253 終わりの始まり34
NPC
「陸を海？」
斥候職プレイヤー
「これを見てくれ」
そういってスキルなのかわからないがブラウン管のテレビのようなものを召喚し、
映像を映し出した（ご丁寧に右上にLIVEと書いてあった）
「これは……」
そのあり得ない映像を目にして正直思考回路が一度停止しかけた、
街道をまるで海の様な波立つ海路へと変え巨大な青い軍艦のように見える船がそこを前進してくる、その軍艦には正面に大きな砲門と側面に小さな砲門が多数設置されておりいかにも攻撃力がありそうな感じで、甲板の上には銃で武装した兵士のようなNPCが多数のっている、あと目立つのが戦艦の天辺に似合わない大漁旗がなぜかはためいている。
チェイン
「これは一体なんだ？」
ヨッジー
「敵であることはまちがいなさそうだな」
ウィズ
「結構なスピードも出てますね」
斥候職のプレイヤー
「進路妨害をしようとしているんだが」
画面にはプレイヤー達が岩を崩して進路を塞いだり、木々を倒したりしているが波を操るがようにしてその障害物を軽々と越えているようだった。
チェイン
「付け焼刃の妨害ではダメだな」
フルプレートの兜の隙間から鋭い眼光が光っている、
ゲンゾウ
「ふむ、このままココに来られては瞬時に破壊されてしまうな」
チェイン
「迎撃チームの編成は終わっているな！準備できたものからまとまって出立するぞ、
後方支援の職人チームは妨害や進路を防ぐアイテムを至急相談し作成輸送を頼む」
チェインさんが号令を飛ばすと各ギルドのリーダーやプレイヤー達が待ってましたと動き出す。
チェイン
「ダイン君とゲンゾウさんは妨害アイテムの作成の士気を取ってくれ、迎撃チームはヨッジー君一緒に来てくれ」
ヨッジー
「おう、やっと出番だ」
チェインさんはその後魔法使いのプレイヤー、回復職などの代表っぽいプレイヤーに話をつけているようだった。
ゲンゾウ
「しかし、軍艦を止めるとなると……」
「想像がつかないですよね」
職人チームが集まり対策を練るが全てが予想外の相手だけに良い案がでない上に時間をかけるわけにもいかないという状況に全員に焦りが見える。
そんな中一人の男が手を上げた。
プレイヤー
「自分はそういう艦隊が好きでいろいろ調べているのですが、現状を考えるに船自体に直接高威力の攻撃をぶつけるか、上空からの攻撃が有効かと」
ゲンゾウ
「ふむ～」
空と高次元の攻撃……
