プロローグ

魔鏡絶無 〜鏡が映す夢〜

プロローグ

 仇名、約六割近くの学生とかにはついているだろうと思われるもの。

 自分が望む、望まない仇名がつけられてそれはある程度の影響を与えてしまうものである。そう、まるで鏡の中の自分のような感じが僕の場合はしたのだ。

 僕の仇名は『根暗眼鏡』。

 別に目が悪くてめがねをかけたからそのような仇名をつけられたのではない。

 小学生のときに、幼馴染である子が僕に眼鏡をつけたのだ。

「根暗みたいで眼鏡っぽい」

 この意味不明な事柄によって僕の仇名はそれ以降、今も根暗眼鏡。高校受験の勉強のために視力が悪くなったことによって僕はめがねをかけてしまって見事にそれにマッチしてしまった。

 それ以降、名は体をあらわすのか、僕はあまり他人と話さなくなった。話さなくなったおかげで根暗眼鏡だと多く言われたことに不満はあるのだがそんな連中はほうっておけばいい。

 昔は僕しか友達がいなかったあの幼馴染も今では僕につけた根暗眼鏡というネーミングセンスのおかげで今では友達百人達成しているのではないかというぐらいのご友人が存在している。

 つまり、あの幼馴染は僕を踏み台にしたというわけである。

 なんだか人間不信に陥りそうな感じだが、最近はそれどころではなくなったことがおこった。

 朝、目が覚めて鏡をのぞくとそこに僕の姿はなかった。

 いや、きちんと両手を見るとあるのだが、鏡の中の僕は存在しておらず、そこには向こう側の景色が写っていた。

 消してヴァンパイアだとかそういったおちではないはずだ。

 鏡の中の僕が消えてからなおさら僕は根暗っぽくなってしまった。

 不良たちがたまに僕にちょっかいを出してきたりするが、根暗だからといって弱いわけでもないので数人相手ぐらいだったら怪我しないで倒せた。

 それで、なぜか僕は停学をくらってしまった。

 そして、まだ話は続くもので、停学になるのをまっていたかのように……そうだなぁ、あれが起こったのは停学二日目。

 比較的難しいゲームの山場に差し掛かったところからだろうか?


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