閑話・流浪の民、五人。
閑話、投稿します。
ヴァレビナンはどこまでも続く水平線と湖上に浮かぶ建物、その間を走る水路にゆったりとした速度で移動する渡し舟、旅人の心をいやすのんびりとした風景が有名だ。
南大陸から渡ってくる亜人、或いは中央大陸で行商を営む商人か、ともかくもこの世界には珍しい旅を生業とする者の間には、まことしやかにこの風景の美しさが語られている。
もっとも。
亜人への差別厳しいこの中央大陸に、わざわざ亜人が自由を謳歌する南大陸に渡ろうとする物好きは、命知らずの傭兵か、お金の匂いを嗅ぎつけた商人くらいしかいないのだが。
ともかくも、ヴァレネイとリオーマン、この二大国家がしのぎを削り、覇権を争うこの時代に内陸を旅する者もやはり命知らずであり、結局はこの風景の美しさに感嘆する者は殆どいないのだ。
今、マギーはそんな風景に目もくれず、ただ自らが来た方角を心配げに見つめていた。ここ数日間、起きてから日が暮れるまでその行為を続けていた。
そんな彼女を諌めるわけでもなく時々、誰か彼かが声をかけ、様子をうかがっていた。
彼女の傍らには深くフードを被った背の高い男が必ず随伴しているのも、もはや風物詩のようになっている。
ヴァレビナンが築かれた出島に続く筏道とその玄関口、そこに建てられた大きな門扉を有する質素な砦のその周りに急遽建てられた難民キャンプ。
そこでは今、マギーに随伴する男を除いて、彼女と同じ方角を心配そうに見つめる人の姿は絶えない。
その視線の先には、常に暗雲を纏う元首都、ひいては元王城があるのだ。
「マーガレット、そろそろ昼食にしよう。
……といっても、今日もスープと黒パンしか無いんだが、な」
マギーに随伴する男を一瞥すると、キャンプからスープの入った皿とパンを両手に持ったアーテミシアが声をかけた。
今日はアーテがマギーの担当である。
「ケイのことだ。
こちらがどれほど心配しているか知りもしないで、そのうち、ひょっこりと顔を出すだろう。
私たちも後数日で南大陸に渡る船に乗船できそうなんだ。だから、その、そろそろ、気を取り直して、だな……」
アーテとミーニャ、二人は一向に合流しないケイを心配するあまり、食事もそこそこにじっと待ち人を望んで立ち尽くすマギーが心配だった。
だからこそ、ここ数日はケイの言った通り、南大陸に渡るよう手配をし、そして、マギーをそこに連れて行こうと説得していたのだ。
放っておけば、今にもケイを探しに行ってしまいそうな……そんな危うさを、アーテは感じ取っていた。
そんな心配を受けていることを知ってか知らずか、その日のマギーは朝から様子が少し違っていた。
ふんす!
