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仲間になったアンデッドを生き返らせたら姫騎士だった!?  作者: 鳳凰院いちご
ウォーターギャング
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組織の作り方6 2/22改修

 その廃墟の街はまるで何もないか如く静まりかえっている


「ここまで静かだと薄気味悪いな」


 アクア

「でもYUTAKAさんの情報だとゴロツキさんが居るっていってましたよね」


 先生

「ふん、奇襲をかけてくるかもしれん油断するな」


 アネゴ

「そうね」


 町中は廃墟というだけあって荒れ果てていた。


「しかし、汚いとこだな」


 アクア

「食べ散らかしなどが散乱してますね」


 アネゴ

「尋常じゃないわね」


 先生

「そうとうな荒くれ者…いやそれよりも常軌を逸してる感じがするが」


俺達は慎重に町の中を歩くが誰も居なかった。


「どこかに出かけたんだろうか?」


 アネゴ

「う~ん アジトなのに防衛が居ないのもおかしな話だけど」


 アクア

「とりあえずラッキーだったということで今は先に進みましょう」


 考えていてもしかたないので、俺達は山へ続く森へと入った


「なんだこれは」


 アクア

「これは」


 アネゴ

「ひどいわね」


 そこには倒され食べられた動物、木の実などが散乱していた。


 先生

「うむ…正気ではないかもしれん」


「そうですね…ちょっと調べますか」


 俺はアンデットマスターのスキルを使い情報を教えてくれそうな霊を探すと、

一人うずくまる男が居た。


「あのすみません」


「!」


「一体何があったんですか」


「逃げろ!今すぐ逃げろ!」


「!」


興奮して俺達に逃げろと叫ぶ男。


「早くしろ!俺達はどうすることもできないんだ」


「どうしたんですか?」


「わかんね~!解らない力が俺達を支配して暴れさせるんだ」


「!」


「わかったら逃げろ!」


 男の尋常じゃない姿から嘘ではないだろう。


「どうやらまずいことになってるみたいです」


 先生

「そんなことは見たらわかる」


「どうやらココに居た人たちは何者かに操られて暴徒と化してるようです」


 アネゴ

「やっかいそうね」


 先生

「ふむ…暴徒か 理性がないだけやっかいだな」


「ここは一刻も早く逃げましょう」


 アクア

「いえ!主ここはその人達を助けないと!」


「いや、相手の戦力もわからないのに…」


 ガサガサ


 近くの茂みが動いた!


 先生

「どうやらお出ましの様だな」


 アネゴ

「囲まれてるわね」


 ウオオオオオ!


 目が虚ろな感じのガリガリに痩せた男たちが俺達を囲む。


 敵のレベルは30~50


 ゴロツキ(操)

 HPは300~800


スキルは各々違うが共通しているスキルもある。


・鉄の絆 :強力な仲間意識により仲間の数が多いほど攻撃が上がる、また混乱による同士討ちなどの効果無効

・状態:傀儡(強) :特殊なスキルにより操られておりその効果は絶大な上 通常の解除魔法、スキルでは回復出来ない

 バーサク:敵に対する強力な攻撃の暗示状態、自分の身の安全を考えず敵が倒れるまで戦い続ける。


「異常な連中だ」


 アクア

「なんとかなりませんか主」


「なんとかしたいのは山々だが…自分を守ることが先決だなコレは」


 アネゴ

「そうね、とりあえず一度撤退したいとこだけど…」


 先生

「やるしかないかの」


 アクア

「でも!この人たちはあやつられてるだけで」


 アネゴ

「でも、現状どうしようもないのよ」


 アクア

「…」


「取りあえず一点集中で活路を開いて、港まで一旦引こう」


 俺達は極力傷つけないようにと手加減をしながら戦おうとするが。


「ターボシールド!これはきついぞ」


 アネゴ

「ガードコマンド!進行方向に敵が集まってるわ」


 先生

「これは手加減してる余裕はないの~」


 アクア

「ううう~ごめんなさい」


その時、声がした。


???

「後ろへ走れ」


 !?


???

「早く後ろへ走れ」


 又聞こえた…どうやら幻聴ではなさそうだ。


「みんな!よくわからないけど後ろへ走ってくれ!」


 アネゴ

「後ろに向かって走ればいいのね」


 俺達が手薄になっている後ろへ走ると


 バリバリ!


 その刹那雷光が迸る


 バタバタと倒れる敵


「一体なにがあったんだ?!」


 アネゴ

「え?あなたがやったんじゃないの」


「俺はただ後ろに走れて声が聞こえて」


 俺達が困惑していると。


 ???

「それは 俺がやったんだよ」


 黄色の鬣、ライオンの様な顔をした男が木の上に居た。


「あなたは?」


 ???

「名乗るモノではございやせん、それより先を急ぎなさい また すぐ動き出す」


 よく見るとゴロツキ達はちょっとづつ動き始めている。


 ???

