332 終わりの始まり
ガタガタと崩れる音が響く屋上で、剣を貫きこちらに身構えるアクアさん、
それに対し盾を構えながら対峙する。
張り詰めた空気が支配する中、鉄塔が倒れて二人の視界を遮った瞬間だった。
アクアさんが炎を纏って突進してきた。
「ダイヤモンドシールド!」
盾で剣を受け止める、そして目の前のアクアさんに
「目を覚ませ!」
叫ぶがその目には光がなかった。
そして、アクアさんは盾を蹴り距離をとると剣を掲げて炎の塊を数個展開してぶつけてくる。
「まったく、あのミスしまくりのアクアさんに戻ってくれないかね」
さっきあのバイザーが暗くなった瞬間意識が消えた、ならばそれでもどるかどうかわからないがあの兜を外すしか、どのみち洗脳系であれば弱体化しなければならないのは王道だからな、
「ウェポンガード、からのプロテクトガード」
スキルを展開して炎の塊へ向かって走り出す。
「セイントハリケーン」
手槍にスキルセイントハリケーンを発動させてそのまま炎の塊をスキルの力で吹き飛ばして軌道を逸らす。
「邪魔だ!」
全ての炎をどかしたとき、敵との距離が適正範囲となりスキル発動可能となったのが見えたので一気に畳み掛ける。
「ターニャ式 檄ノ型円止!」
「……」
するとそれに反応するかのように同じ技をアクアさんが発動させる。
バチン!
と剣と手槍がぶつかり俺の手槍が砕ける。
「同じ技を重ねて来るとは、これはアクアさんかそれともいじわるな師匠かな?それじゃ二人が知らない新技を!『零距離爆砕!』」
轟音とともに盾から強烈な爆発が起こる!
「どうだ!」
ヴェール
「上!!!」
俺の頭上からまるで頭上の空間を蹴っているかのような反転をして、そのまま俺の頭目掛けて蹴りを食らわそうとしてくる。
「お姫様なのに足癖が悪いね!」
それを盾で払いのける、すると距離をとったアクアさんが剣を構える、見たことがある技だな……それを見て俺も構える。
「やはり先生の技か」
刹那、技を繰り出すのに併せてこちらも同じ技を繰り出す。
「ターニャ式 檄ノ型円止!」
剣の手槍がぶつかり合う、純粋な武器の力の差で手槍にヒビが入るが……
「この剣には気持ちが乗ってないね、アクアさんこのままじゃ本当に作られたモノになっちゃうよ!幻影砲撃!!」
鍔迫り合いの状態からスキルを発動して四方からアクアさんに攻撃を行うそして、爆風をつかって距離をとって
「レールスピアガン!!からの全力ダッシュで追怒!セイントハリケーン」
突き抜けるレールスピアガンに全力ダッシュで追加攻撃にボーナスが入る追怒そしてセイントハリケーンで爆風が起こる!
「さすがにこれなら」
しかし、そこには多少鎧に傷がはいっているがまるで何もなかったようにこちらに剣を構えるアクアさんが……