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センセとわたし

 最近センセはわたしの小説を読んでくれなくなった。なんで読んでくれないのかと聞いたら読まれて当たり前の環境を作らないためだと言った。一番読んでほしい人に読まれない。それでも書き続けられるかのテストらしい。

 ふぅん、やってやろうじゃないか。わたしは別にセンセのために書いてるわけじゃない。書けたら見てもらいたくなっちゃうだけで、見てもらうために書いてるわけじゃない。わたしはセンセに読まれることのない小説をひたすら書き続けた。

 読んでもらえなくなってから数ヶ月経った。わたしは変わらず毎日センセに小説を提出している。掌編も百を超えた時、ふいにセンセからダメ出しが飛んでくる。あの時書いた小説のことだ。読んでくれたんだ。わたしはそのテストに合格したらしい。読んでもらいたい人に読んでもらえるってこんなにうれしいことなんだ。たとえ褒められなくても自分の文章をセンセの頭の中に入れてもらえるのは快感だった。その時間だけは、わたしの言葉達がセンセの脳ミソを支配している。もっと、わたしの言葉で埋め尽くしたい。なんて妄想しながらわたしはいそいそと今日も筆を執る。

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