そんな音が聞こえてきそうなくらい、マギーは鼻から息を吐くと、ばっとアーテに向き直り、おもむろにスープとパンを手に取る。
「お、おい」
戸惑うアーテをよそにマギーはこれまでにない勢いでスープとパンを食べだした。
あまりの変化におろおろするだけのアーテの肩にぽんと手が置かれる。
その手は黒光りする獣毛に覆われ、よく見るとその爪も人の物ではない。
だが、フードの奥に光る眼は慈愛溢れるもので。
「心配無い。
こう見えて、彼女は強い」
それだけ言うと、再び彼女の守りとなるべく一歩後ずさる、ベルセル。
突然の発言にただ呆然とするアーテに、遠くからミーニャの元気な呼び声がする。
「おーい、アーテ。
ウサギを狩ってきたぞ!角付だ、大きいぞー!」
ミーニャとその横に立つもう一人のフードの男、言うまでもないケルベロだ。
この国に来たばかりの時とは比べ物にならないくらい大きく、そして、本来ありえない角を有したウサギを3羽、ぶらぶらさせてミーニャが近づいてきたのだ、
「いやー、これだけ大きいと食い手もあるだろう!」
「角も何かに使えそうだよなぁ」
そんな会話をする二人に機能停止していたアーテだったが、はっと気を取り戻すと思わず突っ込みを入れた。
「おかしいだろう、これ、なんだ。これ。
角だぞ。後、ウサギの表情じゃないだろう。なんだこの凶悪な面は!!!」
「俺っちも最初はそう思ったんだけど、まあ、なあ。
あいつのしでかすことにいちいち、驚いてたらきりがないからさぁ」
そう言ってケルベロが背に担いでいたもう一匹の狩りの成果を見せる。
それはイノシシなのだろうが明らかに色が、というか皮膚が岩肌のようになり口に湛える牙もより実践的になった"魔獣"であった。
この国では魔物が現れると共に新たに魔獣と呼ばれる、明らかに自然の野獣と一線を画す戦闘力を持った生き物が発見され始めていた。
当初はそれらに恐れを抱いたヴァレビナンの民も、これらの魔獣はその領域を侵されなければ、人に敵対行為をしないことが分かると一様に胸を撫で下ろしたものだった。
そしてその領域とは。
かつてはエステカリオンと呼ばれた広大な平原に突如として現れた奇怪な植生を持った魔の森林である。
かつては林と呼んでいた元の植生は駆逐され、昼なお暗い鬱蒼とした森林となったそこは今やエステカリオン森林と呼ばれ、人が立ち入ってはならない領域と化していた。
ちなみに、であるが、その森を皆で指差してああだこうだと議論している際に王国の元騎士団の一隊長と名乗った男がこう言ったそうだ。
森自体は王城と平原、そしてガリオンの峠までを結ぶ直線状にしか広がらず、ある程度の広さになったらそこで成長が止まるのだ、と。
どうだと言わんばかりの顔で知識をひけらかした彼の話はしかし、結局何の根拠も無く誰も取り合わなかった。
今となってはヴァレビナンの数キロ先で成長が止まっているところを見るに正しかった、と言えよう。
そんな彼も数日前の便で愛娘と仲間たちと共に南大陸へ渡ったそうだ。今では、どうしてそれを知りえたのか真相は闇の中となってしまったのだ。
「アーテさん、あまり小さなことを気にしていたら、自慢の筋肉もしぼんじゃいますよ!」
「そうだな、って、マーガレット、それは無いんじゃないか?」
すっかりと元気を取り戻したマギーにアーテが微笑みかける。
「ほら、アーテさん、私のこと、マギーって呼んでください、って言ってるじゃないですか!」
「いや、しかし、だな……」
照れるアーテにマギーとミーニャがからかいの声をかける。
ミーニャは今日、起き抜けにぱんっと頬を叩いたマギーとそのまなざしを見て、もう心配がないことを悟った。
半ば専任のように、マギーを主の言い付け通り見守ってきていたベルセルは、彼女がミーニャやアーテ、それにおそらくは彼ら二人に心配をかけるような軽挙に挑まないことを確信していた。
ケルベロも然り。ただ彼は隙あらば、誘惑をしてくるミーニャに仕事だからと必死に突っぱねることが日々の中で大切な仕事であったのだが。
アーテだけが、彼女の生真面目さ故に、マギーのケイを待つその行為に、自分自身の心配を重ねてしまったのだ。
もっともマギーは天然なところがある為にちょいちょい寝食を忘れるところもあり、それはそれでミーニャやケルベロ、ベルセルの心配を集めていたのだが。
「もう!
