拝啓、お猫さまへ。
拝啓、お猫さまへ。
あなたがうちにやってきたのは深々と雪の降り積もっていた日でしたね。
庭先でにゃあにゃあと鳴く小さなあなたの姿を見た時はとてもびっくりして心臓が止まりそうになったのを思い出します。
あなたはとても弱っていて、私は今にもあなたが死んでしまうんじゃないかとずっとハラハラしていました。
やっとミルクを飲んでくれた時はやっと安心した物です。
そしてあなたはうちの家族の一員になりましたね。
あなたが来てからうちの生活は大きく変わりました。
もう毎日が運動会です。
家の中はあなたの付けた傷跡でいっぱいです。
お掃除をすればあなたの毛ばかりです。
あなたはイタズラ好きで、甘えん坊で、ワガママで。
それでも家族みんなそんなあなたの事が大好きでした。
猫じゃらしに飛びつく姿も。
指を舐めてくれるザラザラとした感触も。
ふわふわとした毛並みを撫でた時の体温も。
あなたの姿の一つ一つが今でもはっきりとまぶたに焼き付いています。
あなたと一緒に成長出来た事が私の一番の喜びです。
最後はずっと寝てばかりだったけど、頑張って生きてくれましたね。
今はもう新しく家の中の傷跡が増える事も、お掃除をしてあなたの毛が入ることもなくなりました。
それでも、ずっと覚えています。
ありがとう。うちに来てくれて。
それではお猫さま、天国でもどうかお元気で。