クリスマスだからって
それは自分たちで町を作っていた頃まで遡る。
ヨッジー
「クリスマス!」
今日はクリスマス、最近大型イベントがないがさすがにクリスマスなのでささやかなアップデートがあり、クリスマス仕様の敵が追加実装されていた。
ヨッジー
「ふふふ、あまり実用性がないとはいえそこにクエストがあるならやらなければならないのがゲーマーの性!」
ウィズ
「ヨッジーさんサンタコス集めるんですか?」
ヨッジー
「あたぼうよ!」
ウィズ
「あれ大変らしいですね」
今回のクエはサンタの衣装のパーツを着たモンスターを倒すことでそのパーツをゲットでき、すべてあつめるとサンタのカッコになれるというものであるが!なぜだかそのモンスターが極端に少ない!
(後でわかることだが製作側がいろいろ対応に追われ、またアップデートがうまく行かなかったなどの要因があった)
ヨッジー
「だが!ノープロブレム難しい、レアポップいいじゃないか!かかってこい」
そんなわけでネットの海へ情報リサーチをかけて目撃情報が多数あるとこへ!
「クリスマスイベントたのしいね!」
「君と一緒だから」
「サンタコスの君がみたいな」
「ええ~」
ヨッジー
「なんじゃこりゃ」
情報があった場所にいくと多数のカップルで狩りをするプレイヤーで溢れており、何とも言えない雰囲気……
ヨッジー
「これは場所変えようかな」
そう思っていると……
「うおおお!今日は饅頭喰って寝るんじゃ!」
「蹴散らせ!!」
なんだろ自棄になってPKに走る連中が乱入してカオス……
終いにはPKに勧誘される始末に、
ヨッジー
「あああ!煩いもう場所替えだ!場所替え」
俺は人の居なさそうな山の方へ向かって馬を召喚して一気に駆け抜けた!
登山道を抜けて藪を突っ切って気が付くとそこは山の中腹の川辺に居た、
ヨッジー
「ふん、クリスマスだからなんだよ!もう止めだ辞め!」
クリスマスイベントを諦めて、川辺で釣りをして火を起こして魚を焼きながら火を眺めて
ヨッジー
「別に寂しくねえし」
そのとき肩にトントン!と硬いものが
背後をとられたと振り向くとそこには!なぜか優しい目をした鹿が!しかもなにか赤と白のケープをした立派な鹿!?どうやら敵意はないみたいだが
すると俺を包むように座り、蹄で頭をなでなで
ヨッジー
「いや!あれだ別に誤解すんなよ!」
すると母の様な優しい顔をして消えて行きアイテム欄に
『サンタのトナカイ』が増えていた。
ヨッジー
「寝よう……」