103.忘却の姫~ミキシングミッション 夏だ!水着だ!モンスターだ!~17
ワイン
「散策についてとりあえず事前に色々纏めましたので、とりあえずお店の方へ」
そういうと併設されているバーへと案内される、
ジョニー
「ほう、なかなか良い雰囲気のバーだ」
ワイン
「ええ、ジャム様が私の為に立てて頂きました」
蒼き狼
「うむ、ワイン殿はあの後 熱心に修行しパン作りは元より、接客その他の料理、酒類の勉強をしていたからその褒美だと言ってたな」
ワイン
「よして下さいよ、死して当然の私を拾って頂いたのですか」
蒼き狼
「いやいや、あの働きは賞賛に値する」
などというやり取りが暫く続いている……
おやおや、なんだろう仄かな甘酸っぱさを感じるこの展開…
アクア
「どうしました?主そんな顔して」
「何でも無いです…」
ポルカ
「お父さん話が進まないよ?」
蒼き狼
「ああ、すまん」
ワイン
「とりあえず、店の中に地図等 用意していますので」
ジョニー
「ついでに何か食べたいのだが」
先生
「こやつは昔から……」
ワイン
「ふふふ、わかりました」
ジョニー
「よっしゃ!」
ポルカ
「そしたら、私はパンの方の店番があるから」
蒼き狼
「ふむ、わかったそっちは任せた」
ポルカ
「パン屋のお店番なんて余裕よ」
蒼き狼
「それは頼もしいな」
ポルカ
「いつまでも子供扱いしないでよね」
蒼き狼
「ははは、これはすまない」
ポルカ
「それじゃ、関係ないものは戻るわよ」
アネゴ
「まあ、まるで小さなリーダーみたいね」
蒼き狼
「違いないな、あの事件以来あいつは頑張っているからな」
ゲンゾウ
「頼もしいことだ」
ポルカと蒼き狼の一部の部下はパン屋の方へ、俺達は酒場へと進んだ、
ワイン
「ちょっと待ってくださいね、今灯りをつけますから」
お店はやや暗めの雰囲気のある感じで、そこに魔力で灯しているのかロウソクの様な火が灯ると、より一層大人の雰囲気が漂い始める。
正面にはバーカウンターがあり後ろには無数のお酒が、店内は黒っぽい壁に木目調の机とイスが配置されている。
ヨッジー
「場違いな感じがするな」
ウィズ
「大人ですね」
イワミー
「悪くないわね」
ゲンゾウ
「ふむ」
ワイン
「ちょっとまってね、確か煮込み料理があるからそれと飲み物を出すわ」
そういうと奥からワインで煮込まれたチキンと根菜に手作りと思われるパンを出してくれた。
ジョニー
「おおお!コレはうまそうだ」
ワイン
「たくさんあるから遠慮しないでね」
ジョニー
「ありがたい!」
先生
「お前というヤツは・・・」
ワインさんの料理はとても味が染み込んでいて美味しかった、お肉もホロホロになるまで煮込んであり、野菜もほどい歯ごたえで、味付けはワインと鶏の骨を煮込んだスープが相まって堪らない。
パンもジャムさん直伝のレシピらしく香ばしくて美味しかった!
ゲンゾウ
「これはいけるな!」
ジョニー
「うむ!おかわり」
先生
「遠慮せんか!それに食いに来たわけではないぞ」
ワイン
「いえいえ、それでは食べながら聞いて下さいね。こちらがこの島の周辺の地図よ」
広げられた地図に不自然な白い×と赤い×無数についてる。
「この×は?」
ワイン
「それは…襲撃、及び罠があった場所よ」
「え?」
また面倒なことが始まったな…




