エミール村
今回は執筆が乗ったので早く投稿できました!
人間が立場ないのがよく分かりました。肉が美味しいのは玉葱が美味しいのはオークが森のほうで作っているからか。しかし家畜か、畜産なんてものも一応はやれているみたいだな。てっきり全部野生のやつだとばかり思っていた。けどまぁ品種改良とかは流石にやってないかな?ここまできたらやってそうだけど。
肉や魚はオークとリザードマンが美味しいものを採ってくる。玉葱に関してはオークが作ってるし。天狗は村の警備で時たま空の鳥を捕る。そんな中で質の悪い野菜を作っている人間に居場所があるだけで不思議なのに何故村長も人間なのか。天狗の一番偉いやつが村長になればいいと思うんだけど違うのかな。
「オークやリザードマン、天狗の事はいったん置いておいて。何故質が落ちてきているか理由は分かるか?」
「それが分かれば苦労しませんよ」
「ごもっともで」
だろうね。何故質が落ちているのか理由が分かればそりゃ対策するに決まっている。だが考えようによっては作物の性質、土の性質を知らないから理由がつかめないのかもしれない。
作物を育てるという事は土に負担をかけるということ。だから土にも休憩が必要になってくる。休憩を挟まずに土を酷使するとだんだんと土がぱさぱさしてきて栄養がなくなり。最後には土が死んでしまう。死んでしまったら作物は育たない。なぜならば育つのに必要な栄養が土にないからだ。違うな、水と光と温度があれば育ちはするが美味しくならないと言ったほうが的確だろうか。とにかく土も大事なのだ。
連作をしている可能性もある。連作というのは続けて違う野菜とかを育てるわけじゃなく同じ野菜を同じ畑で作り続ける事。他の野菜とかを挟めばいいんだけどね。
「村の畑で作った野菜は質が落ち、森で作った玉葱はそのままか」
「なにか分かるの?」
「ん?んーどうだろう」
「そうよね。記憶がないんだから対策なんて立てようがないよね」
あ、俺今記憶喪失中だった。やっべすっかり忘れてたぜ。危うくいらぬ事をしゃべるところだった。だが、この食糧事情に関してはどうにかしてやりたい。たとえ記憶喪失という嘘がばれたとしても何とかしたい。だって俺も食べる事になる物なのだから美味しくしたいのは当たり前だよね。
しかしあれだ記憶喪失の中にもいろいろあるだろう。本当に全てを忘れてしまっている記憶喪失。一部が欠けている記憶喪失。俺は一部が欠けている記憶喪失ってことにしておこう。そうしておけば例え畑の事にいろいろいってもいい訳がたつだろうな。ただどの範囲までを覚えている事にするかだが。
「んー」
「ねぇカルマ」
「ん?」
「動けそう?」
ソフィアちゃんが話の流れをぶった切ってきました。考えている事がよくそれる俺としてはあまり気にする事でもないけれど一体何のようだろうか?動けるかどうかを聞くということは動けという事だろうな。まさか!ご飯食べたろ!さっさとその分働けこの野郎ってことですか?やめてください吐いてしまいます。実際吐くか知らないけどね。
「動けるけど」
「そう、じゃあこの村の村長である私のお父さんと天狗族の長の元に行きましょう。実質天狗族の長のほうがこの村の村長やってるんだけどね。向かう途中でこの村を少し案内するわ。畑も見ていきましょう」
「なるへそ」
物語が進むという事ですね。村長(物置)と天狗族の長(村長)に会うという事はお使いイベント的なものが始まるのだろうか?村の構造と名前とかどの建物がどんな事やっているのかとかを覚えるために。あれめんどくさいんだよね。正直頭の上に名前出てるしミニマップとか見れば1発で分かるし。
