268 終わりの始まり49
茶屋の中にはいると質素な感じお店で椅子とカウンター、装飾品などは無く悪く言えば殺風景なお店だった。
ゲンゾウ
「ごめんください」
はーい
こんな山奥に似つかわしくない若い女の声がして暖簾からチラッと顔が見えるか見えないかの所で何故か奥にまた引っ込んでしまった。
「あの~すみませんココは茶屋では?」
店主
「いえ、違います避難小屋みたいなもので……」
「そうなんですか」
店主
「私はこれからようがあるので、そちらのカウンターの飲み物とパンはどうぞご自由に」
そう言われたのでカウンターの方を見ると美味しそうなパンと葡萄酒、お茶などが用意されていた。
ヨッジー
「これ食べて良いんですか」
そうヨッジーが声を掛けたがすでに出かけたのか返事はなかったのでパンとお茶などをいただくことにしたが、このパンが非常に美味しいので悪いとはおもったがいっぱい食べてしまった。
ウィズ
「さすがに無料とはいえ食べすぎでは……」
「お金を置いて行こうか」
ゲンゾウ
「そうじゃの」
申し訳ない気持ちもあったので心ばかりのお金をカウンターに置いき、
暫く休憩したのちに出発したのだが、
ヨッジー
「囲まれてるな」
先生
「どうやらお主等と同じ奴らじゃな」
ウィズ
「*PKですか」
*PKとはゲームでよくある対人に特化したプレイヤー
「人里離れた土地に出てくる辺り本物っぽいですね」
PKは当然対人及びNPCの友好度が減少及び敵対になるので人里離れた所に拠点を置いていることが多い、ここから辺りは国境の山であるというまさにぴったりな土地だ。
もピー
「もぴ?」
「大丈夫だ」
探査系スキルでは敵は3人数的には負けていないが、不意打ちなどスキルを使われたらやっかいだ。
ヨッジー
「おい!そこにいるんだろ」
ヨッジーが挑発のスキルを使い相手を呼び込む常套手段を使ってその可能性を潰してくれた。
ヨッジー
「俺たちを狙ってるのか」
すると雪の中からスッと人影が現れた。
PKプレイヤー
「ちぇっつまんねえな」
ヨッジー
「そんな簡単にやられるかって」
そう言って武器を構えると、一番後方にいた忍者の様なプレイヤーが、
忍者風PK
「驚かしてすまなかった、現在は戦うつもりはない我々は調査でここにきてるだけだ」
声からしてくノ一なのかよくわからないがとりあえず敵意はないとのことだったので
忍者風PK
「驚かしてしまった詫びに一つ情報を贈ろう、この先は現在雪崩で通行不可だ……時間がないこれで失礼する……行くぞ」
そういうと転移なのかわからないがドロンという効果音と伴に消えてしまった。




