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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

一緒に死にましょう!私の未来の旦那様♡?

掲載日:2026/05/06

あの人はいつも人気者だった。

サッカーのレギュラーをやっていて、女に殆ど囲まれてそれに男友達との仲も良好。

私みたいな人とは交わらない。

話すだけでも疲れる人、言い過ぎかも知れないがそんな印象だった。

だけど、あの人が告白した!!

昔、私が優しくしたから告白してきたらしい。

私は、失礼かも知れないけど1度受け入れて見ることにした。

それから付き合い初めて5年、今日がその記念日……。

それなのに、あの人はいつまで待ってもこない。


なんで?

もしかして他に女でもいるの?

そうなの?

そうだよね、私みたいな地味で運動神経もそんなに良くなくてスペックも良くなくて…。

あれ?私の魅力ってなんだっけ?


ルールを守る所?

先生に褒められた事がある

だけどそれだけ。

別にルールを守らなくても、頭が良ければ許される事もある。

私みたいな人は許されない。


期限を守る所?

そんなの怒られたくないからだ。

関係を悪くしたくない、良い人と思われていたい。


面倒見がいい?

違うっ、私の評価を上げて褒めてほらいたいだけっ。


周りを良く見てる?

違うよっっ。

良く見なちゃ、顔色よまなちゃ生き残れなかった。


性格が良い?

そんな事ないっ。

虐めたし見なかった事にした。


あれ?

虐めてた事、あの人に、言ったっけ?

言ってないっ


今は11時48分、夜の11時48分、付き合って5年の記念日が終わるのが後12、分。


もしかして、虐めてたこと、バレちゃった?

もしかして、あの時嘘ついた事、バレちゃった?

もしかして、学校で飼ってたウサギを見殺しにしたの、バレちゃった?

もしかして、

もしかして、

もしかして、もしかして、もしかして、もしかして、もしかしてっ。


『ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ』

スマホに設定していたタイマーがなる。

それが、記念日があった事のある日が終わったという合図だった。


『ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ』

まだ鳴っている。


『ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ』

まだ、鳴っている。


『ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ』

「うるさいっ、うるさいっ、うるさいっ、うるさいっうるさいっっっ」

座っていたソファで三角座りになって、耳を手で覆った。


『ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ』

そんな事をしても聴こえてくる。


ドロッと温かいモノが手に触れる。

なんだろう?

気になるが、離せない。

この音が、酷くなるっ。


『ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ』

さっきよりはマシだが聴こえてくる。


あの人は来てくれないの?

まだ、記念日の日、だよね?

そう、そうだよね?

いつもこのアラームを聴いてるから、緊張もしてるから錯覚が聞こえるだけ、そう、幻聴、ただの、幻聴。

耳から手を離した。

血が、ついて、いた。

ポタポタと聞こえた気がしたが、アラームの音が五月蝿過ぎて聴こえない。


立つ、ソファの上ではなく床に。

少し、冷たい床に。

ゆっくりとゆっくりと、歩く。

その度に、音が五月蝿くなっていく。

ついには、その五月蝿さの原因に手を掛けた。


固唾を飲みながら、スマホの画面を付けた。

アラームを止めて、スマホの時間をみた。


息を呑んで、スマホを落とす。

「ぃや、いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやっ、そ、そんな事ないもんね、大丈夫、大丈夫。

そうだよ、スマホがおかしいいや、私が、私の目がおかしいんだ。

錯覚だ。

あ、あははっ、あははははっ、あはははははははっ、ははは……」


もう、いいや笑

あの人が来るまで、待とう。

ティッシュで血を拭った。

キッチンから包丁を出して、ソファにドサッと座る。

まるでパンダみたいに。


いや、こんな私とパンダを比べるなんてパンダに失礼だな。

「あははっ、い〜ち、に〜い、さ〜ん、よ〜ん、ご〜お、ろ〜く、な〜な、は〜ち、きゅ〜う、じゅうっ、じゅ〜いち、じゅ〜に」

それから、数字を数えた。



「せんごしゃくな〜な、せんごしゃくは〜ち、せんごしゃくきゅ〜う、せんろっぴゃくっ、あはっ、すごいすごいすごいすごいっ、こんな数数えたのはじめてっ」


「せんろっぴゃくい〜ち、せんろっぴゃくに〜い」

また、繰り返し言う。


「せんきゅうしゃくきゅ〜う、にせんっ、いつになったらくるんだろうな〜、たのしみっ」

掠れている声で言う。

喉が乾いているのだろう。

だが、私にとってはもう、どうでも良かった。

「さてっ、続き続き〜、にせんい〜ち、にせんに〜い」


「にせんひゃくに〜い、にせんひゃ」

ガチャッと鍵が開いた音が聴こえた。

私は無意識に、ぱぁと顔が明るくなる。

さっきから凄く笑顔だったのがもっと、笑顔になった。


もう1つガチャッと聞こえた。

もうすぐ扉が開くっ。


そう思い、すぐに玄関に言った。


「おかえりなさいっ、世羅君っ」

「あ、あぁ、ただいま?」

「うんっ、ずっと待ってたんだよ?

どこいってたの?」

この答えによっては………。

さっきからあの人に見せないようにしている後ろには包丁が……。


「飲み仲間と飲んでたんだ」

苦笑いで言ってくる。

世羅君は、嘘はあまり得意じゃない。


「連絡くれなかったのはなんで?」

少し拗ねたように可愛く言う。

「ごめんな〜、すっかり忘れてた!!」

記念日の事も、忘れてるよ、世羅君♡

「その事はどうでも良いの?

