36 運命に抗うモノ
ゲンゾウ
「きたーーー!」
引き上げた先にはボールペン位の魚がピチピチとしてた
鑑定してみると
ヨワシ
戦力もないが繫殖力は凄く、すべての魚の生態系を支えている
食用可:刺身や梅煮など幅広く加工できる
「いわしかな?」
ヨッジー
「くっそおお、パフがああ」
ゲンゾウ
「くく、さて次も」
そのまま竿を投げ暫く立つと
ゲンゾウ
「ほれ!」
すると今度はラグビーボールくらいの丸々と太った魚が
アシ
やや大きめの魚!初心者向きの魚
ただ、足が速いので流通には向かない
ゲンゾウ
「ふむ、ここからが初心者向きのレベルか」
ヨッジー
「俺だったバフがあれば!」
いや、初心者用からバフつけてるのってどうなのか……
とツッコみたくなるが声に出さずみていると
「あれ、ゲンゾウさん竿が」
ゲンゾウさんの手にしてる竿がボロ竿からまるで中古売り場の古ぼけたちょっとだけよくなった黒塗りの竿へと変化した。
ゲンゾウ
「ほ~なるほどこうやって進化していくのか、なかなか面白いの~どれもう一度」
すると今度はすぐに掛ったが
ゲンゾウ
「むむ!!!」
ゲンゾウさんが竿を引けど獲物が上がってこない
ゲンゾウ
「なんじゃこりゃ!」
クリス
「あらら?」
ゲンゾウ
「大物なのか!?」
するとヨッジーがニヤリと笑みを……
ヨッジー
「ゲンゾウさんここは若い俺に任せな!」
ゲンゾウ
「ぐうう、仕方ない」
竿を受け取ると
ヨッジー
「よっしゃあああああ!力比べなら」
力の限り竿を引くヨッジー!折れないかそれ!!!
するとピュン!っとびくともしなかった竿があがり何かが船の管板の上に落ちた
そこにはなんと戦闘態勢のタコが!!!
ビュシュウー!
ウィズ
「うえええ!墨で真っ黒です!」
波乗りだこジョニー
海底ではなく海面を泳ぐ気性が荒いタコ墨を吐いて攻撃して来る
身を意外と柔らかく、煮てより焼いてよし!
ヨッジー
「ふははは!この調子でどんどんいくぜ」
ゲンゾウ
「ふん!調子乗りおって」
するとグッと今までよりも更に強い引きが!
ヨッジー
「よっしゃあ!」
ヨッジーがまた力任せに竿を引くが力が強くて持ち上がらない!
ヨッジー
「くそおおお、リールがないから糸を蒔くこともできない」
すると……
プチ
一同
「ああああああ!」
糸が切れた!?
ヨッジー
「これってどうなるの……」
すると竿が初期状態に戻っていく!!
「スタートに戻る……」
ヨッジー
「やり直しかよ!!!」
ゲンゾウ
「調子乗るからじゃ」
アネゴ
「バカやってないで!ヤシの実も探しな」
ヨッジー
「くううう!ぜったいリベンジしてやる」
するとゲンゾウさんが
ゲンゾウ
「これは保険をかけたほうが良いな」
すると竿を持ち
ゲンゾウ
「ふむ、小道具の部類じゃなから多分いけるな……クリス魔力増強を」
クリス
「あら、わかりましたよ」
ゲンゾウ
「小道具増殖」
すると竿が二つに分かれた
ゲンゾウ
「ほれ、勝負といこう」
ヨッジー
「いいですね」
なんだこの対決モードは……
アネゴ
「いいね、嫌いじゃないよ」