しかし村長が村長してないとかもう分けわかんないな。本当に人間の立場無さ過ぎじゃね?俺はいやだよこんな肩身の狭そうなところで人間やるの。なんか申し訳ないじゃんかよ。作物もろくに美味しいものを作る事もできないし村を守るほどの力も無ければ村長やれてないとか。何なんだよ生かされてるって感じだな。助け合っているともいえるのかな?しかしそれは。
「そんじゃ、案内よろしく!」
「ふふ、それじゃあ行きましょうか」
俺は村長たちがいる場所に行くまでの間にソフィアちゃんに質問したり村を案内してもらった。この村はもとドランノヴァが人間だけで作ったのだとか。俺は最初びっくりした。俺がゲームをプレイしているときに村を作った記憶なんて無い。しかも人間だけで作るなんておかしな話だ。あのゲームは村や街も作れるから一回くらい作ってみようかとも思ったが竜の巣だけで十分に満足してしまっていた。
もし作るとしても人間だけで作るなんてもったいない。人間と魔族の共存とも言えるものを作ろうと思っていた。NPCだから共存もなにもあったもんじゃないが。
ドランが人間だけでこの村を作った後この村の人間はドランの加護の下暮らしていたそうだ。だが人間であったため本気の加護ではなくおまけ程度の加護だったらしい。そのせいか元々弱かった人間に毛がちょろっと生えた程度の力では周辺お魔物に勝てずに徐々に数を減らしていったそうだ。
ドランがそれを見てどう思ったのか知らないがドランの下部からリザードマンとオークが派遣されてきた。最初は皆なれなかったそうだ。当たり前だろう。いくら同じドランの加護を受けていたとしても片や魔物に殺される存在。片や人間を殺す存在。そんな二つの存在が一緒の村で暮らすのだ。殺すのはご法度どころか守るために派遣された。
魔物はもちろん最初は反発したそうだ。人間なんか助ける価値がないと。だが人間は生き残るためにリザードマンとオークとともに生きる事をすぐに決意した。それから幾ばくかの時が過ぎとある事がきっかけで仲良くなれたそうだ。このときソフィアちゃんはまだ幼い子供で知らないそうだ。だが案外最近の出来事だという事が分かる。
そして天狗族が来たのがドランが死んでから数日がたった頃だという。何でもドランに頼まれたのだとか。俺はそんな願いはしていない。むしろドランになりまだこいつらと冒険したいと思っていた。つまりこの事からこの世界のドランの意思なのだと分かる。
この世界のドランがどんな人格、竜格か?か分からないが面白いことが好きそうな匂いがするな。面白い事なら何だってするみたいな匂いが。だからこそ人間だけで村を作り壊滅しかけたら魔物を使わせ守りそしてまた下部を最期に送らせる。だが死ぬのに何のために送らせたのだろうか。
疑問が疑問を生む。消化するどころか増えていく一方だ。だがこの疑問を解決していくのが楽しい。むしろ今からが本当に楽しいところの始まりだろう。
ドランが死んだのが5年前。ソフィアちゃんが14の時だ。天狗族が来てから既に5年の月日が流れている事になる。しかし5年か、何か意味があるのだろうか?5年という歳月に意味があるのか無いのかそれともただ偶然にキリのいい年数になっただけなのか。
元の世界で5という数字に何のあれも持っていないと思うが、実は俺が意識していないだけで関わりが在るのかも知れないな。考えすぎかとも思うがここは異世界で元の世界の常識がどこまで通用するか分からない世界、考える事にやりすぎは無いだろう。
天狗族が実はドランからの使者じゃない可能性はあるのだろうか?乗っ取るために嘘をつき今は大人しくしているだけとか。だがこの村にそんな価値があるのだろうか?人間と魔物が共存しているのはやはり珍しいことなのだろうか。
実は共存しているのが普通の世界とか可能性として全くないなんてことはないと思う。なんせ今俺のいるこの村が既に共存しているのだから。でもあんまりこの村は参考にならないかもしれないな。ドランの野郎が面白半分で作ってやがるからな。
