146.忘却の姫 ミキシングミッション 籠の鳥21
「ぴきゃ!」
光のなから声が聞こえるとそこから金色の魚が飛び出して来た。
ヒュッとした細長い小さな川魚の様に見えたが、
その魚が向かった先はアネゴだった!
アネゴ
「うご!」
突如ふいうちを喰らう形で体当たりをまともに受けたアネゴは壁まで吹っ飛んだ。
「アネゴ!」
アネゴ
「うぅうぅ一体何よ」
ファイブ
「おお!新たな王の誕生だ!」
「あの子がそうなんですなか」
魚人Q
「ええ、間違いありませんお声からして女王様ですね!」
新女王
「ぴぎゃあ!」
アネゴ
「何なのよこの子は」
ファイブ
「どうやら、あなたを母だと思っているようで」
アネゴ
「ええ!?」
「申し訳ありませんが、貴方様に代理の母を…ちなみにお名前は?」
アネゴ
「………言いたくない」
トラウマスイッチオン!
ファイブ
「え!?」
マリー
「アネゴさんよ」
アネゴ
「あんた!!」
ファイブ
「おおお!なんと素晴らしいお名前で」
アネゴ
「え?」
ファイブ
「我々の言葉で『アネゴ』は群れを率いる有能な女性の名前なのです!」
アネゴ
「え!?そうなの……やっぱり私に名前は変じゃ無かったわ!」
アネゴ復活!
ファイブ
「変な名前?とんでもない」
アネゴ
「ですよね!この子は私に任せて立派に成魚にさせるから!」
ああ!テンションに任せて安請け合いを
新女王
「ぴゅいーい!」
新女王様もお喜びの様でアネゴの周りをクルクルと回っている、
暫く喜びの舞が終わるとピタッと止まって今度は俺をじーっと見てくる
「何ですか……」
蛇に睨まれると聞いたことはあるが魚に睨まれて嫌な汗が出て来た……
ファイブ
「お父さん?と言ってます」
「えええ!違うから」
すると、なぜか俺の周りを喜ぶように舞っている
「え!?なんで?」
ファイブ
「多分ですが、その手を振る行為を喜んでいると勘違いしたみたいで……」
「え?」
魚人Q
「お父さん発見!と言ってます」
えええええええええ!?
ダーニャ、ダイマオに続いて!!!
新女王
「きゅっきゅきゅ!」
俺の耳元で何かを一生懸命言ってるが何だかさっぱりわからん
ファイブ
「あの奥に居るのがお兄ちゃんとお婆ちゃんね?と言っているようで」
そういって見ている先に居たのは
ダイマオとファミィさん
ダイマオ
「お兄ちゃん!」
ファミィ
「お婆ちゃん!?」
新女王
「きゅきゅ!きゅきぃきゅきゅうううう」
今度はアクアさん達を見て泣き始めた
アクア
「なんて言ってるんですか!やはりお姉ちゃん!?」
ヨッジー
「俺もアニキかな」
マリー
「姉になってあげても」
ファイブ
「いえ、他の方は召使だね!て言ってます」
ええええええ!
一同が落胆の声を上げる
ゲンゾウ
「やれやれ、どうなることやら~」




