外伝 ダークマターの申し子伝説
コック
「ウツボックのから揚げにマグロー刺身、エビーズの串焼きだ!今日は椀飯振舞だよ!」
船の上はさながらビールホール豪華な海の幸が並びみんな笑顔で飲めや歌えや
船長
「ありがとな兄ちゃん今日は大漁だ」
「いえいえ」
アクア
「こんな豪華な食材があったら腕を振るいたくなりますよね」
「まて、そこ大暗黒料理人」
アクア
「ひどいいいい」
船長
「だいじょうぶかい?泣いていちゃったけど」
「いえ、大丈夫です最悪の事態を防ぐためです」
船長
「まあ、まだこれからだがこのまま順調にいってくれるといいんだが」
「何か懸念事項でも?」
船長
「ふむ、お前さん巨大な敵と小さな敵ならどちらが怖いとおもう?」
「大きいほうですかね、パワーとか脅威ですし」
船長
「俺からすれば逆だな、巨大な敵ってのは脅威でもあるがそれだけ的がでかい、小さな敵ってのは攻撃があたらない、まして連携でもされた日にはどうにもなりゃしない」
「そんな奴がいるんですか」
船長
「ああ、ツヨシ(鰯的な発音)っていう奴なんだが」
「すごい名前ですね」
船長
「ああ、あいつらは小さい上に空に集団ですごい勢いで飛び上がって水のレーザーをはいて瞬時に水に隠れるということをしてくる」
「小さいってどれくらいなんですか?」
船長
「そうだな親指くらいかな」
「めんどくさそうですね」
船長
「まあ、逢わなければ良いんだが」
そんな話をしているとなにやら甲板の上が騒がしい目をそちらに向けると
コック
「さあ!巨大な鯛が手に入ったから今から活き作りに!」
そして運ばれて来たのはアネゴ!?
アネゴ
「ドウセタベルナラオイシク」
「まったああああ!アネゴ何悟った顔してるのーーー!」
ダッシュでアネゴを救出するというハプニングがあったがそれ以外はトラブルもなく、宴は更けて行った。
宴会も終盤になりみんな甲板で酔いつぶれ寝ていすると……
ドン!
乗客
「いてーーーー!誰だ殺す気か」
何やら喧嘩かなと思った瞬間
船長
「みんな身を守れ!防御術使える奴は展開しろ!」
客
「展開って何が」
船長
「ツヨシが来た!」
空から無数の流星が降り注ぐ
ウィズ
「ガードシェル!」
光の傘を展開させるが
ズドドドド
ウィズ
「なんて威力なの」
ヨッジー
「どこからきやがる!」
船長
「奴らは海からすぐ出てすぐ隠れちまう」
ヨッジー
「なら!出た瞬間を誰か照明魔法を」
船長
「無理だ」
だれか放った球体の照明が辺りを照らすと
バババ!!!
目の前に20~30位の小魚が飛び跳ねて水のレーザーを放って来る
ヨッジー
「ちっさ!」
ウィズ
「あんなに早くちゃ広範囲魔法も追いつかないです」
「一体どうしたら……」」
そんな状況の中……
アクア
「どうしたんですか?」
何やら大きな鍋を持ったアクアさんが
「アクアさんソレは……」
アクア
「我慢できず作っちゃいました」
「えええ!?」
そんな話をしていると敵の追撃が船にあたり船が揺れた
アクア
「おっとおおお、あああああああ!」
体制を崩してしまってそのまま鍋が海へ!
アクア
「私の料理が!」
「アクアさん危ないから!」
しかし、敵襲はなく……そして鍋が落ちた海面には
アネゴ
「浮いてるわね」
ヨッジー
「ほぼ全滅だな」
「うん」
魔法使いのプレイヤーに偵察魔法でその周辺を調べ、画像を映し出したところツヨシが海面に…いやその辺りにいた魚が多数浮いていたと……
船長
「おおおお!まさかそんな倒し方があるとは暗黒料理の嬢ちゃんさすがだ」
アクア
「え?」
状況が呑み込めないアクアさんを置いて盛り上がるみんな、まあ結果オーライだけど
それ以降この海では船に鍋をぶら下げて置くとツヨシに襲われないダークマターの申し子の伝説が生まれたとか……