この村には現在人間とリザードマン、オークに天狗。この4種の種族にて成り立っている村と言う事が解ったが。ドランの野郎が面白半分に作るからいろいろごっちゃになってやがる。が、なかなかどうしてうまくいっている様子だ。ただし食糧事情は除く。それでもこの村は結構出来上がってから大分立っているんだよな。野菜の質が落ち始めてきたのが20年以上前だからそれ以上前からこの村はあることになる。
ドランがこの村の事を覚えているとは到底思えないんだよな。最初の数年こそ覚えていて魔物の下部を出したのだろうが流石に20年以上覚えていないと思うんだけど。ただ人間と寿命が全然違うため、あまりそうとも言えないかもしれないが。結局どうなのだろうか?そのあたりの記憶がないから全然わからん。
そうこうしている間にも景色は移り行きふと見渡せば畑ばかりになっていた。一見何の変哲もないただの畑に見えるのだが。一体何が原因なのだろうか。そう思っていると若干熱を感じた。太陽の熱とはまた違う熱。その熱の発生源を見て俺は絶句と共になんとなく理由を察した。
あの行為自体が絶対悪ではないのだけれどやり方が間違えている場合完全に悪でしかない。そのことをこの村のやつ話は理解しているのだろうか?むしろなぜあのやり方をしているのかどこで覚えたのか。聞きたいことが出てきた。最初は村長たちに合っても聞くことはあまりないと思っていたが話す内容ができた。どうせ質問したところで分からないと返ってくるだけだと思ったが、これは少し問い詰めなければいけない。
「カルマ着いたよ」
「ん」
畑を過ぎると少しだけ大きな建物がそこにはあった。流石に力持ちの魔物が居るだけあってそれなりに立派な建物だ。立派と言っても藁でできた家ではない程度。レンガと石でできた建物だ。所々で木も使っているが基本はレンガと石だ。
「ここは?」
「この村にある集会場兼村長の仕事場よ」
「ほーん」
「お父さん、お母さん、クローラ様」
「ソフィア!何か用か?」
そういえばソフィアちゃんの家やここまで来る間に見た家、建物は基本木で出来ていた。やはり集会場と意だけあって他との差別化を図ったのだろうか?それとも作ったやつのセンスが違うのか。もしくは何も考えていないのか。
この世界に来てからというものどんな些細な事でも気になる。元の世界では気にも留めなかった物にまで興味を惹かれるようになっている。きっとまだ始まったばかりの新しい人生に興奮しているのだろうわくわくしているのだろう。生まれ変わった先は人間じゃなくドラゴンだけど。それもわくわくドキドキの要因として大きい。
「うん。実は家の前にこの人が倒れていて」
「倒れていた?」
「それで介抱してあげたの。倒れていた理由はお腹がすいていたからなのか他にあるのか分からないけれど」
「ソフィア?一体何があったの?もうちょっと詳しく教えてくれないかしら?」
ソフィアちゃんのお母さんだろうか。ブロンド色の長い髪をストレートにしている。肌につやもあり体系もスリムで無駄なお肉がついていないように見える。服装は古びたシャツにロングスカートだ。だが不思議と似合っている。それでもとても若く見えるがこれで子供がいるなんて驚きだ。しかも子供は19歳である。この世界の母親てか女は化け物か!?
対象にお父さんのほうは貫禄がある。特におなか。ぽっこりと出てきているおなかは見ていて悲しくなってくる。俺も将来はああなってしまうのかと考えてしまう。白髪も生えてきて若干疲れているように見える。服装はこちらも古びたシャツと穴の開いたズボンだ。流石にロングスカートは履いていない。想像してもいいのよ?
クローラというのが天狗の長なのだろうか。この村の実質の村長として存在しているらしいその天狗。だがちょろっと中を見渡したがどこにも姿は無い。どこかに出かけてしまったのだろうか?
