221.終わりの始まり2
~とある田舎のお土産屋~
そこは風光明媚と言えば聞こえは良いが物さみしい片田舎田、
そこには大きな神社がありなんでも昔町を治め平穏に導いた人を称えて作られたとか、
その街道沿いに数件ある長屋の様なお土産屋に昔からあるような木刀や銘菓を売っている小さなお店が数件あった。
その1件に恰幅の良いおじさんが椅子に座りながらぼ~っとお客を待っている所に、
ひょろっとした体型の男がふらっと現れて何かを話しをしている。
???
「社長、これ海外からの発注です」
土産屋社長
「おう、ありがとな!君のおかげで収益が倍以上になったよ」
???
「いえいえ、それではHPの管理に戻りますので何かあればまた来ます」
土産屋社長
「おう!頼んだぞ」
そう言いながらニヤニヤ男を見送る、すると店の奥から奥さんらしき人が現れ、
奥さん
「ほんと最初は大丈夫か心配だったけどほんと助かるね~外注がこんなに」
土産屋社長
「ああ、最初 紹介されたときは根暗そうで正直怖かったが、あの安月給でこんなに利益を上げてくれるとは」
奥さん
「ほんとね、給料上げてあげないと」
お土産屋社長
「ちげえねえ、機材も自前でやってもらってるしな~」
奥さん
「そうだよ、もっと頑張ってもらわないとね~私も仲良くなるように頑張るよ、第二の母だと思ってもらえるくらいに」
お土産屋社長
「うむ、これからも益々がんばってもわんとな!はっははは」
そんな笑い合う二人の先にいる男は耳にイヤホンをしながら
???
「俺のママを馬鹿にするな!それに根暗は余計だ……本当の僕を理解してくれるのはやはり僕だけだな、まあ暫くは良い夢を見させてあげるよ、そろそろ僕も育ってきたころだろうか……もうちょっとして準備が整ったらきっと挨拶に来てくれるだろし」
そう言って虚ろな目で空を見上げて
???
「さあ取り戻してくれ僕の世界をそして僕を迎えにきてくれ」
小さな薄気味悪い笑い声を潺が消し、そして男も古いアパートの一室へと消えていった。




