340 終わりの始まり
アメーバ状の敵はその折れた剣に飛びつき、
折れた刃と自身が持っていた柄の部分を自身の中心へと取り込み体や手をターニャのような女性の姿、そして背中や足の部分はドラゴンへと変貌していくかがやはり生体ではない為か体の一部が赤いゼリーのような体で動くたびにポタポタと体が零れ落ちている。
「今度は先生かよ」
敵はゆっくりと体から剣を作成してそれを構え、
たーニャk、じおうyh流 重ノ型 象落
所々にバグった音声の上、ターニャとは思えない遅い動きだが繰り出される技は地面をえぐるほどの途轍もない力、ターニャがスピードタイプならこいつはパワータイプ特化のような感じだ。
しかも、不完全の為 むやみやたらに技を繰り出していて不用意に近づけない上に、時折遠距離攻撃まで混ざっていやがる。
「もピーとりあえず回避しながら距離を」
も、もピー
もピーが頑張って距離を取ろうとしているが機体が限界のようで回避するだけで精一杯のようだ。
「どうしたものか」
するとアイテムボックスから玉が飛び出て俺の前で静止すると
Fダーニャ
「父上、私が力を!母上のまがい物など見ておれません」
「とわ言ってもどうしたら」
もピー!
するともピーが玉をセットできるような台座を出現させる、
「ここに置けと?なんでもありだな本当に」
玉を置くとそこに小さなFダーニャの幻影が
Fダーニャ
「王の権限の名に置いてフェザーリオンの顕現を承認する!」
すると突然機体の背後が曇り出しその雲の中からフェザーリオンの城が現れる!
「え!?城」
Fダーニャ
「もピーさんお願いします」
もピー!
すると正面のタブレットに
キャッスルナイザー起動
という文字が現れて赤く点滅するとどうじに画面に映し出された城が分解して機体へとドッキングしていく!
「え!?城バラバラになってるけどだいじょぶ?」
俺の言葉には誰も答えてくれない……
足の部分に城門の左右、体部分にはお城の、頭と肩にはお城の屋根部分が!
そして旗の部分が剣へと変わり、左右の塔の部分は背中へとセッティングされる。
Fダーニャ
「完成!フェザーリナイザーです、これであいつを!」
「お、おう」
Fダーニャ
「私も!お手伝いしますから、行きますFダーニャ流 戟の型 風雪巻」
Fダーニャがいきなり技を繰り出す、剣に風と雪を纏併せてそれを剣圧と合わせてぶつけるとそこが風圧でへこみさらに凍りつく。
「おお」
Fダーニャ
「このまま畳み掛けて……え!?」
それは一瞬の出来事だった、へこんだ場所を周りのゼリーの部分が補いまるでなかったようにすぐに普通に戻ってしまい、敵の動きを止めることすらできなかった。