308 終わりの始まり
黒い仮面を着た騎士が長い列が青と金の長い絨毯の左右に並んでいる中、
俺たちは執事の方と思われる人の後ろを歩きながら恐る恐る進んでいくと
頭から足の先まで黒いローブ状の物に包まれて顔はブラックホールのように何も見えない漆黒の闇にしか見えない人が豪華な椅子に座って待っている。
執事
「お待たせいたしました、報告のありました方をお連れしました。」
すると王と思われる人がコクンと頷く
執事
「では、お時間もありませんのでご用件をお話しください」
「ええと、実は龍の住む火山エリアが現在噴火しておりまして、そこに住む民たちが苦しんでおりまして、鎮めに行こうとおもうのですが炎を消すことができずこの国にあるなんでも闇に飲み込むアイテムをお貸頂けないかと」
すると騎士やそこにいる家臣ともわれる者たちが騒めき立つ
なんと！あの国宝を
あの闇を統べるものを
あれを持ち出すのか
いやいや、それは
なんで
ありえない
地上の者の為になど
どうやらあまり歓迎されてない上に、そのアイテムを国外に持ち出すこと自体よろしくないという雰囲気なのかなと思っていると
王
「静まれ！」
高齢だが威厳のありそうな男の声が室内に響く
王
「…用件はわかった、お前は以前 我が国の村を救ってくれたと聞く、であれば望みを叶えたいがあの国宝を貸し出すのであればまだ信用が足りない」
そうだ、地上の者は信用ならない
地上の奴らなど
貸すべきでない
あら、これは雲行きが悪くなっているうえに地上人のことを嫌いな人が多すぎるところを見るとダメかな……
王
「だから、試練を与える！それをクリアしたら貸出そう」
試練！？
王
「その試練とは！」
すると王はローブを脱ぎ捨てた！
王
「我 村人Zの作るウマイゼよりも質の高い物を作るのだ！」
そう声高々に宣言する王こと村人Zその姿は緑のジャージに下にタンクトップ、腰に手ぬぐい、首ひも付きの麦わら帽子を背中につけた漫画の農家のような出で立ちに、顔はノリ眉に大きな丸い黒い目、鼻はほぼなく、口周りに泥棒ヒゲのまるで田舎のゆるキャラのようなクオリティー！！
その村人Zに一番反応したのは……
GM
「うぉおぉぉぉ！村人Z様！」
なぜか村人ZにGMが大興奮している……
それより一段テンションは下がるが家臣たちが
おおおお！なんという無慈悲な試練
さすが我らが王だ難関な試練をぶつけるとは
終わったなあいつら
試練内容に薄笑いをあげて反応する家臣たちが俺たちを笑いながら指さしてる
王（村人Z）
「して、お前たちはこの試練に挑む気持ちはあるか！？」
