327 終わりの始まり
ロジィエ
「出力とかいろんな理由で接近した状況でないと使えないけど、これならいつでもあふれ出る力を使えるようにしといたから」
「はあ」
正直遠距離用の武器かとおもったら接近専用の癖がすごい武器って……
ロジィエ
「あと背中についてるキャノンについて問題なく遠距離で使えるから、ただ使い方があってちょっと来て見てくれる」
言われるがまま鎧を着ると、
ロジィエ
「よし、そんで腕にあるボタンを押してもらって」
腕時計をする位置に緑の突起物があるので押してみると
シャキン!
鎧のスラスターが伸びて地面に突き刺さりキャノンのが肩から降りてきて正面に構える形へとフォルムチェンジした。
ロジィエ
「よしよし、動作は完璧だ」
「かっこいい」
ロジィエ
「あとは引き金を引けば発射されるけど、鎧への負担がデカいから鎧の自己修復を加味して逆算すると三日に1度が限度ね」
「そんなにですか」
ロジィエ
「というか、これは普段使わない方がいいと思うわ、威力が尋常じゃなさすぎて地形が変わるどころではすまなくて、空間自体を壊してしまいそうだから」
「空間を壊す……」
ゲーム自体に不具合起きかねないレベルのモノってことかな、あまり使わない方がよさそうだな……あの社長が激怒しそうだし、
ロジィエ
「一応鎧の方もバージョンアップしたから防御力UPはもちろん追加効果としてHP自動回復(小)がついてるはずよ」
ステータス画面を確認すると確かにHP自動回復(小)がついていたが、それ以上にきになったのは
[盾術MAX]→<亜種昇華可>シールドガトリング零
亜種昇華進化って……特殊過ぎるよね、まあ選択の余地はないから選ぶと
・ダイヤモンドシールド
・バーストシールド→零距離爆砕:接近し砲撃の際に攻撃を爆発させてスタン効果を追加
・ミラージュシールド→幻影砲撃:四方に分身して回避不可の砲撃を行う
・金剛→金剛撃行:射撃の際に一定時間無敵時間となる
ダイヤモンドシールド以外防御技がなくなった……
もうほとんど盾じゃないとツッコミたくなる状況だがそれ以上に深刻なのが
トゥシエ
「ああ~私汚れちまったよ」
トゥシエがやさぐれていて空を見ながらコワイ笑み?を浮かべて泣いてる……
そんな中 ロジィエさんが急に真面目な顔になって
ロジィエ
「私はついていけないから出来ることは全部やっておきたくて、今回の件たぶん私たちの想像を超えた敵なんでしょ?」
「ええ」
ロジィエ
「なら、やるだけやってダメなら逃げなさい」
真剣な目でみてくる
ロジィエ
「想像すら超えてきた敵にわけのわからないまま突っ走っていいことはないわ」
「そうですね」
……ゲームだから死ぬってことはないんだが、彼らからしたらそういう認識となるのだと思うと俺たちは命の重さってのを軽く見ているかと改めて思うとともに、この言葉が後に重い意味を持つことにこの時は気づかなかった。