339 終わりの始まり
「くらえええええ!」
剣戟と一緒に機体ごと敵にのしかかる!
メキメキ
剣が悲鳴をあげる!
「先生折れないでくれ!」
渾身の一撃は敵の障壁を打ち壊し敵が籠手でその一撃を受け止める形で拮抗している。
すると先生の声が聞こえたような気がした。
遠慮なんぞしてたら容赦せんぞ!
「わかってますよ!もピー全力で!」
もピー!
了解とばかりにもピーも声を張り上げる!
「アクアさんを返せ!」
籠手が砕け散り敵の体を貫き出した時だった
パリン
刀が持たなかった刃が折れて宙を舞い地面に突き刺さる。
「くっそ!」
モ!ぴぴぴ!
もピーが何かを見て騒いでいる、そこには鎧の切れ間からアクアさん本体が見えた。
「もピー!機体から俺を出してくれるかアクアさんを連れ戻す」
もピー!
「オートモードへ移行します」というアナウンスが流れてコックピットが元の状態に戻っていく、そして全面の部分が開錠しオープンとなった。
そしてその丁度目の前に機体の手がありその先にアクアさんの素体が!
俺は機体から手に乗り移りアクアさんを取り戻そうとするが
バチ!
まるで俺の手を拒否するかの如く弾かれる
「このバカ!まだ閉じこもってるのか 良いか!誰かに作られた命ってのは俺だって一緒だ!生まれるとこも身分も何も決められず気が付いたらそこにいた只俺にはそれがだれによってなのかはわからないだけだ、一瞬で消せる命だって俺だっていつ死ぬかわからない、そして考え方だって気が付いたらこうなっていた。
生きてることがどういうことなのかどういう状態なのかわからないけど、今の状況の中でどう足掻いて、自分の思い通り生きることじゃないかな?だからアクアさん!反論はあとできいてやるからそこから出てこい!」
もう一度手を伸ばすと弾かれることなくアクアさんを掴むことが出来たそしてそのまま強引に機体の中へと引っ張り入れる。
「アクアさんしっかり!」
意識はないがちゃんと息はしているよかった
もピー!
もピー!
もピーが騒いでる方をみるとアクアさんがいなくなった残りの残骸がまるで溶けたチョコのように歪みだし、その歪んだ体がスライム状のようにアクアさんを取り戻そうとこちらに迫ってくる。
「もピー!緊急回避!」
もピー!!
機体をバックステップさせて回避する、自身のコアを失くした物体は意思なく蠢いてなくなったモノを探す化け物と化していた。
「遠距離で倒すぞ!」
もピー!
考える思考すら持たないのたうち回る存在は回避することもなく暴れまわっているこれなら余裕かとその時は思っていたが…
やつの傍に折れた剣が