表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
第2弾 忘れ物の話をしていたら、なぜか記憶の書き換えの話になった件 ~記憶の所有権とロールバック領域を巡る僕らの放課後~  作者: とまCo
第10話 編集の現場(ロールバック層)

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

36/42

第10話 編集の現場(ロールバック層)~決断の前夜~ [4/4]

 黒い穴がゆっくりと閉じ始めた。

 まるで――

 “決断を待っている”かのように。


A君「……待って……!

  まだ……!」


 A君が手を伸ばすと、

 空間全体が低く唸った。


〈!-- 整合性:警告(重大) --〉

〈!-- rollback-core:不安定 --〉


B君「うわっ……!

  また揺れてる……!

  これ絶対ヤバいやつだって!!」


O君《A君……

  “核心”に触れようとすると……

  世界が拒否する》


AB君【A君……

   でも……

   ここを越えないと……

   “昨日”は戻らない】


 黒い穴の奥で、

 “昨日の声”がまた響いた。


 ――「A君、昨日さ……」


A君「……誰なんだよ……

  俺に……何を言ったんだよ……!」


 A君の叫びに呼応するように、

 unknown-node-02 の影が揺れた。


 影は黒い穴の前に立ち、

 空間にログを走らせる。


〈!-- access: pending --〉

〈!-- rollback-core:保護モード --〉

〈!-- 整合性:優先度↑ --〉


O君《unknown-node-02 が……

  “世界優先”に切り替えた》


B君「世界優先って……

  Aの記憶より世界の方が大事ってこと……?」


AB君【unknown-node-02 は……

   “世界の整合性”を守る存在】


A君「……じゃあ……

  俺の昨日は……?」


O君《A君の意志が強ければ……

  例外的に“戻せる”》


B君「じゃあ戻そうよ!!

  Aの記憶なんだし!!」


 その瞬間、

 空間に鋭いログが走った。


〈!-- 整合性:警告。 -->

〈!-- 整合性:警告。 -->

〈!-- 整合性:警告。 -->


 同じログが三連続で表示される。


B君「……な、なんだよこれ……

  なんで“警告”が増えてんだよ……!」


O君《B君……

  “戻す”って言葉に反応した》


AB君【世界が……

   “拒否”してる】


A君「……俺の記憶なのに……

  なんで……?」


 unknown-node-02 の影が、

 A君の方へ向き直った。


 その動きは、

 まるで“観測対象の優先度を切り替える”ようだった。


〈!-- access-level:再評価 --〉

〈!-- request-source:A --〉


A君「……俺は……

  昨日を……取り戻したい……」


 その言葉に、

 黒い穴がわずかに開いた。


 しかし――

 同時に空間が激しく揺れた。


〈!-- 整合性:重大警告 --〉

〈!-- rollback-core:危険域 --〉


B君「やばいやばいやばい!!

  これ以上やったら世界壊れるって!!」


O君《A君……

  “戻すか”

  “守るか”

  どちらかを選ばないと……》


AB君【A君……

   君の“意志”が……

   世界を揺らしてる】


 黒い穴の奥で、

 “昨日の影”が揺れた。


 誰かの後ろ姿。

 誰かの声。

 誰かの言葉。


 ――「A君、昨日さ……」


A君「……っ……!」


 A君は胸を押さえた。


A君「……思い出したい……

  でも……

  世界が……」


 unknown-node-02 の影が、

 A君の前に立った。


 影は静かに手を伸ばし、

 空間にログを走らせる。


〈!-- rollback-core:保留 --〉

〈!-- access:停止 --〉

〈!-- 整合性:安定化処理 --〉


 黒い穴が完全に閉じた。


B君「……閉じた……?」


O君《unknown-node-02 が……

  “判断を保留した”》


AB君【A君の意志と……

   世界の整合性が……

   拮抗してる】


A君「……俺の……

  昨日は……?」


O君《“戻せる状態”にはなった》


AB君【でも……

   “戻していいか”は……

   まだ決まってない】


 空間に最後のログが浮かんだ。


〈!-- decision-required --〉

〈!-- 所有権:未確定 --〉


B君「……決めろってこと……?」


O君《うん……

  A君だけじゃなく……

  4人全員で》


AB君【“記憶を戻すか”

   “世界を守るか”】


 空間が静まり返った。


 A君は拳を握りしめた。


A君「……俺の記憶は……

  俺のものだ……」


 その言葉が、

 次の物語の始まりだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