「そう、えーとカルマさん?」
「はい」
「どうか気を落とさないで下さいね?」
「ええ、まぁ。気を落とすも何も忘れているんですから何も思いませんよ」
「ですが」
「いいじゃないか母さん。本人が言っているんだから」
いつの間にかソフィアちゃんの説明が終わっていたらしい。ちゃんと名前も紹介していたのかカルマといきなり呼ばれて若干あせったのは秘密である。
「カルマ君、何かあったら遠慮なくいいなさい」
「ええ、そうさせて貰います」
「うむ」
しかし俺は自分の名前を名乗っていないのでどうにもむずむずしてしょうがない。名乗らせろ!とまでは言わないが名乗ってもいないのに名前を知られていて普通に呼ばれるのは何ともいえない感覚がする。名乗るタイミングが無かったというのかタイミングを逃したというのか。こうなったら意地でも名乗る。
「あの、お二人のお名前を教えてもらっても?」
「ああ、すっかり忘れていた。すまないね。私の名前はハロゲン・エミール。一応この村の村長をやらせてもらっている。そして隣にいるのが」
「妻のルイ・エミールです。よろしくお願いしますねカルマさん」
「さっき聞いてご存知だと思いますがソフィアさんにカルマと名づけていただきました。こちらこそよろしくお願いします」
よし!自己紹介完了。思いますがなんて言ったけど知ってるんだよな。思いっきり名前呼ばれてるし。ソフィアちゃんの両親の名前は聞けたが以前クローラとやらが見えない。
「あの、クローラ様?という方はどこに?」
「ああ、クローラ様なら今出かけている。まだしばらく帰ってこないだろう」
「そうですか」
「用があるなら聞いておくが」
「いえ挨拶しようと思っていたので」
挨拶を人に頼んでおくのはだめだと思う。たとえ遅くなっても自分で挨拶するのが一応最低限の礼儀だと思っている。
しかし不在か。これは何かしらのイベントを進めて時間を稼がなければいけない感じのタイプかな?そうだとしたらうってつけの話題がある。この村の創立、畑事情。創立のほうはただ聞くだけなので楽だが畑事情のほうはそうは行かない。このことに関しては俺は徹底的に手を出すと誓った。俺のために。
「とりあえずこのエミール村の事を教えてもらえませんか?」
「というと?」
「ソフィアさんから軽く聞いているのですがもっと古い、それこそ作られた時からのこと。」
「そうだねぇ、あんまり歴史も無いからすぐ終わると思うよ。」
「それでもお願いします」
○○さんは少し悩んだ末話し始めてくれた。後で聞いたのだが悩んだのは話すかどうかではなく、どこから話すか悩んだそうだ。
「この村はドランノヴァ様が作られた村。そのことはソフィアから聞いたんだよね?」
「はい」
「この村を作ったのはおおよそ100年前だと聞いている。100年前は人間だけで形成されていたがここは周りが森のため魔物が多く徘徊していた。人はその魔物に対抗しうる力を持ち合わせていなかったため次第にその数を確実に減らしていっていた。ドランノヴァ様はそんな我々人を見捨てずに自らの下部の魔物をこの村に遣わせてくださった。その魔物はリザードマンとオーク。このときは村が出来てまだ3年目の事らしい。最初は魔物も人も互いに敵視していた。人は魔物に殺され数を減らしていた。魔物は人を殺して数を増やしていた。反対の者同士が一つの村で魔物は殺していたものを守り、人は殺していた者に守られるといった不思議な村が出来上がっていた。
予想通りうまくいくはずも無く次第に村崩壊の危機に陥っていた。魔物は人を助けず人もまた魔物に守られようとしていなかった。人と人が魔物と魔物が争いをはじめ村はすでに形だけのもので村としての機能は全くしていなかった。そんな折この村に一体の魔物が現れた。その魔物は鬼で村を破壊しようとしていた。この村にその鬼を倒せるほどの力を持つ者はいなかった。皆絶望したが一人の人間の男が立ち上がりこう言ったそうだ。
『我々は今までいがみ争ってきたが今こそ手を取り合い目の前の鬼を倒すときではないだろうか!』