もう一個、大切な事、な〜い?」

私は手を合わせている世羅君に言う。

世羅君は戸惑っている。


「ごめん、特に思いつかないよ…。」

少し考えてから、そんな事を言った。


「そっか。

なら仕方ないよねっ。」

世羅君には、今日、いや昨日呼び出した理由が分からないんだね……。


「世羅君っ、今日泊まっていかない?

終電も“私”のせいで逃しちゃったし…。

どう?」

「そうだな、だけど悪いよ。

それに歩けば30分ぐらいだから大丈夫だよ」


だよね、私が悪いんだよね。

否定しないんだね。 

そんなに私と一緒にいたくないの?

私が、不良品だから?


「そんなゆらゆらな状態の世羅君を帰せない。

ほら、お風呂入っておいでっ」

世羅君を無理矢理お風呂場に押し込んで扉を閉めた。勿論鍵も。


「服は洗濯しとくから安心して、覗きもしないから!!」

そう言って、リビングに戻った。

世羅君が何かを言っていたかも知れないが、分からない。

そんな下らない事はどうでも良かった。


早く片付けなきゃっ


食卓に置いてある食器と、その上に載ってある料理を片付ける。

無雑作に料理したものをゴミ箱に入れた。

流石に音は最小限にして。

食器は、シンクに置いて置いた。


ソファに座る。

包丁は…ソファの上にあるクッションの下にある。


「すまん、タオル借りた。」

パンツ一丁の世羅君が出てくる。

凄く体格が良くてエロい…。


「大丈夫だよ

世羅君が寝れるようにお布団も用意したから好きにして」


「本当に大丈夫だから、もう帰っても良いかな」

「そんなに私と一緒にいたくないの?」

口を抑える。

つい、言葉に出てしまった。


「そんな事はないんだ、ただ明日は用事があってそれの準備をしたいんだ」

「なんの準備?」


言って、言ってっ。


「仕事で少し出張する事になったんだ。」

「どこに?」

「仕事の都合で言えないんだ。

ごめんな」

私の頭を撫でてくる。

優しい手つきで、私を駄目にする手つきで。


言って、くれないんだ。

言って、くれないんだな〜。

あははっ

「そっか、分かった!」

「ありがとう、俺はこれで行くよ」

世羅君は安心したように安堵した。


なんでそんなに安心したような顔をするの?


世羅はお風呂場かどこかに置いていた今日来ていた服を着て、出ようとする。

「じゃあ俺は行くな。」

「ちょっと待って!!」


世羅君はすぐに服を着て靴を履いたのだ。

すぐにソファから玄関へ行く。


「行ってらっしゃい」

にっこりと笑う。

そんな私に世羅君は嗤った。

「行ってきます」


ガチャと1つの鍵が開く。

2つ目よ鍵が開かない内に、包丁を心臓に刺してすぐに抜いた。

世羅君は倒れて動かなくなった!!


まだ生きてるのかな?

だけど、これは言っておかないと。


「昨日は付き合い初めて5年の記念日だったんだよ。

それを忘れた世羅君が悪いんだよ。

浮気した世羅君が悪いんだよ?

今日、幼馴染の結束さんに会う予定だったんだね?

知ってるよ。

結束さんが世羅君に惹かれてて世羅君も好きだった。

だけど、それは友達としてのやつだったんだよね。

そこまでは知ってるんだ〜。」


ずっと笑いながら、笑顔を絶やさないで世羅君の顔をしゃがんで見ながら言う。


「だけど、結束さんと最近は頻繁に会ってたよね。

ごめんね、調べちゃった。」




まだ生きてるのかな?

分かんない笑


血だらけで垂れている包丁を首に当てる。

首に血がつく。

服にも血がつく。


どうでもいい。


「ばいばいっ、今の私っ」

シュッッッ、血が舞った。




知ってたの、世羅君は幼馴染の結束さんに最近思いを寄せてた事。


知ってたの、結束さんが世羅君を恋愛的な意味で大好きだった事。


知ってたの、世羅君は私に呆れていた事。

失望していた事。

嫌悪顔を抱いていた事。

苛立っていた事。

ストレスを抱いていた事。

邪魔だと思っていた事。

うざいって思っていた事。

その他の事、醜い感情の事も、全部ではないけど知ってたの。


ごめんなさい、こんな私で、ごめんね。

だから、だからね、来世に期待する事にしたのっ。

来世ではこんな駄目な出来損ないの不良品じゃない私になれるようになるからさ、その時は結婚しようね。

結婚出来るように、頑張るね。


すぐそばにある世羅君の顔を手を伸ばして触った。

『未来の旦那様、愛してる。』

笑顔のまま、その手は腕は床に落ちていった。


世羅君は、温かいね。

体温も温かかったけど、このドロドロしてる赤いなにかも温かい。

そのおかげで寒さは少ない。

みんな、そうなのかな?

それとも世羅君が温かい人だから温かいのかな?

どっちでも良いか!

世羅君は温かい人で大切な人には変わりないもんね!!


そのまま、力が入らなくなり、目が見えなくなり、体温は寒さを少し感じていた。

徐々に痛みも寒さも感じなくなって、何かが出ている音もら聴こえなくなった。


目を閉じて、願いながら、眠った………。


朝起きると、玄関らへんの廊下から何かが落ちていた。

「は?なんだこれ」

天井から赤い何かが落ちてくる。

ドロドロしている。

「血!?」

それにしか見えなかった。

取り敢えず、警察を呼んだ。

調べてくれるらしい。

朝からこんななんてなんて迷惑なんだ。

溜息をついて、警察に任せて仕事に行った。


帰ってきてから、警察に聞いた。

上の階で人が死んでいたと、それは1日ぐらい前からあったらしい。

それだけを、聞いた。

ニュースで書かれていたが、興味などはなく見なかった。

そして、引越して何事もなかったように過ごした。


本当に、迷惑な話だった。

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