70.忘却の姫32
そこから少し離れた場所にほくそ笑む男が居た。
ミツ
「予定通り、さすがトップランカー押されていますが善戦してるではないですか……キルもう少し待ってくださいね…料理は下準備が重要ですから」
森の奥でそれを聞いてつまらなそうに舌打ちするキル……
スレイン達の戦闘はなんとか負けていないという状態であった、スキルをぶつけてほんの少しずつのダメージや森に設置されている毒などのダメージトラップに誘導してこれまた雀の涙ほどのダメージを与えて行くことしか出来ていない。
戦士のプレイヤー
「こんなの反則だろ」
僧侶のプレイヤー
「回復が追い付かない！」
歴戦の覇者達もさすがにイラつきを隠せ無いようだ…まあ確かに山に楊枝でトンネルを掘る様な土台無理な状況ではこうなっても仕方ないか……
スレイン
「燃えるね～」
武道家のプレイヤー
「ほんとにあんたはMなのかい？」
スレイン
「さあ？そんなつもりはないが」
魔法使いのプレイヤー
「それよりもコレどうすんのさ？」
スレイン
「いっちょ派手にやるか」
戦士のプレイヤー
「いいね」
僧侶のプレイヤー
「ストレス発散は良いけど、それでなんとかなるの？」
スレイン
「まあ、１０％くらい？」
僧侶のプレイヤー
「ひく！」
スレイン
「まあ、奥の手だから効くかどうかわからんが……スキルで出来れば自分ステ、HPとかMPを消費してぶっぱなす高威力の自滅系高スキル持ってる奴いるよな？」
自滅系高スキルとは自身のMPやHPを消費することで高威力のダメージをあてるものでかなりリスキーな技のことだ、上手くつかなわいとスキル発動後は戦闘が出来ない為、好んで使うプレイヤーは居ない為こう呼ばれるようになった。
戦士のプレイヤー
「一撃に賭ける感じね嫌いじゃないぜ！俺持ってるぞ」
ギルドの中で数人所持者が居たのでその中で一番リスクが高く高威力のメンバー４人を選びPTを組んだ。
ステイン
「よし、俺達５人で一点集中の攻撃をかける！ほかのみんなはサポートしてくれ」
僧侶のプレイヤー
「なるほど、その一点からみんなで突破してこの包囲網を突破するのね」
ステイン
「いや、そういうわけじゃないんだ……まあ見ててくれいくぞ！」
武道家のプレイヤー
「はいはい、ほんとうちのギルドリーダーに付き合うと命が幾つあっても足りないね！炎檄流星棍！」
戦士のプレイヤー
「まったくだ！ボディーエクスプロージュン！」
僧侶のプレイヤー
「ほんとにね、聖女の一撃！」
盗賊のプレイヤー
「全力粉砕！」
スレイン
「そういうの好きなんだろ？乾坤一擲！」
５人の最大攻撃を一斉に喰らわすと凄まじい衝撃が辺りを包みちょっとした地震が起きたような大地の揺れが起きた。さすがにこれならと思ったが……
戦士のプレイヤー
「まじかよ」
黒騎士は吹っ飛ばされて鎧にヒビが入っただけで何事も無いように立ち上がってきた、
この状況にさすがにギルドメンバーたちも焦り出す。
こんなの無理だ！
あれでダメなんだろ？どうしろってんだよ
みんなはさっきの一撃で一体位は倒せるのではと思っていたのだろ……
スレイン
「ふふふ、まあこんなもんか」
僧侶のプレイヤー
「笑ってる場合じゃないでしょ」
スレイン
「いや、予想通りだよ」
僧侶のプレイヤー
「え？」
スレイン
「これからが俺の奥の手だマイミュージック『勇者の御旗』発動！」
