【Mの書き込み十】
凄ぇものを見た。粘りの営業だ。
今日、社長の営業に同行させてもらった。
開口一番相手は言った。
「別に広告を載せるつもりはないですよ。時間が空いてたので、聞くだけ聞いてみようと思って」
まったく興味はないらしい。
「全然構いませんよ。しかし大きなビルですねぇ。やっぱり自社ビルはいいなぁ」などとおほざきになりながら、ここからが腕の見せ所、と言わんばかりに商談を開始する社長。
世間話
商品説明
会社の事
自分の事
その成り立ち
生い立ち
相手が乗り気じゃないとみるや話題を変え
興味を示さないと見るや品を変え
話を打ち切られそうになれば思いっ切り頭を下げてみたり
相手がうんざりしない境界線を見定めながら
質問を投げかけたり
質問に答えたり
あらゆる手を使い
品を変え
話題を変え
粘る粘る粘る粘る
粘る事三時間
なぜかそのままその相手と飲みに行く事になった。
「絶対獲ってくるからな、お前はここで帰れ」
そこで俺は帰された。
凄ぇ、場外戦だ。
慣れ合う気なんか更々ない。
戦いはまだまだ続く。
続きが観たいと思ったが仕方がない。
結果を楽しみに引き揚げた。
興奮し過ぎて道に迷った。
何の工夫も変化もない
平行線を辿るのみ
どちらかが折れるか
険悪になるか
ただただひたすらしつこい五流の(押し売り)営業とはワケが違う。
何もないところから少しずつ
手を変え品を変え話題を変え
相手の興味を引き出しながら
しっかりと実のある話に持って行く
超一流の粘りを観た気がする。
う~ん、興奮して眠れん。




