309 終わりの始まり
GM
「そんなむちゃなああああ」
一人絶望の声をあげるGM
「あのそんなに厳しいのですか?」
GM
「これはもう国宝は渡さないといってるのと変わらないですよ!」
ウィズ
「先ほど難しいとは聞きましたがそんなに」
GM
「私も何度かチャレンジしましたが、あのゲームで結局一度も収穫できなったのがウマイゼです、それを高品質となるとそれはもう噂でしか聞かれないウマイZのことでしょう、それはもう雲を掴んで持って来いと同じ意味ですよ!」
「ウマイZ?」
GM
「ええ、普通の作物でも高品質の物を作ると色が変わることがあるのですがウマイゼも例に漏れずその上位が存在するらしいのですが、ネットの噂でウマイゼの上位は名前が変わり色も青と白のマーブル模様だと」
ウィズ
「そうなんですね、あと気になったのですが作物を育てるとなると時間が」
GM
「そうですね、半年はかかるかと」
「半年!?そんなに」
俺の声に反応するかのように
王(村人Z)
「案ずるな、試験畑を貸し出すここでなら時短することが出来る作物の生育が促進されそうだの~ウマイゼなら約一週間ちょっとで生育できるじゃろ」
GM
「一週間ちょっとということはブツブツ…となると……一日が約1時間」
「それは助かるな」
GM
「それは違います!それだけ一分一秒が凝縮されるということ!恐ろしい」
王(村人Z)
「して、やるのか?」
まるで縁側で横になり鼻をほじりながらくつろぐ爺さんのようなポーズで問いただす。
「やります!」
GM
「やるのですか!?」
「いや、この状況だとやるしかないでしょ」
ウィズ
「ですね」
もぴー!もピー!
GM
「しかし」
王(村人Z)
「しかしもかかしも!ないな!やるなら良いだろう!今扉をあけてしんぜよう」
そういと黒と銀の装飾がされた鍬を手に取り空間を耕すように振りかざしていくと、1つの黒い穴が浮かびあがってきた。
王(村人Z)
「では、こん中だから」
そういうと俺の背後に回りすごい勢いで押し込まれ、俺は穴へと吸い込まれていった。
「えええ!心の準備が」
王(村人Z)
「では、お嬢ちゃんこれが種と帰るときのベルだから気を付けて」
ウィズ
「はい、ありがとうございます!行ってきます」
王(村人Z)
「うんうん」
GM
「では私も」
なんか俺だけちがくないか!と叫びつつ気がつくとそこは雪が深々と降る真っ白な大地であった。
「寒い~~~~」
すると遅れてきたウィズさん達が到着し
ウィズ
「なんですかココは」
「これじゃ、植物を育てるどころじゃ」
GM
「いいえ、最適です」
「え?」
GM
「あれを見てください」
そう言って指さした先にあったのは火山
「あの火山が何か?」
GM
「この植物は寒暖差を好みます、ですので昼間は火山地帯、夜はこの雪原に移して生育するんです」
「えええ!?」
GM
「これも運命かもしれん……いいでしょう!私の心残りであったウマイゼの生産やってやろうじゃないですか!」
なんか!この人のおかしなやる気スイッチがオンになってますけど!