290終わりの始まり
ポルカ
「嘘だよね」
ポルカの目の前にはもう人の形すらしていない大きな岩の塊が鎮座していた、
生物という感じはせずそれはもう意思する感じない無機質なものへと変わってしまったように見えた。
ポルカ
「なんかいってよおお」
キル
「バカ野郎!近づくじゃねえ!」
ポルカが近づいた瞬間まるでしなやかな触手のような岩が変形した粘土状の鞭がポルカを取り込もうと放たれそれをキルが間一髪で防ぐ、
スレイン
「これは!」
スレインの目線の先にはポルカではなく避けた場所を見て驚愕の声をあげた、
その理由はその避けた場所の空間が異質なものへと変化していた。
まるで砂嵐の様な安定しないバグのような見た目になっていた。
ヨッジー
「あれは」
ウィズ
「空間が」
スレイン
「バカな!世界を壊す存在を私が作ってしまったのか」
絶望を感じ膝をつくスレイン
完全に思考停止したのか呆然と立ちつくしている。
その様子をみてアネゴがウィズさんがそっと近づき
アネゴ
「今のうちにダインの回復を」
ウィズは無言で頷きそっと回復させる為に移動する。
D:YUTAKA
「こいつはやべえとかいう次元じゃねえ」
そう言って数発攻撃するが避けることもなくほとんどがヒットするのだが、それはヒットしたというよりも吸い込まれたような状況でダメージがない上に、攻撃の一部は触手によって抱え込むように取り込んだところは先程と同じ様に空間が歪んでいる。
スレイン
「やめんか!これ以上 世界を壊すわけにはいかん お前たちに攻撃はせん!この状況の責任はワシがケリをつける」
そう言って呪文を唱えると岩の塊の周りに結界の様なモノを展開する。
その顔は先程のまでの余裕な顔をとは打って変わって命をかけているような必死さが滲み出ている。
スレイン
「世界を壊すわけにはいかないんじゃ!すべてのモノの為じゃ」
結界で岩を封じ込めようとするが岩も抵抗し結界を寧ろ取り込もうと蠢き出す。
その状況に
ポルカ
「いやあああ、もう苦しませないで」
キルの静止を振り払ってでも岩に飛びつこうとするポルカの悲痛な叫びと、スレインのすべて力を注ぎ抗う岩にうなりながら呪文を放つ声がその場を支配している。
スレイン
「っく、このままでは」
スレインの口から血が流れる、明らかに顔色もわるくなり、オーラも弱くなっていく、
一報岩の方は一進一退の状況で抗い続けている。
スレイン
「しからば!この命を持って!ライフブースデッド」
スレインの体が光へと変わりそのまま結界と一体化していく、
それまでとは違い岩の動きは極端に押さえつけれて徐々にどこかわかない空間に押し込まれるように小さくなっていく、
ポルカ
「おいてかないで!!!」
その言葉に反応したのかはわからないが消えて行くはずの岩の一部が分離して落ちた、
本体についてもうスレインの結界とともに消えて行くのにその一部が残ってしまった……
スレイン
「っく、無念」
その言葉を最後にスレインごと岩のほとんどが消えていった、一部を残して
ポルカ
「そこにいるの?」
塊に近づいた瞬間それは餓えたアメーバーのようにポルカに向かって覆いかぶさろうと広がった。
キル
「あのバカ!」
その時 ポルカの前にまるで目は黒く認識できないような影に警察のような服装、カラーは赤色の軽装をきた人物があらわれてその動きを防いだ、
というよりもまるでその動きを止めるようにその生物をフリーズさせた。
そして……
GM
「私は運営会社のGMです本件は重大なシステム障害として対処に直接介入の処置をとります」




