おかしな町2
熊本の地震にあわれたかた大変だと思いますが、どうぞお体に気を付けて下さい、私もできることからやろうと思います
俺達は通りを見て回ったが
防具、武器どころか日曜雑貨品の包丁すら見当たらなかった
あるのは様々なスィーツの山
「これはどういうことだ?」
するとアクアさんが
アクア
「主あれを見てください」
アクアさんの指さした方を見ると
ショーウィンドウに並べられているお菓子に値札以外に
~~~~~~~~~~~~~~~~~
ころころドーナッツ
攻撃力+5
効果時間10ターン
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などという札が別に張られている
「あれはどういうことなんだろうか?」
俺は気になったので店に入り店主に声を掛けると
NPC
「おう!いらっしゃい 今日はアタックベリーケーキが安いよ!」
「すみません、そこの札に書いてある攻撃力+5ってのは」
NPC
「ああ、お前さんこういうの見るの初めてかい?」
「はい」
NPC
「最近発見されたんだが、ある程度の価値を持った食べ物には付与効果が一定時間付くことが分かったんだ」
なるほど RPGでよくあるパターンだな
NPC
「それが発見されてからというもの、この辺りのドワーフは持ち前の器用さを使ってみんな菓子作りを始めたのさ」
「それで武器とか防具のお店がないんですね」
NPC
「ああ、菓子は武具と違って材料費も安い!そして華やかで!儲かる!さらにモテる!!」
店主が最後の一言の力の入れ方が半端ない
NPC
「汗くさい鍛冶なんて今じゃこの町だけじゃなくて、他の町でも少なくなってるらしいぜ」
「でもそれじゃ日常に必要な武具がそろえられないのでは?」
NPC
「その点は大丈夫だ、ズヴァルト国より今は友好の証として武器や防具、生活用品の刃物に至るまで格安、モノによっては無料で配られている」
俺の後ろで
アクア
「ズヴァルト国…」
アクアさんが呟く
「そうなんですか、じゃ皆はその武器とか今つかってるのですか?」
NPC
「ああ、それに物好きな奴が裏路地で売ってたりもするし急に必要になっても問題はないのさ」
「なるほどですね」
NPC
「だから、俺達は武具よりも今は菓子なんだよ!」
ロジィエ
「ちょっと鍛冶は…!」
ロジィエさんが突然喋り出したので
慌てて箱を閉じた
NPC
「おい、今ミミックがしゃべらなかった?」
「いえ、気のせいですよ!それじゃありがとうございました」
俺は慌てて店を出た
「ふ~、ロジィエさん気持ちはわかりますが喋ったらダメですよ」
ロジィエ
「すみません~どうしても我慢できなくて」
「焦りましたよ、ねえアクアさん」
アクア
「…」
アクアさんの方を見ると何か思い悩んだ雰囲気だった
「どうしたんですか?」
アクア
「いえ…なんでもありません、それより裏路地に武具を売っているところがあると言ってましたね」
「そうだね」
アクア
「せっかくだから行ってみましょう!」
アクアさんは小走り先に行ってしまった
なんか無理やり明るく振舞っているような感じだが…
先生
「アクアもしやスヴァルト国は…」
アクア
「はい…」
先生
「そうか…」