今日の天気は雨模様。
ふと思いついて書きました。
あんまり雨関係ないです。
投稿直後に一文書き忘れていたことに気づき、書き足しました。
ある日、居残っていた教室を出ようとしたとき、窓の外を見ると雨が降っていた。
「マジかよ。今日傘無いんだけど……」
思わずそう呟く。
そう、今日の朝は晴天だったので、傘なんて持ってきてないのだ。
さて、どうしたものか……。
考えていると、後ろから声がかかった。
「え、雨降ってんの? まじかよ。俺チャリ通なんだけど」
それは、いっしょに残っていた奴だった。
特別仲がいいわけではないが、ある程度話すくらいの奴だ。
今日はたまたま一緒だった。
自転車通学だと、この雨はきついだろう。
「どうする?」
そう尋ねてみる。
すると、そいつはスマホを取り出し、何やら調べ始めた。
一分もしないうちに、彼は顔をあげた。
「あと三十分くらいで止むらしいから待つことにするわ」
そう言いながら、彼は近くの席に座った。
なるほど、天気予報か何かを見ていたのか。
俺も待つことにして、手近な席に着く。
しかし三十分か。
「なんか勉強するには微妙な時間だな」
俺が思ったことと同じことを彼も言った。
さて、この時間をどう使うか……。
「どうする? しりとりでもするか?」
「辞書を取り出しながら言うな。別のことしようぜ」
「なにする?」
「そーだな、なんか面白い話とかないの?」
「そんなスキルがあるなら、俺はクラスの人気者だよ。そういうお前はどうだ?」
「ん~、適当に作りながら話を語ってやろうか?」
「おお、面白そうだし、やってみてくれよ」
「よし分かった。いくぞ。昔々、あるところに……」
そうして俺は語り始めた。
二十分後。
「こうして、浦島太郎は長年の親友であった桃太郎と、戦うことに決めたのでした。この戦いの決着を持って、異能戦争は終結し、長かった桃太郎の旅も、終わりが訪れました。第一部、終了。さて、第二部帰郷編も聞くか?」
そう尋ねると、彼は首を軽く横に振りつつ言った。
「いや、正直今の話が重すぎてきついわ。まさかあの金太郎の死が、こんなところでつながってくるとは、思わなかった」
「あと、実は、途中で桃太郎が倒した乙姫とかいう悪役も実は浦島の婚約者だったりするんだよ」
「あ~、あのひとか。確かに、ちょっとあれってなったんだよ。あとはウサギだよ。カメに負けたくらいでなんてことをしようとしてんの⁉」
「まあ、これも過去の出来事がいろいろあったんだよ」
「で、第二部はどんな話なんだよ。あらすじだけ教えてくれ」
「いいよ。桃太郎は、おじいさんたちの待つ家へと帰るんだけど、おじいさんもおばあさんも、戦争の残党によって殺されてるんだよ。で、そいつらを全員殺すために頑張るっていう、復讐ストーリーだ」
「これまた重い話だな。あ、雨止んでんじゃねーか」
そう言われて窓の外を見ると、雨はやんでいる。
「ほんとだ、帰ろ帰ろ」
そう言って席を立つ。
教室を出て、鍵を閉める。
歩き出すと、またしゃべりだす。
「なあ、さっきの話、どっかに投稿したら? 登場人物の名前変えてさ」
「いやぁ~、無理だよ」
「なんでだよ。あ、酷評されるのが怖いからか?」
そう尋ねる彼に、俺は首を振りつつ答える。
「いや、適当に作りながらだったから、もう全部忘れちゃったんだよな」
この日以降、俺たちは少しだけ仲良くなった。
書きながら考えつつみたいな感じでした。
あとから見てみると、タイトルが全く意味を成してない感がありますね。
感想やアドバイス等もらえると参考になります。