そしたら、私はアーテさんのこと、クッコロさんって呼びますよ!」
「ク、クッコロ?」
「はい。
ケイさんが言ってました。アーテさんみたいな凛々しい女騎士はクッコロ要員だって。
何の要員かは分からないんですけど、きっとアーテさんみたいな真面目な人はクッコロっていうんです!」
エルフの国では!と繋げるマギーの言葉を聞きながら、アーテはケイに言われた注意事項を無意識に反芻した。
魔物と呼ばれる存在は、男は殺し食らい、女は犯し種の苗床とする、そんな生き物だ。
亜人と人族との間、亜人でもドワーフとエルフの間では子供が出来ないと聞いたが、そんなことは一切通用しない。
奴らを見たら女は隠せ、男は盾を持ち槍を向けろ、奴らは人族、亜人の恐怖が大の好物なのだから。
そのような生き物が本当にいるのか、最初は半信半疑だったアーテだが、今ではそれは確信に変わっていた。
城を逃げ出す際に奴らが身近な側近だったもの、取り巻きだった貴族たちを犯していた様は今でも瞼の裏に焼き付いている。
あれは生物の根源的な恐怖を揺り起こすものなのだ。
そう思ったからこそ、ここヴァレビナンでもかつては白鳥騎士団と呼ばれた女だけで構成された騎士団も都市内部の治安維持に回し屈強な王国騎士団や傭兵たち荒くれ男を矢面に立たせているのだ。
当初は夜陰にまぎれ襲撃をしてきた魔物たちに恐怖でおののくばかりだった防衛隊も、堅固な守りの盾と槍で構成された防御陣に散発的な攻撃しか繰り返さない魔物たちにずいぶんと慣れてきていた。
防衛するだけであればそこまで苦戦のしない魔物はしかし、個体で見れば人が一対一で勝てるような存在ではない。
魔物への対処に慣れたある日、武勲を夢見て意気込んで出陣をした傭兵団の一つが同じ数のゴブリンどもに蹂躙された報を聞いてヴァレビナンでは専守防衛の構えを採ることにした。
それは、今のところ、成功していると言える。
糧食の問題でこの周辺にあるはずの村々と連携をしなくてはいけないものの、王国の兵は少ない。
ここでヴァレビナンの領主は、南大陸と連絡を取り亜人の傭兵団を多く呼び寄せようとも人々の日々の暮らしを選ぶ判断をしたそうだ。
無論、この大陸から逃げ出すように出ていこうとするものも後を絶たないのだが、中央大陸はここにきて、人種の勢力図を大きく変えようとしていたのだった。
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リオーマンからの宣戦布告。
何度かの領土を巡っての戦争を経て、休戦状態であったものがリオーマンの一方的な布告により再び戦争状態に突入したのだ。
ヴァレネイでは今、戦争の特需で国中が興奮のただ中にあった。
ヴァレネイとリオーマンの間には前人未到の地が多く存在するスワハイランド山脈が横たわる。
幾つかの街道が合流するガリオンの峠は、そのままスワハイランド山脈中で唯一ヴァレネイとリオーマンを繋げる道としても存在する。
ステカリオン平原までは兵を進めておきたい、そんな思惑もあり、断頭者の丘に駐留していた聖騎士団を核としてすぐに出兵がなされたのが数日前。
先日、ようやく道を悪路としていた岩や石を撤去し終わったガリオンの峠の一番見晴らしの良いところで簡易な陣が組まれ、聖騎士たちは次なる進軍に備え休憩を行っていた。
その陣の一つ。
エルマは自分の運の無さにため息をついていた。
断頭者の丘に存在する砦が人知を超えた力によって打ち崩され。
挙句の果てにお世話を受け持った聖騎士の部屋からは情婦の死体を目の当たりにし。
そして念願かなって聖都への転属がかないそうになったその日にエルマは前線へ回されたのだ。
彼女が世話をするのは聖騎士の中でも特に身分の高い貴族出身の騎士様であり、前線と言えど毎日命の削り合いをするような場面には遭遇しない。
