【Mの書き込み十九】
今日はY氏の四十二回目の誕生日。Y氏の家に遊びに行った。Y氏には三人のお子さんがいるのだが、家にはもうすぐ三歳になるという娘さんと奥さんがいた。
さてここで問題です。
Y氏の娘さんは今日、いくつのものに興味を示し、いくつの事に挑戦し、いくつの経験を積んだでしょうか。
数えきれない!
絵本、折り紙、塗り絵、粘土、お絵描き、ピアノ、ギター、コンポ、ブランコ、鉄棒、砂場、すべり台、etc。
Y氏の子供が何に興味を示し、何を選択し、そしてどう成長して生きていくのか。好奇心旺盛な子供を見守るY氏と奥さんの目が温かい。泥んこになって無邪気に笑う子供が本当に可愛らしい。心配ばかりして、または行儀や世間の目を気にして何もさせない家の子供とは、どんどん差が開くだろう。これだけの経験を一日でこなす、その体力と元気さが素晴らしい。これぞ子供。その好奇心と行動力が半端ない。
人は成長する生き物だ。それはいくつになっても変わらない。家族も、組織も、地域も、社会も、国も、世界も成長する。成長している事が重要で、スピードなんて関係ない。一番怖いのは、成長をやめる事、成長を止める事、成長を邪魔する事だ。周りが進化する中で、それは退化といっても過言じゃない。
自分を見ていて思うのは、人間いくつになっても子供と変わらないという事だ。分からない事がいくらでもある。できない事がたくさんある。いくらでも成長の余地がある。自分が大人だなんて自惚れていたら、いつか子供に抜かされる。一生成長し続けてやる。人間的にも、能力的にも。
前進あるのみ。今も、これからも。いつだってそうだ。
なんて事をちまちま書いているが、ここで僕の本性というか、本音を一つ。子供を見ていると、何だか漏らしたくなる。ぶちまけたくなる。
正直僕は、人生なんておもしろければ何でもいいと思っている。どんな人生を歩む事になろうが、楽しければそれでいい。というか、それがいい。何を楽しいと思うか、何がおもしろいと思えるかで、人生なんて変わると思う。
千差万別、そんなもん、人それぞれだ。
大切なのは好奇心。子供の頃、誰もが平等に持っていたはずの、外界と自分に対する、純粋な興味と欲望だ。
僕にとって、人生を生きる上で最も重要なのは、自信でもプライドでもない。ましてやお金でも、安定した生活なんかでもない。
好奇心だ。
それさえあれば、人は自分で考える。頭を使って考えて、勝手に行動する。何度失敗を繰り返したって、それさえ尽きなければ、人はまた考えるだろうし、また勝手に行動を起こすと思う。その繰り返しでいいと思う。色んな経験を積む事で、人は嫌でも成長できる。
どいつもこいつも、勝手に成長すりゃあいいと思う。みんなそうやって勝手に生きてきゃいいのに、そうやって自由を謳歌すりゃいいのに、それを邪魔する人間が多過ぎるんだ。
自分の頭でちゃんと考えない人間は、大切な事にすら気付けない。ちゃんと考えて行動しないから、ろくなものに目が向かない。金とか、地位とか、名誉とか、そんなもん求めて何がしたい。生活なんか安定させてどーすんだ。冒険の方が絶対におもしろいと思うのは俺だけか。そんなもん求めてるから、世界がまったく広がらない。心なんか育つ気がしないよ。
俺の偏見から言わせてもらえれば、それのない人間の考える事なんて、ろくなもんじゃない。行動だってろくでもない。何がそんなにおもしろいんだか、人の頭を押さえつけたり、人の足を引っ張ったり、人の人生を全力で邪魔しておいて、いかにも自分が正しいかのように振る舞いやがる。お前がどんな人生を歩もうが俺の知ったこっちゃない。俺の人生に関わってさえこなければ、何も言うつもりはないし、何もするつもりもない。お前なんぞの人生に、微塵の興味もないからだ。そんな人間の人生が、豊かになるなんて事があるのだろうか、と思ってしまう。せめて邪魔だけしてくんな、とだけ言っておきたい。
俺に言わせてもらえれば、人の興味を奪ったり、好奇心を潰したり、それが人間の犯す最大の罪の中の一つだと思うし、それを失くす事が人生を最高につまらなくする最大の過ち、つまり、人生最大の失敗だと思う。
俺にとって、最高に価値があると思えるものなんて、ぶっちゃけ死ぬ間際になって振り返ってみた時に、ああおもしろかった、つって死ねる人生、それだけだ。
それを手に入れる為だったら、俺は何でもする。どんな事でもやってやる。最近だけど、そう決めた。
全員そうやって生きりゃいいのに、そうやって勝手に成長してきゃいいのに、そうすりゃ世の中なんて勝手に成長するし、勝手に豊かになるんじゃねぇかと思うのに、でも、人は一人じゃ生きられないし、そのくせ邪魔な連中が多過ぎるから、俺の人生はいつだって遠回りを強いられる。生きてくだけで精一杯。めんどくせぇの次元が違うよ。心の底からそう思う。これが僕の、人生最大の愚痴であり、人生最大の不満である。
そして僕は繰り返す。考える、判断する、決断する、実行する、それだけを。
うまくいくならそれでいいし、失敗したなら失敗したで、また考えりゃいいだけの話だ。どうしてうまくいかなかったのかな、どうすりゃうまくいくのかな、つって、考える、判断する、決断する、実行する、その繰り返し。
そんな事ならバカでもできる。俺でもできる。誰にだってできる事だ。
今、世の中で本当に活躍できている人間と、俺を含め、この世の中で何の役にも立っていないような人間との差は、きっとそこにあるんじゃないのかと、最近になって気付いたからだ。その誰にでもできる事を、バカみたいに繰り返して生きてきた人間と、誰にでもできるような事ですら、やろうともしてこなかった人間との、差。同じ人間に、ここまで差を付けられるとは、正直迂闊だったぜ、と最近思ったからだ。
まあ、仕方がない。これが現実。これが現時点での、俺の人生の結果なのだから。今更ながらでも、気付けただけでもマシってもんだ。別にこんな命、今さら惜しいとも思わないけど、俺はきっと、まだ死んでも死に切れない。ゆえに、全力で生きる事に決めた。
ここから先の人生は、それをバカみたいに繰り返す。正真正銘、本物のバカになってやる。それだけを極める為に。
そして、ふふふ、それしかしない。
そんでここからだ。
今からだ。
いつだって、そうだ。




