始まり (改)
ゆっくり更新する予定ですの><
こちらの小説はのんびりお待ち下さい
ゲームなどで出てくるゾンビやアンデットに蘇生魔法やアイテムが効いたらどうなってしまうのだろう、
通常であればミスや何も起こらないが、その設定にミスがあったとしたら……
学校が終わった瞬間に教室を出て家へと急いだ、逸る気持ちを抑えながら全速力で帰る理由はついに発売になった待望の新作VRMMO「シャイリス」がリリースされる日!
一か月前から購入の手続きをしてダウンロード予約をしておいたから帰った頃にはプレイできる様になっているはずだ。
前作が突然休止となって話題となった人気作品だったこともあり、学校でも幼馴染の吉井と昼休その話で盛り上がった。
吉井
「おい!高木~シャイリス予約したのか?」
高木
「もちろんだ!吉井は予約したのか」
吉井
「俺を誰だと思っている!しかし前作の休止からこんな早く続編がでるなんてな!!」
吉井は自他共に認めるゲーマーで今回の発売は相当嬉しかったらしく、その日の授業はなんでこんな長いんだ~と教室で叫び先生に怒られると思うくらいの有様だ。まあ、気持ちは分からなくないが……
今日は両親が泊まりで親戚の家に行っている上に!明日は休み!やりまくるぜ!
家に帰ると靴を脱ぎ捨て自室に直行すると急ぎ着替えゲームをセットしヘッドセットをつける!よし、ダウンロードが終わってる!すぐさまゲームを起動すると、
一瞬目の前が暗くなりマスコットキャラの栗のようなキャラ栗丸が現れ…
栗丸
「や!いらっしゃい みんなの案内役 栗丸くん だよ!」
「おお すごい目の前にいるみたい」
栗丸
「ふふ 喜んでもらえて嬉しいよ!」
「すごい!会話できる、ちなみになぜ栗がマスコットなの?」
するとなぜか栗がかっこつけながら
「ふふ、それはシークレットさ!」
うおお!すごいちゃんと返事してくる前作も高度なAIを使って話題だったけど、最新作のAIも期待出来そうだ!
栗丸
「じゃ 早速だけど名前を教えてくれるかな?一度決めると変えられないから気をつけてね!」
「じゃ ダインで!」
いろんなゲームで使うネームだ。
栗丸
「ダインだね!了解したよ じゃ次に初期職業はどうするかな」
このゲームには戦士、モンク、僧侶、タンクなど様々な職業があるが…
「テイマーで!」
最初から決めていた、今作から登場した『テイマー』可愛いモンスターと一緒に冒険……
考えただけでワクワクが止まらない!まさに王道!
「了解だよ!テイマーだね、これで初期設定は終わりだよ」
よし始まるのか!と思ったら栗丸君がゴソゴソ何かを持ちだして来て、
「ここで僕からプレゼント! 特典スキルと冒険に役立つアイテムをそれぞれ1個プレゼント!レッツルー レット!」
目の前にルーレットが現れた!
「よし レアこい!」
初期ボーナスのルーレットを回すと…
『スキルボーナス』
・アンデッドマスター
対アンデッドの友好補正、ダメージ上昇
『アイテムボーナス』
・蘇生薬改(ランクX)
蘇生およびどんな状態異常も直す現存する最強の薬≪取引及び生成不可≫
「おお 二つとも超レアだよ~おめでとう!」
アイテムはいいけどスキルは微妙だな~俺アンデットとか苦手なのにアンデットの友好補正とかいらないし、例え仲間に出来るにしても絶対仲間にしたくない種族だ。
そんなことを考えていると……
栗丸
「さあ 冒険のはじまりだ!」
一瞬リセマラも考えたが、1アカウントを削除するとその後1日は新しいキャラを作れないらしく待っていられないのでそのまま進めることにした。
「よし!フィールドが見えてきたぞ」
一瞬光に包まれる田舎の村が目の前に広がった。
「おお!すげー!」
栗丸
「さあ ここが始まりの村だ!最初はあそこの始まりの館で話を聞くんだよ!」
そういうと栗丸君は目の前の大きな館を指差して消えた、
中に入るとNPCの職員の女性がこちらにという形で手招きをしているので行ってみると初期装備と初期食料が配布を配っているということなので受け取ると、次にチュートリアルの部屋へ行く様に言われたが、必要ない方は受けなくても良いという事だったので、逸る気持ちを抑えきれず説明をスキップ!