また、聖騎士は確かな実力によって選ばれた存在であり、その実力を示さなくてはならない戦争において、職務を放り淫蕩に耽る者などほとんどいないのだから。
そう言って説得されたものの、エルマはやはり、この状況にため息をつかざるを得なかったのだ。
簡易に設えられたテント前。
もう一度エルマはため息をそっとつき、入口に立つ警護の騎士に先触れをお願いする。
そうして入るテントの中。
果たしてそこにエルマの新しい主が居た。
新たに主となったのは、今では大罪の魔女と呼ばれるエルフの逃亡劇で、聖騎士として高い資質が無ければ使えないとされる放出系の法術を会得したと言われるディオネーズ師団長。
一隊長であった彼が、その兄であるディゲネオスの引退に伴い、空位となった師団長に歴代の団長の前で示す試練を見事クリアし着任してすぐの出征である。
本来であれば、最年少と噂されるこの少年騎士は初めての国と国との戦争に幾ばくかの緊張を覚えているかもしれない。
だからこそ、その身の回りには慎重に、丁寧に接しなくてはいけないのですよ、等と言われてもとエルマは、今度はため息を隠し主の方を見遣る。
その若々しさとは裏腹に、彼のその瞳はその年齢に相応しくない昏い光を湛えている彼はエルマが何を問いかけようとニコリとも笑わない。
まるでこれから狩りに行く獲物を見据え、静かに息を整える熟練の狩人のようだ。
そんな想像を頭の中でナレーションすると、彼女は頭を振った。
いくら実力があったとしても、資質があったとしても、彼が熟練であるはずは無いのだ。
エルマはそっとその背景にある様々な情景を頭の中でのみ妄想しつつも、口数少ない主の食事の準備を始めたのだった。
ディオネーズは、ゆっくりとスープに入った肉をかみ砕くと、最後に口の周りを布巾で拭い、侍女に片づけを命じた。
彼の中で確かな殺意をして形成されたケイという名のエルフへの思いは、彼に新たな力を与えた。
そうしてこの戦争である。
かの国が聖女として新たに抱いたエルフは間違いなくケイだろう。
そう考えるとこれから長くなるであろう戦争に滾る血と気持ちを少しでも抑えていかねば自分の願いは成就すまい、それだけを意識してディオネ―ズは冷静さを取り戻そうとした。
その儀式を邪魔するように、テントを訪れる一人の男。
入口でその姿を認めた時に小さく悲鳴を上げた侍女は、まるで逃げるようにそそくさとテントを出て行った。
残されたのは、聖騎士カレンドロ。
元の実力と経歴を考えれば決して師団長としては新人もいいところの自分の下に着くはずの無い彼が、今回は彼自身たっての希望で従軍を申し出たのだ。
人を食ったような笑みを常に湛えていた彼の表情はそこには無く、無表情ではあるが血走った目から感じられる狂気と興奮。
どうした?
そう聞こうとしたディオネーズへカレンドロが土産物を放り投げた。
ころころと転がり足元にとんとついたそれを見下ろしたディオネーズは身じろぎもせずにそれを蹴り返した。
「ディオネーズ師団長よぉ。
あのクソエルフは俺の獲物だ。だが、ちょっとこれはやばいかもしれねぇな」
そう言ってマントを払いのけたカレンドロの身体にはいくつかの包帯が巻かれ、普段の彼の実力であったならばどれだけの手練れをやりあったかすらわからないくらいの血が滲んでいた。
「ありゃ、化け物だ。
いや、魔物って言うらしいそいつら、な。この先のエステカリオン平原があった広大な森の中にうようよしてやがる。
俺らの戦力じゃ、二晩もたねぇな」
「カレンドロ聖騎士。
貴様、命令無く先行したのか」
交わされる互いの視線。
それが大きな問題でないことはディオネーズも重々承知の上だった。
峠越えに距離を伸ばした遠征軍の先端がたまたま敵兵と遭遇しただけだろう。
敵兵と呼んでよいものかどうかは分かりかねるが、ともかく。
カレンドロの頭を押さえつける為にはこれくらいの態度で臨まねばならない、そう思っての牽制は次の一言で一笑された。
「ばぁか。
先行じゃねえ。
