218.忘却の姫 ミキシングミッション 籠の鳥93
まるで落雷が落ちたような凄い音をたてながら靄、そして壊れた世界ごと吸収していく、
ミニブラック
「醜い……」
「うむ」
???
「ふふふ、壊れてしまえば……いえ消えてしまえば何なかったことになるのよ」
その姿は先ほどまで美にこだわっていたとは思えない程に変化を始めている、
すらりとしていた手足はまるで水風船のように膨れ上がり顔は胴体に埋もれて首が見えていない。
???
「行きなさい!」
そういって現れたのは先ほどまでの黒い靄とは違いすでに人間の形すらとどめてない黒い球体のような物体がうなり声をあげてせまってくる!
「異様な気配が」
ミニブラック
「来るなら斬るだけ!」
迫りくる靄は前回とちがいやや防御力があがった感じはするが撃退できないレベルではない……ただ、
???
「さあ!終焉を彩りなさい」
その数は先程とはくらべものにならない位に無尽蔵に表れる、
ミニブラック
「ええい!消え失せろ」
一人突っ込み力任せに殲滅を図るが、
「あまり突っ走りすぎると……ミニブラックあぶない!」
突っ込みすぎた為、背後から現れた靄に対応しきれず完全に無防備な背中に靄が攻撃をしかけようとしている!
キン!
そのとき響いた金属音そこにいたのは
ロボット
「オキャクサマ ジュウギョウインヘノ ボウリョクコウイハ キンシジコウ」
ボロボロになっているあのロボットが再び立ち上がってミニブラックを助けてくれている、
ミニブラック
「お前…」
ロボット
「ワタシノ オシゴト」
ミニブラック
「……」
「ふむ、あっぱれ!これは拙者たちも頑張れねば」
<なんとか出来そうなんですか?>
「出来る出来ないではなく!やる!」
そう言って手を合わせて
「ミラーファントム」
すると俺が物凄い勢いで増えていく!
「忍奥義 小道具 『誤字』蛇刃名火」
分身体がそれぞれに懐から蛇花火を出しスキルを発動し敵の中に投げつけると
そこから蛇の形をした刃が現れその体中から炎をまき散らして暴れまわる、
それは敵を追尾するように激しく暴れまわり出て来る靄を全て焼き切る。
「雑魚は任せて本体を」
刀を構えて本体に向き合うと
???
「まだよ!もう失うものなんて無いんだからああああああ」
そういうと先ほど壊れた世界を吸収していく感じであったが、今度は自ら世界を壊して吸収するかの如くスピードを上げて肥大化していく、
ミニブラック
「これは……」
「自爆する気か」




