266 終わりの始まり47
『孤高の鎧くず』を手に入れた
ただ淡々とドロップ品採取のメッセージが流れるとバトルフィールドは消えてった、
そこには俺だけがポツンと残されたようなそんな感じだった。
すると一陣の風が吹き抜けた、まるで腑抜けてるんじゃないと言わんばかりに……
もピーもぺシペシと頬を叩く……
そうだ、まだやるべき事が
「ヨッジー!ウィズさんそっちは大丈夫か」
急いで*ギルドチャットで現状を確認すると、
*(ギルドメンバーであればパーティーに加入していない状態であっても、離れた所から会話が可能となるとシステム)
ヨッジー
「まあ、なんとかはなったよ」
ん?なんか歯切れが悪いような
ウィズ
「あと、アネゴが見つかりました?」
「た?」
なんか全体的に歯切れが悪いので早々に合流すべく町へと戻ると布団に寝かされてグルマキ巻にされているアネゴが居た。
「これはどういう状態?」
ヨッジー
「まあ、話すとあれなんだが」
ウィズ
「とりあえず、ステインさん達が戻ってからみんなで話しますか」
ヨッジー
「そうだな」
暫くしてステインさん達が戻り、現状把握の為に会合を行うことにした
メンバーは俺とヨッジー、ウィズ、ゲンゾウ、ステインの5名
その他の人はまだ戦闘が終わっていないのでステインさんのところのギルドメンバーを中心に警戒と行方不明のEさんの捜索にあたってもらっている。
「まず、俺から話そうバルバロイさんと戦った」
ヨッジー
「バルバロイさんがあの黒い騎士だったのか」
「ああ、ステインさんに説明しておくとバルバロイさんは昔俺の仲間だったNPCだったんだが俺たちを庇い生死不明だったんだ」
ステイン
「ふむ」
「そのバルバロイさんがある人からこれはゲームで作られた世界だと、自分の不幸な境遇も設定だと聞いたと言っていた」
ヨッジー
「!」
ウィズ
「それは……」
ゲンゾウ
「非常な」
ステイン
「そんなこと理解できるのか?AIの認識できるレベルの話ではないだろう、いくつかそういう事案はあるがみんな信じないと……」
「バルバロイさんは全てを飲み込んだ上でこの世界を憎み、俺と戦うことを選んび俺たちをイレギュラーと呼んだ」
ステイン
「そんなことが」
ヨッジー
「倒したのか!?」
「いや、倒したというか倒させられた」
ウィズ
「どういうことです?」
「戦うふりをして俺に自分の世界を護れと……メッセージを伝えた瞬間なにかに消された」
ヨッジー
「お前の世界を護れ?」
ウィズ
「お前の世界ってリアルのこと?」
ゲンゾウ
「ある人……」
ステイン
「正直な話、理解しがたいがこの世界から俺たちの世界に攻撃を仕掛けてくるということか?」
「正直その意味はわからないが、そうとれなくもない」
その後、一同答えが分からず混乱と悲しみの何とも言えない沈黙の刻を過ごした。




