反する二人
2月ってもう1年のうちの1ヶ月終わった事
はやすぎだしっ
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「こちらが、男爵領の薬草園になります」
ふんっ。と、つまらなさそうに、サフィーナの説明をきくフィニアス。王城の薬草園に比べれば、ささやかだけれど、サフィーナにとっては、どんな宝石よりも宝物だ。王城の薬草園から少しわけてもらった薬草も新たに加わりサフィーナはご満悦で、この数日間を過ごしていた。
「おい…先程の7ならべ…というのは、世間で行われているものなのか?」
「え。…あー…と。男爵領では、有名です」
サフィーナは、まさか自分が考案したとは言えるはずもない。そんな事を話たら、自身が前世の記憶を持っていることを話すはめになりそうだと思ったからだ。だが、サフィーナは前世の記憶をフィニアスに聞かせるつもりもなかった。男爵家にかかわる皆は、自身の記憶を気持ち悪いと思わなかったけれど、それは、本当に希少な事であると、サフィーナは理解していた。そこには、愛があるからだと思っているし、愛がなければ異常だと思われる事も理解していた。
「まあ、子供には数字を覚えるのに丁度いい遊びだな」
フィニアスの言い方では、お子様向けの遊びに付き合っていられない。とも聞こえる。実際、嫌味も含めて言っているのだろうと、サフィーナは思っていたが、表情に出しはしない。
「さようですね。私も数字を覚える上で、大変役にたちました」
サフィーナがにっこりと笑って返せば、フィニアスの表情がさらに歪んだ。綺麗な顔が顔を歪めても、様になるのだな。とサフィーナは思っていた。だが、フィニアスは、自身が嫌味をこめて発言しているのを自覚しているのに、サフィーナはフィニアスが思ったような反応を示さなかった事に不満だった。
フィニアスは、不機嫌を隠すことなく男爵領の小さな薬草園を歩きおえ、薬草園の奥にある畑に目をとられた。そこには、所狭しと野菜が植えられていて、中には実がついているものもある。
「野菜までもつくっているのか」
フィニアスが少し驚いた表情になって、野菜畑をみていた。まあ、通常の貴族の家は、薬草園ならいざしらず、野菜畑をつくることなど、しないのが常識だ。
だが、常識を覆すのが、ルーベン男爵領。というより、サフィーナだ。男爵領は、見た目片田舎だし、とてもじゃないけれど、潤っておるとは見えない。だが、実のところ、税金をきっちり王国に納めているし、天候不純等で、他の貴族領が税金を納められない時えさえ、ルーベン男爵領だけは、滞納した事はない。堅実な男爵領は、突飛したところはないが、安定はしている。治安も抜群だ。コミュニティがしっかりしているため、大きい犯罪がない。年に一度ぐらいこぜり合いは、あるが領地に住んでいる者同士ではなく、他の領地から出稼ぎに来た者と、領地に住む者によるものだ。そのために一応、警備のための騎士団員は3人ほどいるが、ルーベン男爵領に限っては警備よりも、よろず屋のようになっている。騎士団員の間では、ルーベン男爵領に配置されたら、出世を諦めろとまで噂されているが、実のところ、ルーベン男爵領では色々な事にとりかからなければ、いけないので、自分のスキルが増える領地なのだ。なので、ルーベン男爵領に一度でも配置されると、他の領地に行ったときに困ることがない。ルーベン男爵領は、配置された者達だけが、また働きたいと熱望する場所なのだ。そのため、以前に配置された事のある団員達が、その噂を流したのだ。だが、ルーベン男爵領から他の領地に行ってスキルを発揮してしまうので、上流貴族の目にとまり、出世コースを歩んでしまう団員が多数だ。
なぜ、男爵領のコミュニティがいいのかと言えば、もともと男爵領は、問題が少ない所だったが、サフィーナの記憶によって、堤防が整備された事により、収入源である田畑に水害がおきることがなくなったからだ。堤防をつくる時に、男爵家が資産を削ってまで、庶民の生活のために動いてくれたからだ。そして、今もそれは、変わらない。そんな、男爵一家を男爵領に住む者達は、尊敬しているし、男爵家に迷惑をかけることなど、言語道断だと思っているからだ。
「はい」
何か問題でも?と言いたげなサフィーナの表情にフィニアスの機嫌は、益々悪くなるばかりだ。男爵家の散策を二人だけで…と執事が薦めた事もあり、一応、婚約者同士であるが、何か問題があってはいけないので、少し離れた所から見守っている侍女長のアビーが、甘い雰囲気のない二人を心配していた。セフィーロとダンは、執事が面倒を見ている。一緒に散策をしたいと熱望していたが、一応、婚約者同士なので二人で…と配慮したのが間違いだったか。と思うほどだ。
何故、二人は婚約したのだろう。と、侍女長が思ってしまう程だった。
花粉症がつらい…
すぎのきめ…