報告だ。先頭を行った先遣部隊3000が全滅だ」
その報告に目を見開くディオネーズ。
そこに絹を引き裂くような叫び声が届いた。
「キャァァァァァ!」
ディオネーズとカレンドロが剣を手にテントから飛び出した先にはおぞましい光景が広がっていた。
警備の騎士に守られる侍女、しかし二人いるはずの騎士は一人しか見当たらず。
その先にありえない大きさの”何か”に頭を齧られる元・騎士。
人の頭など比較にならない大きさを持った蜘蛛がそこに居た。
「っしゃらあっ!」
その光景に心奪われることなく息絶えた同僚ごと断たんとするべく剣を振るカレンドロ。
彼が指揮を執った先遣隊では少しの油断も命とりだったのだろう。
カレンドロは怪我の痛みも未知への恐れも全く押し殺してただ剣を振るったのだ。
カレンドロの攻撃はしかし、蜘蛛の足に阻まれる。
攻撃を代わりに受けた足は健在、頭を食いちぎり、胴体を放った蜘蛛の化け物がカレンドロを次の標的に定めたその瞬間。
閃光がほとばしる。
一瞬。
着弾の音と共に光が四方に散った。
確かな手ごたえと共にディオネーズがそろりと剣を手に歩を進める。
ここで油断は命取りとなる、そう感じたディオネーズは自分が放った法術が起こした着弾時の影響が治まると同時に追撃すべく位置を取りその結果に臨んだ。
果たして。
紫色の体液をまき散らし、蜘蛛の化け物は大きな音を立てて崩れ落ちた。
どうやら仕留めたようだと確信しながらも油断なく辺りを見渡したディオネーズは、残る騎士に撤退の命令を出した。
そうしてカレンドロに向き直る。
「カレンドロ聖騎士、先に本国へ戻りこのことを報告せよ。
俺は、残る兵たちを連れ砦へ撤退する」
「へっ、お坊ちゃんが良く言う。
だが、これじゃあな。仕方ねぇ」
二人は共に復讐を誓う同じ怨敵を抱く者同士であったが、こと戦いとなれば別である。
死しては目的が遂げられないことは承知であり、この状況が十分死の危険を孕んでいることは理解されているのだ。
「立てるか?」
地面に染みを作り腰の抜けた侍女に手を貸して彼女を立たせると、自身がどうやって殿をつとめ軍を撤退させるかそれだけを思いディオネーズはケイへの復讐心に蓋をしたのだった。
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結局、その後数日を待ってもケイはヴァレビナンに現れなかった。
アーテにミーニャ、ケルベロにベルセルが南大陸に向かう船に乗船し、後はマギーが乗るのを待つばかりである。
マギーはもう一度、王城のあった方角を見る。
相変わらず暗雲がかかったように暗いその空を見てしかし、その先に続く空の向こうに何となく光を認めるとマギーはぐっと手を握りしめ小さく頷いた。
「マ、マギー。
そろそろ出航だぞ!」
アーテの声が聞こえる。
マギーは力強い足取りで船に乗船をすると、ミーニャが船長に出発の合図を送る。
こうして、ケイを含めない逃亡者達一行は、まだ見ぬ南大陸に向けて、一歩を踏み出したのだった。
マギーは離れていくヴァレビナンを見ながらも、ここ数日でより仲良くなれたアーテに向かってつぶやいた。
「アーテさん。
私、もっと強くなりたいです。
アーテさんやミーニャさんみたいに剣は振れないですけど、魔術をもっと使えるようになりたい。
皆の役に立てるように。皆と一緒に戦えるようになりたい。
だから、アーテさん。
色々と教えてください!」
意思のこもった強い眼差しを受けアーテは少しだけそれに見惚れていたものの、その意思をしっかりと受け止めると、ああ、と力いっぱい頷くのであった。
予告よりだいぶ遅くなってしまいました。
第三章は少し時間を置きたいと思います。
少なくとも来週はまるっとお仕事でデスマ状態ですので
更新できる予定が立ったら別途活動報告などでお知らせします。
誤字脱字、誤用ご指摘、感想お待ちしております!!!