どうせプレイしてればなんとなく解るだろうし、とりあえず装備を整えようと初期装備の中から適当なものを選び、武器は小型の槍を選択した。
このゲームは自由度が高く基本的に何でも装備できるが、本来職業によって扱いやすいものはあるので調べれば良いがめんどくさいので直観で決めることにした。
武器を手にするとなんかこうワクワクがとまらなくなり早く冒険がしたい思いで村から出てフィールドに駆け出した、そこにはどこまで続く様にみえる広大な草原と青い空があり思わず駆け回っていると目の前に青くぷよぷよしたモンスター「ばるるん」が現れた。
ばるるん レベル1
HP5
スキル:跳ねる
解説を見ると誰も最初に会う可愛いやつ、初心者のレベル上げのお供だ!
せっかくだしこいつをテイムしてみようかな?
勢いできたものの説明も何も見てなかったのでやり方がわからん!
前作だと倒したら仲間になりたそうな顔をして起き上がって仲間になったから……よし!とりあえず倒してみるかと槍を構えた。
初期モンスターだけあって槍攻撃してみるとプニプニと不思議な感触で防御力も低く、敵の攻撃もたいしたことない、これならいける!そう思って数発叩いていると簡単に倒すことが出来た。
「さあ!倒したあと起き上がって仲間に!」
しかし、そんな簡単になるはずもなくドロップアイテムのスライムの塊だけが転がっていた。
「うん~ダメか」
それから数十匹倒したが仲間にならなかった為、ヘルプ画面を開きテイム欄を見ると…
*テイマー
テイミング(固有スキル)
魔物と交友を深めるか、力にて屈服させ仲間にするスキル
詳しくは始まりの館のテイマー監督官に聞こう!
と書いてあった。力で屈服か交友か~詳しくは始まり館まで戻って聞けなんて不親切なヘルプだな!せっかく気分が乗ってるのに一々町に戻るのは面倒なので、
試しにばるるんに話かけてみるが効果がない…やはり倒してからの起き上がりかな?まあ、戦闘は楽しいしこのまま続けてみるかな、そんな試行錯誤をすること数時間気づくと夜になっていた。
「くそ~説明聞きに村に戻ればよかった…」
疲れたのでどこか安全な所を探して休もうかと周りを見るが、村から少し離れすぎてしまい街灯もない、当然ながら辺りを照らすランプのようなアイテムなかったので暗くてよくわからなかったが近場の石の様なモノがあったのでそこに座ると、
ぐ~~~~
妙にリアルな腹の虫の音に加えて、ステータス画面に空腹の点滅が出て来た。
後でわかったことだがこのゲームは食糧をとらないと空腹ゲージが一定の速度で下がって行き、0になってしまうとHPが減り出すという仕組みになっている。
「とりあえず何か食べれば良いのか?」
配布された初期食料の存在を思い出して慌ててそれを食べるが……
「まずい!」
ちゃんと味がすることも驚いたがこの初期食料がまるで泥の塊のような感じでじゃりじゃりして味がない上に苦い!俺はあまりのまずさに……
「こんなモノ食えるか!」
俺は食糧を茂みに捨てた、すると…
ガサ ガサ
食料を落としたとこから音がする!
何かが俺の捨てた食料を目がけて近寄ってくる!
俺がその場所を注意深く見ると…
アンデッド(人型)レベル2
<タイプ ???>
HP50
MP30
スキル:不死、マヒ攻撃
解説:死して生きる生物、その思考は怨念に縛られている者や死すらわからない者などタイプは色々いる為その詳細は不明
「うあ!」
ゾンビとかお化けとか苦手なんだよな…それがヴァーチャルとは言え遭遇したくない!グロイかったらどうしよう逃げないと!そんなことを思っていると…
ガサ ガサ
近づいてくる!
カサカサ
すごい素早いぞ!こいつ!
暗くて良く見えないが足元の近くまでどんどん音が近づいて来る…
ホラー映画の様に!
俺は槍を手にして音の鳴る方へそれを構えると、なんか茶色の手が見えた気がする!!
「南無阿弥陀仏!」
焦りと恐怖で動けなくなり棒立ちしていると……
ムシャ
?
アンデットは襲ってくる様子もないが何かを食べてる音がした…
今だ!逃げよう!!!!とすると目の前にウィンドウが現れ…
<テイムスキル発動>
食料提供により好感度上昇
スキル:アンデットマスター発動
・
・
・
規定値に達しました
テイミングを開始します。
判定中……
「え!自動的なの拒否権はないの!!」
~成功~
「いやだー!リリース!リリースするから」
ガサガサ
近づいてくる!
「来ないでくれー!」
完全にこの時混乱していた……
そして手当たり次第に持っているものをぶん投げていた……
バリーン
瓶の壊れる音と共に光があふれ出した!
「え?」
そしてアンデットが居るであろう場所から光のエフェクトが現れ、
そこからきれいな騎士姿の女性が現れた…
「ええ!?」
???
「痛いです主」
ええええ!どうなってるんだ!