皆馬鹿にした。手を取り合い戦ったところで勝ち目などありはしない。そう確信していたからだ。だがその男はあきらめなかった。皆が賛同してくれないのは分かっていた。だからこそ一人でその鬼向かっていった。その男はなんど鬼に吹っ飛ばされようとも立ち上がりまた鬼に立ち向かった。このとき魔物は人間の男が無謀な事をしていると思っていたが、人間の中でとある事に気づいたものがいた。
それは鬼が少しずつではあるがダメージを負っていたことだ。その事に気づき驚愕した男は魔物も人も皆に聞こえるようにそのことを伝えた。小さいが確かにダメージを負わすことが出来ている。その事に希望を見出したものは次第に鬼へと向かっていった。
魔物はといえば自分たちよりも弱気人間が鬼に立ち向かっているというのに自分たちは何もしないでただ眺めるだけなのかと自分自身に問いかけていたらしい。出した答えは否。魔物たちも鬼へと向かっていった。主な攻撃は魔物が引き受け人は罠や遠距離からの支援を行った。こうして人間と魔物は協力し合い勝てないと思った鬼を倒す事ができた。
そのことをきっかけに人と魔物が互いを信頼し合えるようになっていった。人は魔物に守られる事を魔物は人をまもることを否としなくなったと伝えられた。そうして幾年もの歳月が流れドランノヴァ様が神メルルとの激闘の末なくなられたその日より数日がたったある日天狗族の方たちがやってきた。
曰くドランノヴァ様からの最期の命令だとかでこの村を守れとのこと。これが今より5年前。そして今へと続いている」
思ったより長かった。が、大体ソフィアちゃんから聞いていたものが全てだったかもしれない。ある事の部分がソフィアちゃんからは聞けなかったが。鬼・・・・・・か。昔この村にそんな存在が攻めてきていたとは。しかしその鬼の大きさはどのくらいだったのだろうか?数人で相手をすることができるってことは大きいのか?それともただ単にその鬼が強くて何人で来ようと一緒だっただけか。
実際のところどうなのか今の俺には分からない。もしそのときの記憶があるならば思い出したいものだ。ドランの野郎がどんな事を思っていたのか。何を考えていたのか。この村で一体何をしたかったのか。
だがこの話なんとなく穴がある気がする。人の言い伝えなんて穴だらけになるものだからそう思うだけで実際どうなのかわからない。そもそも言い伝えで残っている時点で所々話を持っている可能性もある。人間とは見栄を張りたい生き物だからね。
鬼か一度戦ってみたいものだ。せっかくの異世界でモンスターが居て今でも戦う事のあるところなのならば戦ってみたい。ちょっとやそっとじゃ死なないだろうし。だが既に戦いなんてものは衰退しているのか?
「あの、今でも争いってものはあるんですか?」
「うむ、今でこそ人間と魔物が共に暮らしている村や街が増えてきているが争いはなくなっておらん」
喜んじゃいけない所なんだろうけれど個人的に嬉しく思っている。だってこの世界では魔法が使える。今の俺にどの程度使えるのかようわからんが使える物を使う機会がなく過ぎていくのはこの世界に来た意味がまるでない。こんなことなら元の世界の方が良かったと言うぐらいだ。まぁ俺が俺の意志で来たわけじゃないけどね。
「今戻った。ん?何だそいつは?」
「あ、クローラ様お帰りなさい」
戦闘できることに対してちょっとドキドキしているとどうやら天狗の長、この村の実質的な村長であるクローラ様とやらが帰ってきたようだ。
青い髪をポニーテールに結んでいて何かを睨んでいるのかと思うほど鋭い目つきから見える目は海のように深い蒼。可憐と言うより美人と言った方が合う気がする。可愛くないわけではないが目のせいだろうか?少し怖い印象を持つ。こんな子が笑ったらきっと破壊力抜群なんだろうな。
あ、それに天狗だけあって少し鼻が長いことと全体的に皮膚が赤みがかっているからかもしれない。髪は青いのに肌は赤いのか。
服装は他の人と違い和服とも見える服を着ている。ピンクを基調としたものに黄色と緑が入れられている。何だこの配色。
「うん、それでそいつは誰だ?」
「カルマです!空腹で倒れているところをソフィアさんに助けていただきました」
「そうか」
そりゃそんな反応にもなるか。詳しいことは案の定ソフィアちゃんが話してくれましたとさ!流石ソフィアちゃん!一家に一人ソフィアちゃん!これからも頼りにしてます。