【Mの書き込み十八】
俺は仕事に楽しみを見出したいタイプの人間である。
いや、見出す事に決めている。
絶対見出してやるからそのつもりでいろ、と思っている。
んなぜなら、人生の大半の時間は仕事に費やされるからだ。
人間どんなに忙しくたって、時間がなくたって、楽しければ屁とも思わない。
心にゆとりだって生まれるってものだ。
大人が仕事が楽しくなければ、子供だって仕事なんかしたくなくなってしまう。
子供に夢を与える意味でも、全力で仕事を楽しみたいと思っている。
俺に子供、いないけど。
俺は生意気、ワガママ、自分勝手である。
仕事は楽しくなければ気が済まないし、会社は当然のように社会貢献しなければ気が済まない。
というより、社会貢献もできない会社はいずれ潰れる、淘汰される。
だって、世の中から必要とされもしない商品やサービスに、誰が金を払う。
誰も金を払わない商品やサービスが利益を生むわけがない。
そしてそんな商品やサービスを扱う会社で働きたいと思う人間がどこにいる。
百二十パー潰れるっしょ。当然の事である。
要は誰かの役に立つような商品やサービスを展開すればいいだけの話。
物理的にでも、精神的にでも、経済的にでも、能率的にでも、より多くの人の役に立つ事ができれば、それだけ利用者も増えるし、利益も上がるという、それだけの話。
世の中の景気が悪いって?
まあ、世の中の全ての人が仕事に就いてるわけではないし、為替だ何だ、外国の経済状況や世界情勢なんかも絡んでくるだろうから難しい事はサッパリ分からないけど、経済やビジネスについてトコトン無知で、アホみたいに世間知らずの俺からすれば、理由なんて単純明快。
この世の中に、いらないもんしか売ってないとか、ろくなサービスが存在しないとか。
根本的に価値があると思えないものに人は金を払わないし、使わない。
人が金を使わなければ金が動く事はないし、金が動かなければ経済なんて回らない。
経済が回らなければ景気なんて良くならない。
たぶんだけど、そんなところだ。
世の中には経済のプロなる人たちがたくさんいて、そのプロたちが経済面から色んな対策を練って、それらを一生懸命実行しているのにも拘らず、それでも一向に回復しないんだから、原因はそこにはないんじゃないかと思ってしまう。
つまり、俺の考える原因が一番的を射てるのでは、と思ってしまうのである。
金儲けが目的で仕事をしている人間は恐らくそんな事にも気付かない。
目的が自分の欲望でしかないから人の気持ちなんか考えないんじゃないかな。
客とか、従業員とか、周りの人間たちの。
そんな独り善がりの商品やサービスに、人が魅力を感じるわけもなく、そんな商品やサービスを、金を払ってまで利用する人間はごくごく稀で、そんな商品やサービスが利益を生むわけもなく、業績の悪さは景気の悪化や従業員の質に責任転嫁、何一つ成長する事もなく、誰一人成長する事もできないまま、倒産する企業は後を絶たない。
なんて事を、延々と繰り返してるだけの話なんじゃないかと思ってしまう。
世の中にある多くの企業がそんな事を繰り返していたら、経済のプロがどんな対策を施してみたところで、世の中の景気が回復するなんて事は永遠にないと思う。
もしそうだとしたら自業自得としか言いようがないし、俺の知った事でもない。
そんな事より、最近なんか、仕事が楽しくなってきた。
何やら可能性が観えてきた。
この会社の可能性を信じている。
この会社の人々の可能性を信じている。
この会社をデカくしたい。
それが楽しみで仕方がない。
その為にはみんなの力が必要だ。
誰一人欠けてはならない。
自分の楽しみの為に、全員巻き込みたいという欲望が僕の中に生まれる。
でも、それが皆の為になるならば、誰にも迷惑を及ぼさないならば、全然構わないんじゃないかという、これまた自分本位な欲望が僕の中で育つのである。
過去なんて教訓にするくらいしか使い道がない。
成長できなければ何の価値もないのである。
過去は変えられない。
だが、過去の印象は変えられる。
どんなクソみたいな経験も、苦い思い出も、積んでおいて良かったと思える日が来るかも知れない。
屈辱的な経験も、忘れてしまいたい過去も、その経験があったからこそ、今の自分があるのだと、幸福を掴み取ったその時に、思えるかも知れない。
お陰でこんなにタフになれたのだと、優しくなれたのだと、こんなに幸福を感じられるのだと、その過去に、感謝の念すら生まれるかも知れない。
未来が楽しみだ。
人生初。希望が見えた。




