304 終わりの始まり
村長
「こちらです」
そう言って案内されたのは街道であった、そして何やら大事そうに玉手箱のようなものを道に置いて何やら呪文を唱えている
ウィズ
「あれなんでしょうかね」
「う~ん、移動手段の道具か何かが出て来るんでしょうかね?」
そんな話をしていると
魔族長
「えい!」
何やら呪文詠唱後に叫び声をあげると玉手箱から黙々と煙が出てくる
「浦島的な!」
なんてことにはならず煙は一直線に道を凄いスピードで移動していき、そのあとには紫と青がチカチカするえらい近未来的な輝く床が出来上がっていく
魔族長
「これは先日のこともあり支給された緊急時用の高速移動手段です」
「そうなんですね、すみませんわざわざ」
魔族長
「いえいえ、前回お世話になっておりましたし何か急ぎの用なのでしょ?」
ウィズ
「はい、本当にありがとうございます……ところでこれの使用方法は」
魔族長
「この上に乗れば良いだけだと書かれていますので、乗れば良いだけだと思います…たぶん」
ウィズ
「たぶん……」
「まあ、考えて仕方ないとりあえずせっかくのご厚意を無駄に出来ないしきっと大丈夫でしょう……たぶん」
ウィズ
「たぶん……」
GM
「……」
トゥシエ
「ガタガタ言ってないで時間が無いんでしょ!早く行きなさいよ!」
ドンと押されて道に乗ってみると特に変化はない
「あれ、特になにも」
ウィズ
「そうですね、大丈夫……あ!上」
「上?」
頭上を見ると
10→9→8→7
「カウント?」
ウィズ
「ですね……」
「何か不穏な」
ウィズ
「こういうときって……」
3→2→1→Go!
すると足元が物凄い勢いで進み加速していく!
「ううおおおおおGがGが」
ウィズ
「ダインさんと一緒に行動して安全なんてないんです!やっぱりこうなった」
「俺のせい?!」
GMの方を見るとなにやらバリアのようなものを展開している
「あ!GMずるいぞ」
GM
「いや、私が行使できる機能をつかっただけで」
「こうなるなら教えてくださいよ!」
GM
「いや~ネタバレは」
「こんなの小ネタじゃないですか!」
GM
「あ、ちなみにですね~私は攻撃できませんがこういった様々な外的要因の無効化とあとは地形とかはダメなんですけど仕事上で人為的作成物の撤去とか、バグの修復などができまして」
「話を逸らすな!」
GM
「あ、あんまりしゃべりますとまだ加速するので舌噛みますよ」
「ぐぬううううううう!」
それから数十分強烈な重力に体を押しつぶされそうになりながら耐えると、やがて目の前に大きな門が見えてきてそこに放り投げださせるようにして止まった。
「なんだこの移動手段」
GM
「緊急用ですからね」
も も モぴー
もピーがぺったんこになって瀕死状態である
ウィズ
「しばらく立てそうにありません……」
GM
「そうですね、でも……」
そういった先には複数の槍を持った兵が俺たちの方へ向かって駆け寄ってくる
ウィズ
「トラブルメーカー」
「すみません」