「では!俺はこれで!」


 そういって消えた。


アネゴ

「あの人は一体?知り合い」


「違います、初めて見る人です」


アクア

「謎のヒーローですか!」


若干興奮気味のアクアさん。


うおおおお!

敵を倒したのも束の間、港の方面か敵がまたワラワラと現れる。


「ヤバイな、とりあえずさっきの人はよく解らないけどココにいたら危険だ、一旦奥へ進もう」


先生

「…」


とりあえず逃げ切れたことに安堵したが…


アネゴ

「さっきの人颯爽と消えたように見えて ついてきてるわね」


「ええ、あの~よかったらこっちに来ませんか?」


そう…さっき助けてくれた人が本人は隠れてるつもりだろうが、

隠れて木から鬣が丸見えなのである。

 声をかけても本人は一向にこっちに来るそぶりはない。


「なんだ??あの人は」


 アクアさんの腰元で先生がボソッと…


先生

「はぁ~あのバカは昔っからカッコつけの上に、寂しがり屋だからな…」


ガサ


「え?居るの?そして先生の知り合いなんですか」


先生

「まあな、アイツは気にするな」


「え?でも」


先生

「時期が来れば出てくるから心配するな」


「はあ」



 あれから何度か声を掛けたが一向に降りてこないので俺達は諦めて先に進むことにした


「しかし港の方とは逆方向に来てしまったけど、どうしたものか」


 アネゴ

「そうね、ここまで来たらお使いのアイテムを取りに行きましょうか」


 アクア

「そうですね、多分方向的にもこちらであってると思います」


「そうだな、戻るにしても今戻ったらまだゴロツキが居るだろうし…よし!先に進もうか」


 俺達は当初の目標通りお使いを継続し、先に進むんだが…


 ガサガサ


 カサカサ


 あの人が着いてくる…危険はないんだろうけど物凄い気になる


 アクア

「主…ほっといて良いんですか?」


「う~ん、でも呼んでもこないからな」


 先生がボソッと


 先生

「な~に、もうちょっとすれば我慢できずに出てくるぞ 二重の意味で」


 それから暫く歩き


 アネゴ

「そろそろお昼の時間ね」


 アクア

「そうですね、あそこの木陰で休みましょうか」


「そうしよう」


 アネゴ

「お昼はジャムさんがくれたパンにしましょう」


「パンなんて貰ってたの?」


 アクア

「ええ、御嬢さん方にはサービスですって言って渡してくれました」


 いつのまに…


 それぞれがパンを選び出す


 アクア

「私コレが気に入ったのでコレを」


『私が主役』

 うん…もうあなたが主役で良いです…


 アネゴ

「私はコレにしてみましょうか」


『蛇の生殺し』

 それって飼い殺しと同じ意味ですよね…蛇が入ってるのかな…


 俺

「じゃあ、これにするか」


『華麗なる男』

 別に!華が欲しいとかそんなじゃないからね…グスン



 さてどんな中身だろう パンを二つに割ると


 スパイシーな匂いと黄金色の中身


 おやおやこれはカレー風味かな


 ザザザ!


「うお!ビックリした」


 俺の目に前に先ほどから後ろをつけてきた男が急に現れた


 ???

「なんと香しき匂い!」


「あ、もしあれなら食べます」


 ???

「良いのか?!かたじけない」


 俺の手から一瞬でパンが消える


 ???

「ぬおおお!なんと香しき食べ物だ、たまらん!たまらんぞ!」


 それから一心不乱に男はパンを食べた


 ???

「いや~素晴らしかった!」


 俺はパン『我が家が一番』を食べながら


「それは良かったですね」


 ちなみに我が家が一番はシンプルなコッペパンの様なモノだがどこか落ち着く味だ…華はない…


 ???

「! 挨拶もせず突然すみません!私の名前は雷電のジョニー!」


「雷電のジョニーさん」


 ジョニー

「左様!雷帝とか雷の獅子とかも呼ばれますが、ジョニーで良いですよ」


「ジョニーさんですか、では改めて先ほどはありがとうございました」


 ジョニー

「いえいえ、多勢に無勢であったのでな」


「それで私たちの後をつけてきてたみたいですが、何か私たちに用か何かが?」


 !


 ジョニーさんが若干今ビクッとした


「っせっせせせ、拙者は別につけてなどいませんぞ、ここで再びあったのも偶然で!決して寂しいとかそんなじゃないですぞ!」


「はい?」


 ジョニー

「そうだ!一宿一飯の恩義もありますし!しばらく拙者が同行してあげましょう!うん!それが良い」


「え?」


 ジョニー

「まあ!任せない ははは!」


「俺は良いけどみんなは?」


 俺がみんなの方を向くと


 アクア

「私は歓迎です!」


 アネゴ

「あれだけの強者が仲間に入ってもらえるなら心強いわね」


 ジョニー

「はははは!そうじゃろ、そうじゃろ!」


「それじゃ、ジョニーさん宜しくお願いします」


 ジョニー

「うむ!任せろ」


「じゃ、みんな出発の準備をして先に急ごう」


 こうしてジョニーさんが仲間に加わった


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